若いだけが美しさではない。パリマダムに学ぶ”ありのままを受け入れる”人生とは?

 「ありのままに合わせて、もっとファッションを楽しみたい」

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TV番組のジャーナリストを経てモード誌「ELLE」の編集長を務め、今でもメディアに出ることが多いというソフィー・フォンタネルさん(ジャーナリスト、小説家・Age54)。白と黒のコントラストが印象的な「セリーヌ」のスカートに合わせた「エルメス」のメンズシャツは、淡い水色で髪を美しく見せてくれるのだそう。「歳を重ねたからって、おばあちゃんスタイルにはなりたくないの」と語ります。

32歳の時に友人から白髪を指摘されてから髪を染め続けていたという彼女はヘアカラーを卒業して8ヶ月目。ロサンゼルスで真っ白のロングヘアの女性を見かけ、プラチナのように輝く美しい髪に圧倒され、「自分もそんな輝きを手に入れたい!」とヘアカラー人生にピリオドを打ったそう。生えてきた白髪と染めた部分の差を隠すことなく、真っ白の髪になるまでの過程をインスタグラム、TVなど、メディアを通して公開し、美しくないと判断されがちな白髪が伸びた状態の現在も、ソフィーは「この瞬間を楽しめるのはきっと今だけ。味わい尽くすわ」と笑顔で話しています。

「白髪でいることで加齢を受け入れていく。その過程が大事だと思う」

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家族でギャラリーを経営するカトリーヌ・デュモン・デヴォージュさん(「ギャラリーDD」オーナー・Age59)。もともとが金髪だったため、白髪が増え始めても特に目立たず、ショックもなかったが、ヘアサロンですすめられてメッシュを入れ、目立たなくしていた時期もあるそう。「過去には、白髪という言葉は”老いた人“というキーワードを連想させたかもしれない。私は髪を染めることからの自由を勝ち取り、自分らしくナチュラルでいることで、老いを受け入れていく……その過程がとても大切だと思う。そうすることによって、髪、肌、雰囲気すべてがナチュラルにマッチしてよりいっそう自分らしくなるのではないかしら」と語ります。

「『美しいメッシュ』と言われたことで髪に自信がもてた」

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アクセサリーブランドのデザイナーを務めるレジーナ・ダブダブさん。(「LEGINA DABDAB」デザイナー・Age39)。20歳で出始めた白髪を染めていたが、35歳で妊娠してヘアカラーを一旦ストップ。白髪になっていく過程が貧相だと感じ、子どもが生まれたあとに訪ねたカラーリストに「あなたの白髪は、美しいメッシュなので、このままにしたほうがいい」とアドバイスされ、自分の髪に自信がもてるようになったそう。出産後は意識が変わり、食事もシャンプーもオーガニックにチェンジ。「髪も今は染めずにナチュラルでいることを楽しもうかと思って。もっと歳をとったら逆にカラーリングしたくなるかもね。今はこのスタイルが気に入っているわ」と語ります。

グレイヘアのパリマダムたちの魅力は、白髪に限らず、隠すのではなくありのままを受け入れる姿勢にあるようです。隠す、若返るという概念にとらわれず、ありのままを受け入れることで、年齢を重ねることが前向きになれるのかもしれません。

 

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『パリマダム グレイヘア スタイル』

定価:1,500円+税

ISBN:978-4-07-416960-3

https://www.amazon.co.jp/dp/4074169606

 

 

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