岩井志麻子 女40代から「捨てたほうがいい」もの「磨いたほうがいい」もの

2019.07.02 LOVE

バーやクラブのママをしている友達が、何人かいるのだけれど。

彼女らは、「隣に座るだけで客が満足するほどの若さと美貌」「芸人並みのトークスキル、座持ちがする巧みな話術」「客のボトルをバンバン空けさせる酒の強さ」「とにかく固定客、指名客をつかんでいる」というのを、「大事にしているホステス」「欲しいホステス」の条件に挙げる。

 

最低限、突出しているオンナのすごさ

もちろん、この四つのすべてが揃っていればいうことなしだが、なかなかそうはいかない。だからママ達は、こんなふうにため息をつく。「一つ欠けるくらいは、まぁ大丈夫、できれば二つか三つは兼ねていてほしい」。

もしくは、たった一つがものすごく突出していれば、あとはチャラにしてもらえたりもするのだ。そこんとこだけはあの人じゃなきゃダメ、代わりがいない、となれば、ときにはすべて兼ねた女と対等にもなれる。

 

男が女に求めているもの

考えてみればホステスじゃないけど文芸業界、芸能界における私もそのタイプだわ。

が突出しているかは、みずからは語らないけどね。しかしこれ、婚活の場などにも当てはめられるんじゃないか。男達がいくつか望む条件のうち、すべてには応えられないものの、あなたもいくつかは備わっている。

 

しかし、意中の男はあなたの持っているものではなく、欠けたるところを求めてくるもしれない。残念ながらシビアな現実として、何より求めているのは若さと美貌だったりする。そして確実に女が失っていくものは、それだ。

 

若いという武器を捨ててみると

だから四十すぎたら、若さと容姿はセールスポイント、武器から外さなきゃならない。若く見えることと、若いことは別物。ピストルの形をしたライターみたいなもんで、火を吹いても相手は倒れない。

 

逆に年齢を重ねたがゆえの話術や考えや行動、あなたの味方や人脈を武器に、アピールにする。あるいはたった一つだけ、強烈な売り物を獲得しておく。そうしたら、若さと容姿を求めない男達が来る。

 

一つの武器を捨てたがゆえに、別の何かを武器として鍛えあげられることもあるのだ。

 

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この記事は
作家 岩井志麻子

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