
生々しすぎる…元TBSアナが度肝を抜かれた「女たらしの象徴が見せるみっともない姿」に戸惑いつつも目が離せない
元TBSアナウンサーのアンヌ遙香がニッチな眼差しで映画と女の生き様をああだこうだ考え、“今思うこと”を綴る連載です。ほんのりマニアックな視点と語りをどうぞお楽しみに!
【アンヌ遙香、「映画と女」を語る #12】
人によっては戸惑う?!みっともないほどあなたが好き。
新宿ピカデリー 他 全国公開中 ©2024 The Apartment S.r.l., FremantleMedia North America, Inc., Frenesy Film Company S.r.l. 配給:ギャガ
みっともないほど、君に触れたい――。映画『クィア』の副題、この映画の内容そのものを一言で表現してくれているといってまず間違いないでしょう。とにかく大人な、唯一無二の不思議なラブストーリーをご紹介します。
事前に少しだけ忠告しておきますと、人よりも比較的いろいろな映画を観てきた自負がある私であっても、ちょっと圧倒されてしまったかも。「ぶっとんだ」ところもあるこの作品はあらゆる意味で新鮮で、人によってはかなり戸惑ってしまうところがあるかもしれません。
前半と後半でまったくテイストが変わる本作品の空気感をみなさんがどう受け止めるのか、私はそこも気になります。『君の名前で僕を呼んで』でひと夏の切ない恋を描いたルカ・グァダニーノ監督が、今度は愛する相手と心身共にひとつになりたいと切望する男の「みっともなさ」を描き切ります。
あのジェームズボンドが、あんな姿を、、、!
新宿ピカデリー 他 全国公開中 ©2024 The Apartment S.r.l., FremantleMedia North America, Inc., Frenesy Film Company S.r.l. 配給:ギャガ
主人公の孤独な男を演じるのは、『ジェームズ・ボンド』でおなじみのダニエル・クレイグ。
共演は今年最高の”発見”との呼び声も高い、クールな表情に隠された繊細な心のゆらぎを体現した美しきドリュー・スターキー。危うくて、はかなくて、優しさと冷たさのバランス感覚が最高で、男女問わず「沼って」しまいそうな次世代スター候補。
原作は作家ウィリアム・S・バロウズによるもので、謎多き人生を赤裸々に綴り、一度は出版を封印した自伝的小説です。
恥ずかしいほどの片思い。そのストーリーとは。
新宿ピカデリー 他 全国公開中 ©2024 The Apartment S.r.l., FremantleMedia North America, Inc., Frenesy Film Company S.r.l. 配給:ギャガ
舞台は1950年代のメキシコシティ。退屈な日々を酒や薬でごまかしていたアメリカ人駐在員のウィリアム・リー(ダニエル・クレイグ)は、若く美しくミステリアスな青年ユージーン・アラートン(ドリュー・スターキー)と出会います。
一目で恋に落ちるリー。なんとか彼の視界に入ろうと、情けないほどにはしゃいでみたり、パートナーがいるのかな?という場面を目にしてあからさまに落ち込んでみたり。
しかし、その「片思い」が成就する日がやってきます。幸せの絶頂に立つリー。もっと触れ合いたい、そして肉体的つながりのみならず精神的な深いところでもつながりたい、とユージーンを追うようになります。
求めれば求めるほど募るのは孤独ばかり。リーは一緒に人生を変える奇跡の体験をしようと、ユージーンを幻想的な南米への旅へと誘い出しますが、夢と現実世界の境界がどんどんあいまいになっていき……というストーリー。
女たらしの世界的象徴がまさか!?生々しいラブシーン

新宿ピカデリー 他 全国公開中 ©2024 The Apartment S.r.l., FremantleMedia North America, Inc., Frenesy Film Company S.r.l. 配給:ギャガ
まずは、あのジェームズボンドをはまり役とし、世界を代表する「女たらし」の象徴であったはずのダニエル・クレイグが、若く美しい男子を情けないくらいに追いかけまわす中年男性をこれでもかというくらいの熱量で演じ切っているのに度肝を抜かれます。
セックスシーンも生々しく、その場の匂いや湿度まで観客に伝わってきそうなほど。私たちが知っているはずの彼の姿はなく、「クイア」であるひとりの男性と完全に同化しています。
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