松田聖子、昭和から平成を駆け抜けた歌姫の強さとは
30歳をすぎた女性芸能人サマが、サバサバしたキャラクターを売りにするのは、サバサバしたキャラが、一般人にウケると思っているからではないでしょうか。
サバサバ女子とぶりっ子、豪快なのはどっち?
私はそもそも、この世にサバサバした女性はひとりもいないと思っています。自分の興味のあることや大事なものに対して執着してねっとりするのは当然ですし、そうでないことなら、「そうなんだ」と無関心でいられるだけのこと。
もし、あなたが「私はサバサバしている」と思っているとしたら、それは「現在、懸念事項がゼロ」なだけです。
そうはいっても、芸能人のみなさんはキャラを掲げないと商売になりませんから、サバサバを選択する人がいるのも理解できます。
でも、サバサバした女性を描いたドラマに顕著ですが、主人公の女性ってなんのかんの言って、妙にオンナを感じさせるファッションであることが多いですよね。
パンツスーツを着ていても、胸の谷間が見えるまでシャツのボタンを開けている。ロングヘア率も高い。スポーツ刈りとか、洗いざらしのよれよれのTシャツを着ているサバサバした主人公はいません。
つまり、サバサバとは「外見はオンナっぽく見えるけど、気さくですよ」という意味であり、男性に都合のいい存在だと思うのです。
サバサバ売りする女性芸能人を豪快だということがありますが、これにもまた私は首をかしげてしまうのです。
サバサバ売りする人って、やんわりと男性に「誘っていいですよ」とメッセージを送り、女性には「色気をウリにしていませんよ」と言っているわけですから、男女両方に好かれたい臆病な人だと思うのです。
本当に豪快と言っていいのは、サバサバの対局にいるとされるぶりっ子ではないでしょうか。
ぶりっ子界のレジェンドと言えば、松田聖子をおいていないでしょう。彼女が4月29日放送の「総決算!平成紅白歌合戦」(NHK)に出演すると告知されたとき、NHKも安心して聖子にオファーをかけられるようになったんだと感慨深いものがありました。
いっときの聖子は歌手としての実績は十分でしたが、男性スキャンダルが多く、クリーンを第一とするNHKに敬遠されていると週刊誌に書かれたこともあったのです。
ぶりっ子トップアイドルから、スキャンダル女王への軌跡
ミス・セブンティーンコンテストから芸能界入りした聖子。「青い珊瑚礁」が大ヒット、トップアイドルの仲間入りをはたしますが、当初は男性ファンのほうが多かったそうです。
長く活動するためには、女性ファンからの支持は不可欠ということで、事務所が「女性にウケる歌を」と発注したのが、優柔不断なオトコを描いた「赤いスイートピー」でした。事務所のもくろみはあたり、この曲以降、コンサートの男女比は逆転したそうです。
タレントは商品ですから、事務所の命令に逆らうのは難しいと思いますが、事務所の意向だろうと、聖子の素だろうと、ぶりっ子をやる人というのは肝が据わっているなあというのが私の意見です。
だって、ぶりっ子をすればある種の人から嫌われていることは目に見えているわけで、それでも堂々とぶりっ子をするというのは、根っから男性の方向を向いているか、プロ意識が高いかのどちらかだと思うからです。
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