もしもあなたががんを告知されたら「最初にすべきこと」とは【大穂その井#2】
52歳で突如としてがんが見つかり、同時に親の介護も担うこととなった大穂その井さん。ご自身の体験を話してくれました。好評の内容を再配信中。
*このシリーズの全話リスト
【その1】がんになった自分を責めるな (前進せよ)
52才で乳がんが見つかった時、まだ1.4㌢の大きさで初期でしたが、アクティブながん細胞だったのですでにリンパ節に転移していました。私は主治医から「この大きさならだいたい10年くらい経っていますね」と言われ、「はて?いったい10年前って何をやっていたんだろう?」と、がんになった原因を探りました。
当時、経営していたベンチャーの関係者が逮捕され、経営が破綻寸前に。
ベンチャーキャピタルに告訴されて、裁判所に出頭。株主にお詫び行脚をしていた。ひーっ!がんができたのって、まさにこの時期だ!心が極限状態で、いつも身体にピリピリと電気が走っていた時だ!
そうか、がんになったのは私の経営能力がなかったからだ、女だてらにベンチャー経営なんてやっていたからばちが当たったのだ、と「過去の私が加害者だった」と自分を責めました。
この「がんは自己責任」というフレーズはそれから3年も頭の中にあって、自分を苦しめていました。
しか~し、この結論は大間違いだったことを知ったのです。
がんの原因、ほとんどが 偶然!
脳腫瘍の専門医でがん研究者の大須賀覚先生がSNSに投稿していた「がんの発生原因」の人体図を見てびっくりしました。(※2)
これはがん発生の原因が 「遺伝なのか」「偶然なのか」「環境なのか」を究明した図で、世界で最も権威のある学術誌サイエンス』で発表された研究論文の図を、大須賀先生が日本語訳したものです。 (※2)赤くなっているほどその原因が強いということで、これ、真ん中の「偶発的要因=偶然」がまっ赤ですよね?
ということは、なんと!がんのほとんどが偶然できるってことなのです。おまけに胸の部分も赤い、乳がんも偶然できるんだ。なんだ、自分の責任じゃなかったんだ。これを見た時、口から魂が抜けるほど脱力しました。
いい機会ですから、ぜひ大須賀先生の解説をお読みください。(※2)
もし、皆さんががんに当たったら「なぜ?」と私のように原因を追求して過去の自分を責め、無駄な時間とエネルギーを消費したらいけません。立ち止まらず、事実を受け入れて前進してください。
その3に続く>>>がんを告知されても「絶対やってはならないこと」とは?
政府のがん専門機関である国立がん研究センターの情報サイト「がん情報サービス」
がん患者に対してがん医療情報をまとめている認定NPO法人のサイト「キャンサーネットジャパン」
(参考)※2大須賀覚医師ブログ「がんはなぜできるのか? 患者の過去の行いが悪かったからなのか?」
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