好きになったのは「同僚の彼」。40代独女が出した答えとは
好きになった人は、同僚の彼氏だった。かなう見込みの薄い恋でも、男性に向ける好意をなかなか捨てられない。
こんなせつない恋は、どうしてもつらい思いばかりが募ってポジティブな感情が消えてしまいます。
でも、諦めることで手に入るものもある。
そう気づいた40代独女がつかんだ希望とは、何だったのでしょうか。
同僚の彼氏と知ったときには、すでに遅かった
43歳のある女性は、同じ会社で働く男性に好意を抱いていました。
「目立つ人じゃないんだけどね、同じ班の人がやったミスを何も言わずに助けたり旅行に行ったら男性と女性でお土産を変えて配ったり、何ていうか、気遣いのできる男の人だなぁってずっと思っていて。
私に『時間ができたときでいいから、もし嫌じゃなかったらここについて教えてほしい』って頭を下げるような人なの。
いいなぁって思うだけだったのに、気がつけば好きになっていて、彼女がいないなら頑張ろうって思っていたのね」
でも、彼に向ける好意に気がついてから”情報”を集めてみたら、なんと班は違うけれど同じ部署で働く女性が彼女だとわかり、恋心が一気にしぼんでしまいます。
恋人がいて、しかも相手は同僚だし、これはダメだ。
彼女はそう思って諦めようとしますが、長い期間彼を見てきて心に積もっていた好意がなかなか消えることはなく、話す機会を望む自分、彼と親しくなることを望む自分に苦しみます。
「やっぱり好きだなぁって思う瞬間と、でもあの人の彼氏なんだ、って落ち込む瞬間の繰り返しでどんどん疲ればかり感じるようになって。
告白もできないし、でも毎日会うから忘れることもできないし……」
そう言ってため息をつく彼女でしたが、そんな自分の気持ちが変わるきっかけを、彼のほうから与えてくれたといいます。
「尊敬している」という言葉に救われた気がした
それは、大きなプロジェクトを彼女と彼のいる班で進めているときでした。
当たり前のように残業が続き、みんなが少しずつ疲れをためていく中で、彼女は自分の仕事に集中し余力があればほかのメンバーに声をかけます。
「失敗したくないプロジェクトだし、好きな仕事だから。
みんなで成功したいし、彼もいるから気を抜けないでしょ。
どこかで、頑張っている私を見てほしかったのかも」
と彼女は言いますが、そんな”下心”とは逆に、「彼の残業をこっそり手伝う彼女」「残業が終わって当然のようにふたりで帰っていく姿」「人の少ないオフィスで昼間より距離感の近さを隠さないふたり」を目の当たりにし、交際が順調であること、彼も彼女もお互いに支え合う姿勢があることなど、
「これ以上好きでいても、かなうことはない」
現実を思い知ったといいます。
それでも、彼女は自分の”本分”を忘れませんでした。
つらくても、彼の笑顔を見るたびに胸が締め付けられる思いがしても、仕事は仕事。
必ず成功させる、みんなで成功を祝うことを願う彼女は、そんな悲しさを仕事に没頭することで乗り越えようとしたのですね。
そんな彼女を見て、ある日彼が
「○○の件だけど、俺の仕事だったのに先にやってくれて、本当にありがとう。
おかげで進行が早くなったし、すごく助かった。
その集中力、俺も見習いたいと思う。尊敬しています」
と真面目な顔で言ってくれたそうです。
突然のことに彼女は混乱しますが、
「『尊敬しています』って言ってくれたの。
すごく嬉しかった。
あぁ、頑張って良かったって、認めてもらえたんだって思ったら、何だか胸がいっぱいになって。
私、間違っていなかったんだなって」
彼女は涙を拭いながら言いました。
つらい恋の卒業は、「自信」を与えてくれた
この一件があって、彼女は彼への恋心を諦めることができたそうです。
「もちろん、いきなりゼロにはできないけど。
でも、彼の言葉に自信をもらって、私はもっと仕事でも頑張れる、彼とは付き合えないけど一緒に頑張っていける、そう思ったらやる気が湧いてきてね。
これからは頼もしい仲間として、女々しい自分はやめようと思う」
これが、彼女の決意です。
男性から「尊敬しています」と言われたことは、彼女にとって何よりも大きな自信となりました。
たとえ恋愛感情を持たれなくても、彼女にはなれなくても、好きな仕事を一緒に取り組んでいく仲間として最高の褒め言葉。
「うじうじしていたら仕事にも影響しそうだしね、心を立て直していくつもり。
好きな仕事で、好きな人に認めてもらえるのって、最高じゃない?」
と、彼女は晴れ晴れとした顔で言いました。
今も彼女は仕事に精を出す日々ですが、新しい資格の取得のため勉強を始めたり部下の指導を任せられたりと、以前より充実した毎日を送っています。
つらい恋を諦めた彼女がつかんだ希望は、「これからも私は力を尽くしていける」という自信でした。
彼の言葉は、彼女の心の支えとなる源。
頑張ったからこその自信を、彼女は最高の相手から与えてもらったといえます。
たとえば、彼女が叶わない恋にいつまでも苦しみ、自分の本分まで忘れてしまうような女性であったなら、今のような状態にはなっていないのかもしれません。
彼女が手にした自信は、何より彼女が生んだもの。
ですが、それを気づかせてくれた彼の存在は、恋心を諦めることのネガティブさを消してくれるほどの力があります。
こんな恋の終わり、きっと彼女は次に好きになる人と幸せになれるはず。
そう思わせてくれるお話でした。
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