「シンママの婚活課題」は本人や子どもの気持ちでもなく、「デートする時間」【体験談】
誰にもほめられない日常に「頑張ってるね」が欲しい
「すき間時間にタイムラインのような場所に『今日も育児がんばった!ほめて』などと書き込み、送られてきたメールにランダムに返信しています。
目についた人に適当に返信しています。下ネタを言う人もメールをしてみたら、意外と盛り上がります(笑)。基本的には1日メールをするだけ。翌日も連絡を取りたいって思えた人は、今のところいません」
ときどき「普通の婚活アプリで真剣な出会いを探すのもいいんじゃないか」と思うこともあるそう。しかし、やっぱりデート時間が作れないことへの解決策が見つからず、もう一度、婚活用アプリを積極的に利用する気にはなれません。
「友だちからは、子どもを連れてデートに行けばいいじゃんと言われましたが、私はそれもイヤなんです。父親になると決まっていない人に会わせて娘を混乱させたくないから」
Dさんは婚活用のマッチングアプリとは違って、無料のマッチングアプリは適度な息抜きになると言います。「ガチ感がないし、みんなプロフィールに本当の年齢なんて書いてないから、男性からのリアクションが少ないのって年を取ったせいかなって傷つかなくてもいい。アラフォー女性にこそ使ってほしいです(笑)」
重めの話を終始、明るく話してくれたDさん。しかし、取材終わりには心の奥の本音が漏れる場面も。「恋したい気持ちは少しあるけど、夫の不倫で結婚がトラウマになっている感じもあります。今の私はもしかしたら、どうでもいい話ができる大人の話し相手ができればそれでいいのかも。誰にも褒められない日常に「頑張ってるね」と言ってもらいたいんだと思います」
娘さんとの時間を大切にしながら、ひとりで家事と育児をこなすDさんの姿からはシンママの強さと消えない孤独感が伝わってきます。
厚生労働省が5年に1度更新している「全国ひとり親世帯等調査結果」※によると、令和3年の母子世帯数は 119.5 万世帯と、前回(平成28年度)調の123.2 万世帯より微減したものの、父子世帯数の14.9 万世帯よりもはるかに多い。
Dさんのように子どもを最優先に考える母親が24時間365日、母親でい続けなくてもいいよう、適切な支援がなされてほしいものです。
※令和3年度 全国ひとり親世帯等調査結果
※プライバシーに関わる部分には一部脚色を加えています
<<前のお話:「もう娘との面会はいいや」離婚後1年半、不倫男のあきれる言動。40歳シンママの誓いとは
【マッチングアプリに集まる「バツあり女性」たち】
▶アラ還こそ「タイパ重視の恋愛を」。教えてくれたの大学生の男の子でした
▶「自分のお金はもう、自分だけのために使いたい」41歳バツ2女性が思い描く未来
▶「私を溺愛する彼」がDV夫に。10年にわたる壮絶な日々の終止符は、まさかの「心中未遂」。44歳バツイチ女性がマッチングアプリを利用するまで
スポンサーリンク