「風俗通いは生理的に無理!」妻の闘病中、元カノと不倫した夫の「謎の潔癖さ」が夫婦関係に影を落とすことに

2024.10.24 LOVE

失恋でやさぐれていた時に夫と出会う

「私と夫は、私が働いていた皮膚科クリニックで出会いました。基本は一般皮膚科でしたが、女性医師の院長がレーザー治療などの美容施術も取り入れていて。もともとエステティシャンだった私は、受付と広報、美容マッサージを担当していました。夫はMRとしてクリニックに出入りしていたのですが、パソコンに詳しくて、院内に流す簡単な映像の作り方を教えてくれたりして、先生に信頼されていました。私も、人懐っこい彼の性格に好感を持っていたので、忘年会の後にデートに誘われたときは嬉しかったのを覚えています」

 

愛子さんは、20代から長く同棲していた男性と30代前半で別れ、やさぐれていた時期だったそうです。

 

「夫の雅也も、20代後半で一度結婚式場まで予約した彼女と別れています。母親と彼女の折り合いが悪かったことが原因で破談になったと言っていました。そんな理由もあって、お互い『次に恋人ができたら事実婚でもいいか』と思っていました。でも、意外なことに、37歳で付き合い始めて、私がすぐ自然妊娠してしまって。交際1年で籍を入れることになりました」

 

結婚式もしない慌ただしい入籍となりましたが、両家顔合わせも問題なく終わり胸を撫で下ろしたという愛子さん。前の婚約者と折り合いが悪かった雅也さんの実母は、2年前に病気で亡くなっていました。

 

「夫の実家は特別名家というわけではありませんが、親戚内では『本家』と呼ばれている家系。田んぼが広がるのどかな地方都市ですが、敷地内に今でも蔵があるような古い家でした。着付け教師だったお母さんは厳しかったそうですが、地元で不動産会社を経営していたお父さんは大人しい人です。ちなみに夫は次男で、長男のお兄さんの二世帯住宅には、デジタルフォトフレームで先祖代々当主の写真が飾ってありました」

 

産後に襲ってきた壮絶な試練で鬱病に

結婚後は、雅也さんの会社に通勤しやすく、愛子さんの実家の神奈川にも雅也さんの実家の千葉にも帰りやすい、総武線沿いの「東京寄りの千葉」に2LDKのマンションを購入し、愛子さんは退職したそうです。

 

「出産後は1年くらい専業主婦をして、公立の保育園を申し込んで、エステティシャンとして復帰しようかなと思っていました。いい勤め先があればパートでもいいし、最近ではレンタルスペースで開業もできそうですし、マイペースに働けたらいいなと思っていました。2人目は自然にできたら嬉しいけど、1人っ子をのんびり育てるのもありかな、と能天気に考えていました」

 

しかし、愛子さんにとって出産は大きな試練になったそうです。

 

「高齢出産だったので、おしゃれなクリニックは諦めて総合病院を選ぶなど、それなりに配慮はしたつもりでした。でも、姉がさらに高齢で元気に出産していたので、甘く見ていた面もあり、実際に体が不自由になって呆然として意気消沈してしまいました。つわりは軽くて、赤ちゃんは元気だったんですが、出産後に恥骨結合離開という状態になってしまって……」

 

誕生したのは、3900グラムの元気な男の子。赤ちゃんが大きかったこともあり、愛子さんには負担がかかったようです。

 

「恥骨結合離開は簡単に言うと、骨盤や恥骨周囲の関節がゆるんでしまって痛い、という症状なんですが、私の場合は症状が重くて。初めは車椅子でしか移動できず、ゆっくり歩けるようになっても痛みが強くてヨロヨロ。結局、11ヵ月も神奈川の実家にいて、夫には土日に通って来てもらっていました」

 

産後半年ほど経った頃、雅也さんは愛子さんと2人きりの部屋でハグをして気遣いつつも、「2人目妊活とか、そろそろできそう?」と聞いてきたそうです。

 

「その頃はだいぶ回復していましたし、物理的には工夫すればなんとかなったかもしれません。でも、私は産後鬱で過剰にネガティブになっていて、まだまだ姿勢によっては痛みがある時期。『ごめんなさい。無理です、怖い』と泣いてしまって。夫は『ごめん。聞いただけで無理はしなくていいよ』と、理解してくれました」

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