「不登校」など問題を抱える子どもたちは、愛情だけでは変えられない。行き詰まっている方に知ってほしい「子育て技術」とは?【きのぴー先生の新連載】

2026.03.15 LIFE

「孤独な子育て」をする親が増えている。だからこそ信念は「1人も見捨てない」

最後に、私が児童自立支援施設の子どもたちと出会ってから、ずっと大切にしている言葉があります。それが、「1人も見捨てない」という言葉です。これは、理想論でも、きれいごとでもありません。自分をよく見せたいわけでもありません笑。 施設の子どもたちと日々向き合う中で、心から大事だと思うようになり、そして、この先の時代にこそ必要になる考え方だと、本気で感じている言葉です。

 

そう思う理由のひとつに、インターネットの普及があります。正確に言えば、インターネットを使えるデバイスの急速な広がりです。今は、欲しい情報がすぐに手に入る時代になりました。その一方で、地域での助け合いや、人と人とのつながりが、少しずつ薄れてきているのも事実です。核家族化が進み、孤独な子育てをしている親御さんは、確実に増えています。

 

さらに、インターネットは「現実から逃避する手段」としても使われています。子育てがうまくいかず、ストレスを感じたとき、ついスマホやパソコンに手を伸ばし、ネットの世界に没頭してしまう。誰にでも起こりうることです。

 

問題は、その先にあります。ネットの中では、他の家庭の暮らしが、どうしても「キラキラ」して見えてしまう。SNSで楽しそうな投稿を見るたびに、
「どうしてうちの子は、こんなに言うことを聞かないんだろう」
「どうして私は、こんなにうまくいかないんだろう」
そんな思いが積み重なり、気づけば自己嫌悪に陥ってしまうことがあります。

 

もうひとつ、見過ごせないのが、不登校の子どもの数が年々増えているという事実です。これは、親御さんにとって、とても大きな不安の種ですよね。「なぜ学校に行かないのか」「このままでいいのか」「どう関わればいいのか」正解が分からないまま、そもそも正解とはなんなのか、多くのネットの声に惑わされ、自分という軸を見失い、孤独に悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

この不登校の増加は、時代の変化を映し出しているとも言えます。昭和の時代には、学校に行くことが「当たり前」であり、子どもたちもその枠の中で生きることが求められていました。しかし今は、社会全体が多様化し、価値観も選択肢も広がっています。学校以外にも、さまざまな居場所や学び方が存在する時代です。その中で子どもたちは、自分なりの生き方や居場所を模索するようになっています。もちろん、不登校の増加を、すべて肯定すればいいという話ではありません。ただ、親として「どう向き合い、どう支えればいいのか」に悩むのは、ごく自然なことです。それを「大丈夫、大丈夫」「フリースクールがあるでしょ」といった言葉だけで片付けてしまうのは、違うと私は思うのです。

 

▶子育てをする親が持っていると楽になるもの

スポンサーリンク