料理の知識には乏しかった東大生
途中、人参の頭の部分を必死にかじる後輩が視界に入ったが、そちらを向くことができなかった。結果を見るのが怖かったのだ。強い意志と希望に溢れた彼が諦め、挫折するところを見れば、ぼくはいたたまれない。ぼくは自分の椀に集中した。
8リットルほどの大きな鍋には具材がたくさん残っている。みんなおかわりをしていたが、まだ半分ほど残っている。
結局それは残してしまった。野菜の食べられない部分は調理するのに、お腹いっぱいなら残すんかい、とツッコむこともできない。
食材を余すことなく食べるには、料理の知識が必須だと学んだことだろう。