「私なんか病」を抱えて50代へ。人生後半をラクにする「他人の評価」を手放すたった一つのコツは【一田憲子×大平一枝対談】
同業者同士だから言えること。「私なんか病」と手放すことの難しさ
大平: 一田さんと私、同い年で、会社員を経てフリーランスになったというところも似ていて。ただ、実際に会ったのは割と最近なんですよね。ライター同士って、同じ現場に行くことがないから。
一田: そうなんですよ。同じ現場に二人ライターは必要ないから、同業者とは会わないんですよね。大平さんのお名前はずっと知っていたけれど、会ったことがなくて。最初のきっかけは?
大平: 私が「人生フルーツサンド―自分のきげんのつくろいかた」(大和書房)という本を出したとき、帯の言葉を一田さんにお願いしたんです。ずっと同じ時代を走ってきた人に帯をもらいたいと思って。そこからお食事に行くようになって、もう怒涛のようにしゃべり倒して帰ってくるっていう(笑)。税金どうしているかとか、同業者にしか聞けないことを。
一田: 同業者で心を開き合うって難しいじゃないですか。どうしても、ライバル心があって、手の内を隠しておこうみたいな思いがどこかにあって。でも、この年になったら、もうさらけ出して一緒に歩こうって感じになれましたね。
大平: 知恵や失敗談を交換し合って(笑)。それと、さっき「私なんか病」の話が出ましたけど、私もずっとあるんですよ。私が取材してきた人たちって、何かのジャンルのプロや達人じゃないですか。その方たちの足元にも及ばない私が書いていいのかっていうのは常にある。
一田: 分かります。私も例えば『キッチンで読むビジネスの話』(KADOKAWA刊)という本を出したとき、私なんかがビジネスについて書いていいの?って思いがすごくあって、発売するときは本当にドキドキしました。今なら、「達人じゃない私でもできる」っていう切り口で作れるから、おもしろいんじゃん、って思えますけどね。
皆さんも、「私なんか、あの人と比べて全然劣ってる」みたいなことはあると思うけど、一人一人の人がその人にしかない体験を持っているじゃないですか。「私なんか、全然仕事していない」という人も、毎日ご飯を作り続けるプロだったりする。それを自分で認めてあげないと、力として発揮できないんですよね。
▶大人の承認欲求を手放すコツは
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