仮に毛髪量が明確に増えていなくても「満足度がものすごく高い」薄毛治療から見える「髪のために本当に必要だったケア」
閉経の前後5年を指す更年期には、女性ホルモンの減少に伴い、これまでになかった変化が現れます。「体重が増えやすくなった」「睡眠の質が下がった」などは多くの人が経験しますが、同時に「髪が薄くなった」ことにも気づきます。
前髪周りの地肌が見えている、顔周りの毛量が減った、へにゃへにゃした毛がたくさん飛び出ている。個人差はありますが、毛髪もエストロゲン減少の影響を受けるのです。
やや減った程度ならばやがて慣れるのかもしれませんが、やがて地肌が大きく見えたり、髪が明らかに細く弱々しくなったりした結果、メンタルが深く落ち込んでしまうこともあります。
こうした髪の悩みに「早い段階で介入すればするほど、先々の光明が見える」手段が研究されています。日頃のスキンケアで鍛えたコツコツとしたケアが得意な私たち向き! 詳しく伺いました。
前編記事『更年期世代の薄毛は避けられないと思っていたけれど「ほぼ治療できる時代」がくる?再生医療分野の皮膚科専門医に最新知見を聞く』に続く後編です。
仮に毛髪量が大きく改善しなかったケースでも「不思議と満足度が高い」。その理由とは?
これら改善度とはまた別に、S-DSCは「髪が生えても生えなくても満足度が高い」ことが大きな特徴だといいます。相当の費用を払って「生えなくても?」と思いましたが、よくよく聞いてみると「それまでになかった手応え」があるからだそう。「頭皮環境改善」を実感するケースが多く、抜け毛の減少や髪ボリュームアップだけでなく、「頭皮のベタつき、かゆみ、匂い、赤みの改善」といった頭皮環境の正常化を、特に女性が実感したといいます。
写真判定上では劇的な変化が見えにくい症例でも「髪が伸びやすくなった」「光が当たった時のツヤが違う」と実感して2クール目を希望する人が続出するため、見た目だけではなく肌のハリ感など、医療サイドが測定していないパラメーターが改善し、何らかのプラスの質的な変化が起きているのだと先生がたは考えているそうです。
これについては想定されている理由もあります。じつは脱毛症患者の頭皮では細菌叢のバランスが崩れ、微弱な炎症状態が持続していることが知られています。S-DSC細胞が産生する免疫調節因子「インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO)」が、この微弱な炎症を鎮静化させ、頭皮環境の正常化に寄与している可能性が推察されているとのこと。気のせいではなく、「理由あって満足度が高い」というわけですね。
意外!髪の満足度は「本数」では決まらない? サロン施術を組み合わせた研究から見えてくるものは
こうした満足度に関連して、東京医科大学病院皮膚科 講師・皮膚科専門医の入澤亮吉先生から裏付けとなる発表が。入澤先生はご自身でも髪、頭皮、あざ、爪などのアピアランスケアを重視する完全個室型ヘアサロンを立ち上げており、アピアランスケア実践の第一人者として知られます。(こちら)。
一般的にどの診療科であっても治療とは「はい治療」「はい終わり」で合理的に進みます。しかし、入澤先生はS-DSCの臨床研究に参加した被験者(男性3名、女性4名)を対象として、ヘアサロンでの美容師による丁寧なカウンセリングやヘアカット、ヘアケア、ヘッドスパなど「大切にされているという満足度の高い」施術を行い、モニター調査を実施しました。医学的な知見を持ってサロン施術まで調査する研究は極めて少ないため、とても貴重なデータです。
施術後のアンケートでは、「自身のなりたいイメージに近づいているか」という問いに対し、72%が「非常に近づいている」、14%が「近づいている」と回答しました。 医学的な「毛の本数の増加」以上に、患者が「美しくなった」と主観的に感じることが、精神的な満足度に直結していることがデータから示されます。
36歳女性/カット・カラーでさらに満足
S-DSC注入12ヶ月後、専門医評価で「軽度~中等度改善」。分け目の密度が上がり、髪の立ち上がりが良くなりました。ここにサロンモニターを実施。カットとカラーを施した結果、患者様ご自身の満足度はVAS評価(100点満点)で、ヘアスタイル満足度が28.7点から100点へ、前向き度が54.8点から100点へと劇的に向上しました。
46歳女性/改善度が低くても、ヘアスタイル変更で大満足
専門医評価で「不変~軽度改善」でしたが、サロンで前髪を作り、パーマをかけることで、見た目のボリューム感が大幅にアップしました。ヘアスタイル満足度は54.1点から92.4点へ上昇しています。
59歳男性/隠すことをやめたら逆に大満足
専門医評価では「不変」でしたが、サロンではいわゆる「隠そうとする髪型」から、サイドを刈り上げるスタイルへ変更しました。隠さず出すことで、かえって若々しく清潔感のある印象となり、ヘアスタイル満足度は28.0点から81.5点へと大幅に向上しました。
22歳女性/髪の質感が変わって行動も変化
髪の質感が「ふわふわになった」と実感され、非常に前向きな気持ちになられた結果、銀座で買い物をしてから帰宅されるなど、行動変容も見られました。
トータルなケアとして普及すれば、髪悩みから解放される未来がくる…?
医療として毛髪を見る場合、「髪の本数が何%増加したか」という数値の評価が重要です。
しかし、人の印象は8割がた、髪そのものよりも「ヘアスタイル」にかなり左右されます。ぼさぼさの髪のままでは自分の気持ちも下がる、でも髪さえ整えておけば自分の気持ちは持ち上げられる。そんなマジックが髪にはあります。
最後の4人の例では、髪型を変えたことで実際の本数は変わらなくても「生えてきたね」と言われる例すらあったとのこと。私たちは髪が薄くなると「本数を増やそう」と考えてしまいがちですが、そうではなく、「薄さを感じないヘアスタイル」を考えればよかったんだ……これは意外な盲点ですし、今後こうした対応をするサロンがきっと増えていくのではと思います。
もうひとつ、このS-DSC治療のコストは「普及するほど下がる」可能性が高いこと。つまり、一人でも多くの人が情報を得て治療につながっていくことで少しずつ「みんなが早めに介入して未来を変えていく」ことが可能になるのです。
脱毛症とは間違いなく医療領域の疾患ですが、いっぽうで精神的な満足度がとても大きな影響を与える、美容領域にも近い側面を併せ持っています。「何が何でも本数増やす!」ではなく、「よい頭皮環境があると気持ちよさそう」「似合う髪を探したい」などさまざまなアプローチで髪を考えることで、私たちの未来はもっと豊かになりそう! そんな希望を持つことができるセミナーでした。
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東邦大学医療センター大橋病院 皮膚科 准教授 新山史朗先生に聞く
▶女性の毛髪への新アプローチ「S-DSC毛髪再生医療」とは?「毛の成長を促す起点となる細胞の一つを移植する」治療への期待を専門医に聞きました
秋葉原スキンクリニック院長 堀内祐紀先生に聞く
▶「最近なんだか髪の分け目が薄くなった」そんな更年期世代女性が「知っておくべきこと」は?薄毛の専門家に聞く「薄毛・脱毛症治療の最新事情」
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