「投資投資と言うけれど、みんながみんなやる必要はないですね」40代50代女性を中心に相談を受けるFPが言い切るワケは

「私の老後のお金、絶対に大丈夫じゃないんだけど、何から手をつけていいかがわからない。わからなすぎて怖すぎて、結局なにもできない」

「50歳過ぎちゃった。もう老後資金形成には遅いのでは?」

「……明日やります」

そんな「お金が苦手な人の『お金のことがイヤな気持ち』」を理解し尽くしたFP集団「FPウェル」がオトナサローネ世代のお金を救ってくれる新連載です。

 

【50歳からでも手遅れにしない!FPウェルのお金悩み相談】#2

 

「よその家のいらんことまで全部おせっかい焼きます」FPウェルは何をしてくれる?

 

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(マンガ/カゲワサビ twitter @AoiKageyama)

 

「みんながみんな投資しなくてもいい」って、いったいどういうこと?

とこらで、#1のラストで、FPウェルの愛さんはこう言っていました。「みんながみんな、焦って投資する必要はないんだよね」。愛さんにその意味を聞いてみます。

 

「そもそも投資ってなんぞやっていうことにも通ずると思うので、ちょっと変わった例えをしてみますね。

 

投資は飛行機に慣れていくことと近いと思います。飛行機は使ったら利便性は高いけれど、空を飛びますから高いところが苦手な人もいるし、揺れるし、もしかしたら落ちるかもしれないという恐怖も感じるかもしれない。

 

例えば、60歳ではじめて飛行機に乗った人が、ヨーロッパへの長いフライトの間、何度も乱気流に見舞われましたが、その揺れが怖くて怖くて半ベソで震えていたそうです。

 

もしその人が、いきなり長距離便に乗らず、最初は大阪まで乗って、あぁ大丈夫だった、次は九州、大丈夫だった、と少しずつ距離を伸ばして飛行機に慣れていったなら、途中起こる乱気流や、遅延などのトラブルも理解して大丈夫って思える。こうやって慣れていけば、長距離のヨーロッパ便も心の余裕を持って乗れるようになりますよね」(愛さん)

 

どこか怖そう、わからないから不安という要素が強いことが、投資することが、飛行機への慣れと似てるってことなのですね…。

 

「投資も同じで、みんながやっているからという理由で、急に始めてしまうと、途中で円安や株式相場の乱高下が不安で不安で耐えられなくなり、結局途中解約してしまうんです。この途中解約は大損のもとなのに。あるいは、みんなは月に7万円投資してるって言っていたからと、他人の基準で自分の身の丈に合わない額を組んでしまい、毎日の生活が信じられないくらい苦しくなってしまうこともあります」(愛さん)

 

投資だだなんだよりも、愛さんが伝えたいのは、もう「銀行の定期預金が安心ではないですよ、むしろ預けっぱなしはリスクです」ということなんですって。ライター田中も、銀行への預けっぱなしの預金を各所に預けかえることがメインの作業でしたもん。

 

「いわゆる失われた30年、日本経済が低迷している間、日本はずっとデフレ(=日用品や物価の値段、物価が下がっていくこと)でした。もはやみんな、インフレ(=デフレの反対で物価が上がること)が起きることを忘れていた。銀行に預けっぱなしのお金でもデフレだったから、苦しくなかったんですよね。

 

でも、今の金利では銀行に入れてても増える気配がない。10年後、20年後の老後、もっと物価が上がったら(進みますよねきっと)実質、預けっぱなしのお金の価値はだだ下がり。つまり老後の生活が苦しくなるのが見えてきちゃうんですよ! 今すでに物価高で、実感してませんか??

 

インフレはいままでの日本に起きていなかっただけで、これからは起きるんです。起きない可能性もありますが、その場合はもう日本がとても貧しくなってしまいますから、余計に適切な投資が必要なのです」(愛さん)

 

じゃあ、私たちは無理に「今すぐ」投資!FIRE!NISA!とは考えなくてもいいということ……?

 

つづき▶2024年、日本を襲う「NISAマウンティングリスク」…?煽られて大損しないために「知っておけばいいこと」って

 

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