
「体が冷える」生理中。この3つの対策を試してみて!
おなか周りが冷えると、子宮や卵巣への血流が悪くなり、女性ホルモンのバランスが崩れて、さまざまな不調が現れます。とくに生理中は体が冷えやすいので、気をつけましょう。「生理痛がひどいので、痛みが出る前に薬を服用しています」という人は、逆効果になっている場合も。ほとんどの鎮痛剤は痛みを取ると同時に「熱を下げる」効果もあり、冷えからくる生理痛を悪化させている可能性があるのです。予防として鎮痛剤を飲むのはやめて、今回ご紹介する方法を試してみてください。
【漢方医が教える体温1℃アップ術#6】
血液が体外に出るときに、熱も失われる
一番体が冷えやすいのは、生理初日から数日間です。それは、基礎体温を上げたり体内の水分を保持する働きのあるプロゲステロンというホルモンの分泌が減り、経血とともに熱も体の外に出ていくため。体温が下がりやすい状態になります。また、生理前にため込んだ水分は、便などとともに排出され、水分とともに熱も失ってしまうのです。
このように、体が冷える原因が重なるのが生理中。だからこそ、生理中はより一層の冷え対策が必要なのです。
1・シャワーでおなかをあたためて
生理中はとにかく体が冷えるので、「全身が冷たい」と感じる人もいるでしょう。そんなひどい冷えにおすすめなのが、シャワー温灸です。38℃くらいに設定したぬるめのシャワーを、子宮のあたりを中心に、ぐるぐる回すようにあててください。冷えたおなかをお湯で直接あたためる、シャワーの水圧がマッサージのようにおなかを刺激する、というダブルのあたため効果で血流がアップします。
生理前は自律神経が乱れて、冷えを感じたり、イライラしたりしやすいもの。そんなときも、おなかや腰を積極的にあたためましょう。自律神経が整うことで、体はあたたまり、心もリラックスするはずです。
そして生理後は、冷え体質改善のチャンス! 浴槽に肩までしっかりとつかり、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を促しましょう。このときのお湯も、ぬるめがおすすめ。ぬるめのお湯は副交感神経を優位にするので末梢血管が開き、血流と代謝がアップします。熱いお湯のほうが体があたたまりそうというイメージがあるかもしれませんが、実は逆効果。42℃以上の高温でのシャワーや入浴では、交感神経が優位になります。すると末梢血管がギュッと縮まってしまうので、熱も体のすみずみまで運ばれません。
2・意識して、あたため食材をとろう
生理中は血液や水分とともに、体内の熱を失ってしまうので、食べもので熱を補ってあげるとよいでしょう。あたたかい食べものや飲みものを摂るだけでも効果はありますが、体をあたためる、血流をよくするような食材を選べば、さらに効率的。
たとえば大豆には女性ホルモンのエストロゲンと似たイソフラボンという抗酸化物質が含まれています。エストロゲンは血管を広げて血流をよくする作用があり、肌の新陳代謝を促進、骨を丈夫にする、自律神経を整えるなど、心身にうれしい働きがいっぱい。
煮豆など大豆そのままで食べてもかまいませんが、味噌や納豆など大豆の発酵食品から摂ると、大豆イソフラボンの吸収率はアップします。また、体を温めるという観点から、豆腐として摂るなら、冷奴よりも、湯豆腐などがベターです。
その他、アボカド、かぼちゃ、ごまなどビタミンEが豊富な食材も、血流をよくする作用があるので、あたため食材としておすすめします。
3・ツボ刺激で冷え&生理のトラブルを改善
その場ですぐにできるものとして、ツボを刺激するのもおすすめです。生理痛や生理不順など婦人科系のトラブル、冷えや頭痛など女性に多いお悩みの解消に役立つのが三陰交というツボ。肝経、腎経、脾経という3つの陰経が交わっているため、三陰交と名づけられました。
三陰交があるのは、内くるぶしから指4本分上のあたり。ツボの位置はなかなかわかりにくいのですが、周囲と比較するとへこんでいる、触るとやわらかい感じがする、逆にかたい感じがする、押すと奥に響くような感じがする場所です。「ツボの位置がよくわからない」場合は、そのあたりをマッサージしたり、あたためたりするだけでもOK。
お話・渡邉賀子先生
日本初の「冷え症外来」を、1997年に北里研究所にて開設。医学博士・漢方専門医。医療法人祐基会帯山中央病院 理事長。麻布ミューズクリニック 名誉院長。多くの女性が悩む冷え症の診断と治療にあたっている。2003年に、女性専門外来「漢方女性抗加齢外来」を開設。2004年には女性専門外来・麻布ミューズクリニックを開院し、より健康で美しい女性の一生をサポートするために、診療・研究活動を続け、現在に至る。
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