「自分は何もできない」と思っていた42歳パート主婦が、ピラティスのインストラクターに

2026.01.22 LIFE

日々が飛ぶように過ぎていくなか、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネル内にいるような五里霧中ですが、「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすことができないかと模索する人も少なくありません。とはいえ、「最初の一歩」として何をしてみればいいのでしょうか。ある主婦の方の体験談をご紹介します。

<<この記事の前編:『私なんて、ただの主婦だから…』生理のたびに寝込んでいた39歳主婦。1枚のチラシで掴んだ転機

 

◾️ミナミさん
東京都在住の43歳、45歳の夫と2人暮らし。

【私を変える小さなトライ#43】後編

 

「20万円はどうする?」立ちはだかったお金の壁

ピラティスで元気を取り戻したミナミさん。憧れの先生がスタジオを辞めるとき、感謝の気持ちを込めて手紙を渡すと、「辞める前にあなたに話したいことがある」と連絡がありました。待ち合わせたコーヒーショップで話をすると、先生はこう切り出しました。
「あなた、インストラクターになる気はない?」

人に教えるなんて考えたこともなかったミナミさんは、「私なんてただの主婦だし、40歳を超えてインストラクターなんてムリ、ムリ」と思いました。しかし、尊敬する先生はミナミさんの可能性を強く信じ、熱心に背中を押してくれます。「絶対向いているから、やったほうがいい。養成学校だけでも出たほうがいいから、行くならこのスクールね」そう言って、いくつかのスクール名を挙げてくれました。

ピラティスの資格には「マットピラティス」(床にマットを敷き、自重で行うもの)と「リフォーマーピラティス」(専用マシンを使って負荷をかけるもの)などがあり、それぞれ別々に取得する必要があります。費用は1つにつき20〜30万円ほど。
「2つの資格をとろうとしたら…約50万円なんてムリ!」
そう思いながらも、「尊敬している人に認められたい」という気持ちが湧き上がり、どうにか受講できないか考え始めました。夫に頼めば出してくれたかもしれませんが、「家計費から資格取得費用を出してほしい」とは言いづらく、パート代からも捻出できません。そこで、使わずに保管していたシャネルのバッグと財布を売ることに決めました。こうして、養成学校に通うための約20万円を工面することができたのです。

 

 

メルカリで洋服を売って、受講費を貯金

先生から「向いている」と背中を押されてスクールに通い始めたものの、養成学校は何年も経験を積んだプロのインストラクターやジム経営者などばかりで、すっかり気後れしてしまいます。

さらにお金の問題も立ちはだかっていました。次の受講費用を捻出するため、最初の3カ月間はメルカリで「1日3万円を売り上げる」という自分へのノルマを設定し、身の回りのものを売り始めました。「洋服が好きなので、人気ブランドの服を結構、持っていたんです」

それでも、「資格取得費用もないし、年はとっていくし、私、いったい何してるんだろう。本当に叶うのだろうか?」とネガティブな気持ちに押しつぶされそうな日もありました。受講に必要な予算確保まであと8万円になったとき、シャネルのブローチを希望価格の「8万円」で出品します。
「8万円なんて、日本人で買ってくれる人がいるんだろうか?」
そんな不安をよそに、台湾の入札業者が購入してくれました。日本人のブランド品は状態が良いので、海外の買い手がつきやすいのだそうです。

 

こうして受講した「リフォーマーピラティス」のインストラクター講座。しかしスクール初日には、若くてキャリアのある受講生たちの姿に気圧され、「やめればよかった。難しすぎて、私にはムリかも……」とすっかり落ち込んでしまいました。

リフォーマーピラティスの練習をするミナミさん

リフォーマーピラティスの練習をするミナミさん

リフォーマーピラティスの練習をするミナミさん

それでも浮き沈みする気持ちをなんとか保ちながら、「40歳を過ぎて、こんなふうに努力することは、もうないだろう」と、1日3時間スタジオを借りて練習を重ねました。そしてついにディプロマ(修了証)を手にします。
「ああ、あの練習の日々が報われた! これでやっとメルカリ生活とはおさらばだ」
そう思い、心からほっとしたといいます。

 

インストラクターになり、憧れの先生の店で採用される 

「就職先を決めないと」と考えていた頃、憧れの先生から突然の連絡がありました。
「私、店を出すから働かない?」

実技試験では緊張で頭が真っ白になりながらも1対1の模擬レッスンをやり遂げ、「努力してきたことがよくできている」と評価され、42歳で新店舗に採用されました。

初日のレッスンは、30代のお客様。
「今でも忘れられませんが、学校と現場は全然違って、大緊張の連続でした」と振り返ります。それから1年。今では1日50分×6レッスン、週3回のプライベートレッスンを行っています。

「ピラティスの指導だけでなく、仕事や体調の相談にものり、人の役に立てるいい仕事だと思います」と語ります。

 

「もう40代だから」「ただの主婦だから」と自分に制限をかけていたミナミさんですが、ピラティスを通じて新しい世界が開けました。
「こんな、何でもない主婦が新しいことにチャレンジできるのだから、誰でも可能性は無限大だと思います」
そして今は「これからどれだけ円熟できるか、年を重ねるのが楽しみになってきました」と、おだやかにそう話してくれました。

 

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白髪染めをやめた。矯正を始めた。ドライヤーを買い替えた。骨密度検査をした。習字を始めた。寝る前にストレッチを続けている。資格を再取得した。ママ友と温泉旅行に行った。2㎏やせた。子どもとオンライン英会話を続けている。断捨離した。終活してる。離婚を決意した……などなど、どんな小さなことでも大丈夫です!

 

<<この記事の前編:『私なんて、ただの主婦だから……』生理のたびに週4回、寝込んでいた39歳主婦が1枚のチラシで掴んだ転機(前編)

 

■編集部より■

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