「私を溺愛する彼」がDV夫に。10年にわたる壮絶な日々の終止符は、まさかの「心中未遂」。44歳バツイチ女性がマッチングアプリを利用するまで【体験談】
DV夫が起こした「心中未遂」事故、「逃げる」を考えるように
夫から日常的にDVを受けるも「自分が悪い」と思い、逃げるという選択肢すら頭に浮かばなかったCさん。暴力はどんどんエスカレートしていき、やがて彼が隣にいるときにしか携帯を触らせてもらえない、ひとりでの外出は絶対に禁止など、より束縛も激しくなっていきました。
「外の世界と繋がれなくなると、彼が自分のすべてになっていくんです。この人の言うことは絶対に守らないといけない、彼を泣かせるようなことや殴らせるようなことをしちゃいけないと思っていました」
苦しい日常から逃れられたのは、結婚から10年目のこと。ある夜、「そろそろ美容院へ行きたい」と伝えると、彼は「俺の見ていないところで浮気をするつもりだろ!」と激怒。Cさんを車に乗せ、「俺のこと嫌いになったんだろ⁉ だったら、俺は生きてても仕方ない。一緒に死のう」と言い、近くにあった電柱へ車を激突させました。
この事故でCさんは入院。久しぶりに彼以外の人と関わるようになりました。「この時期は頭が混乱していて自分がどんな状態だったのかはよく覚えていないのですが、彼は私より先に退院していました。私は1ヶ月ほど入院していたと思うのですが、看護師さんやお見舞いに来てくれた友人、母と話すなかで、本当に彼は自分のすべてなのかなと思うようになったんです」
入院がきっかけで、10年間続いた「暴力の日々」から抜け出せた
また、担当してくれた看護師さんがDV経験者であったことも未来を変えるきっかけに。服の下にある“暴力の跡”を見た看護師さんは「私も同じ経験をしたよ。逃げよう。これがチャンスだよ。親御さんに今までされてきたことを話して、このまま旦那さんのところへ帰らずに生きよう」と背中を押してくれたそう。
「あの言葉があったから、夫からされてきたDVを母に話すことができました。母は泣き、『そんなところへ帰らなくていい。私があなたを守る』と言ってくれました」
その後、Cさんの母はCさんの夫に離婚を要求。なかなか同意しなかったため、「離婚しなければ、暴行罪で訴える」と伝えました。すると、彼は「証拠がないだろ!」と反発しましが、本当に訴えられたらと怖くなったのか、話し合いから4ヶ月後、しぶしぶ離婚届にサインをしたのだそう。結婚から10年目のことでした。
「離婚後は何かされたらと怖かったので、母と一緒に県外へ引っ越しました。身元を調べられたら終わりでしたが、その後、彼から連絡はありませんでした」
こうして、10年間にもおよぶDVから逃げることができたCさん。ようやく幸せになれるかと思いきや、その後は後遺症に苦しめられることとなるのです。
▶▶後編は、「未来がないから楽しい」 DVを乗り越えた44歳バツイチ女性が、マッチングアプリで出会った23歳の彼に求めるものは
※出展元:子ども家庭庁「ウェブアンケート調査結果(速報)」
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