「強面」ごうめん?間違えてたら赤っ恥すぎる日本語のNG読み10
目で見る分には意味が分かるからと、正確な読みを気にとめなかった熟語ってありますよね。いざ、音読しなくちゃいけない時に、とんでもない読み間違いをして、恥ずかしい思いをしないようにしたいもの。今日は、よく目にするのに読み方があやふやなものを選びました。
1・行灯
読み間違いの例
ぎょうとう
正しい読み
あんどん
意味
木枠に紙を貼り、中に油皿を入れて灯火をともす具。
例
行灯(あんどん)を下げて街を歩くなんて、風流ね。
説明
小説などでよく見かける言葉です。タクシーのルーフに付いているタクシー会社の名前が書いてあるもの、あれも「行灯(あんどん)」と言います。
2・手繰る
読み間違いの例
てさぐる
正しい読み
たぐる
意味
両手を交互に使って手元へ引き寄せる。順にたどって元をさぐりよせる。
例
今回のミス、どの案件を手繰(たぐ)っても彼女にたどり着くんだよね。
説明
右手、左手と交互に動かして元を突き止める様子です。ちなみに誤読の例「さぐる」は「探る」、「てさぐり」は「手探り」と書きます。
3・供奉
読み間違いの例
こうぼう
正しい読み
ぐぶ
意味
行幸(ぎょうこう)などの行列に加わること。また、その人。
例
天皇の行幸には、供奉(ぐぶ)する人たちが大勢いた。
説明
今年は、天皇にまつわる行事がとても多いですね。そのせいでこの言葉もちらほら見かけるようになりました。天皇に関しては、特別な言葉も多いのですね。大人として読み間違えくらいはなくしたいものです。
4・強面
読み間違いの例
きょうめん
正しい読み
こわもて
意味
おそろしい顔つき。また、相手に対してつよく出ること。
例
彼は常に強面(こわもて)で交渉に入るので、交渉相手は終始おびえている。
説明
最近は強面な女子も多そう。自信がないから迫力でカバーしていると誤解されないようにしたいものですね。
5・曲者
読み間違いの例
きょくしゃ
正しい読み
くせもの
意味
ひとくせある人物。変わり者。異常な能力をそなえた人間。やり手。えたいの知れない者。ばけもの。あやしい者。
例
あの人は、曲者(くせもの)。付き合うには忍耐力がいるよ。
説明
時代劇などで、怪しい者が家屋に侵入した際「曲者(くせもの)じゃ!」なんて使われているのを聞いたことがあると思います。それはずばり「怪しい」者ですが、ひとくせある者にも使います。
6・健気
読み間違いの例
けんき
正しい読み
けなげ
意味
けんめいに努めるさま。しっかりして強いさま。勇ましいさま。
例
あの子は、目立たないけれど、健気(けなげ)に努力しているよね。
説明
もともとは「勇ましいさま」を表す言葉だった「健気」。どこから「ひかえめ」や「いじらしさ」を表すようになったのでしょう。「けなげ」は、思ったより勇ましいという意味で、主に女性に使われることが多かったせいだと私は推察します。
7・嫌悪
読み間違いの例
けんあく
正しい読み
けんお
意味
憎みきらうこと。不愉快に思うこと。
例
この手の事件にはいつも嫌悪感(けんおかん)を抱きます。
説明
「嫌」に「悪」、どうにも許せない感じのする漢字が組み合わさった言葉です。「悪」を「お」と読むのは「悪寒」(おかん)などでも見受けられますよね。
8・更迭
読み間違いの例
こうそう
正しい読み
こうてつ
意味
役目や職などについている人がかわること。また、かえること。
例
また大臣が更迭された。
説明
在任期間が予定より短い、更迭後地位が下がる場合ほとんどなので「左遷(させん)」と似たようなニュアンスで用いられることが多い言葉です。
9・至極
読み間違いの例
しきょく
正しい読み
しごく
意味
この上ないこと。きわみをつくすこと。
例
お褒めいただき、至極光栄でございます。
説明
極みに至るという字が表す通り。極限を意味する言葉です。「すごく」と音的にも似ていますが、もう少し「極限」度が高い言葉です。上手に利用したいものですね。
10・身重
読み間違いの例
しんちょう
正しい読み
みおも
意味
妊娠していること。
例
あの方には確か身重の奥様がいらっしゃったはずです。
説明
「妊娠」という言葉が直接的すぎる時などに便利な言葉ですね。「身重の方に冷えは禁物」などと使うと「妊婦に冷えは禁物」というより雰囲気は柔らかくなります。
いかがだったでしょうか。こういうコラムを読む機会に、さっとチェックするのは、誤った認識を正すのにとても良い機会だと思います。読み間違いやすい字はまだまだあります。お時間のある方、過去の記事も読んでみてくださいね。
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