「すみし」ではない!「素見し」の読み方、知っていますか?
「漢字1つ1つの読みは分かっても、単語になると読み方がわからない」そんな経験はありませんか?本記事でご紹介する漢字も「え、なんて読むの?」と戸惑う人が多いのではないでしょうか。
「素見し」の読み方、知っていますか?
「そけんし」「すみし」と読むのは間違い。「素」「見」の読み方に引っ張られると、正しい読み方が浮かばないかもしれません。「素見し」の意味は、
1 冗談などを言ってからかうこと
2
㋐買う気がないのに商品を見てまわること。また、その人。
㋑登楼しないのに、遊女を見てまわること。また、その人。素見(すけん)。引用元:小学館 デジタル大辞泉
です。
なお、引用元にもある「素見(すけん)」に引っ張られて、「すけんし」と読むのも間違いです。
正解はこちら!
「ひやかし」です。
現代では「冷やかし」という書き方が定番かもしれませんが「素見し」でも「ひやかし」と読みます。「素見」とは「素見物」という言葉を略したもの。
遊女や物をただ見るだけで買わないこと。また、その人。ひやかし。そけん。
引用元:三省堂 大辞林
を意味します。
「冷やかし・素見し(ひやかし)」の由来は、新吉原(現在の浅草・千束)にいた紙すき職人たちと遊女のやりとりからきています。紙すきの原料を水につけている間、職人たちは暇になります。その暇な時間、職人たちは遊女を見て回って過ごしていたのだそう。
原料を冷やしている間、遊女と遊ぶわけでもなくただ見て回る職人たち。そんなことを知らない遊女たちは声をかけますが、遊女の指導や客の手配をする「やり手婆」が「彼らは冷やかしてるだけだ(ただ見ているだけだ)」と伝えたそうです。
そこから、ただ見て回るだけのことを「素見し(ひやかし)」というようになりました。
スポンサーリンク