【岩井志麻子】あなたはどっち? 40代「世話好き」と「身勝手」の境界線
四十を過ぎると、よっぽど頼りないと思われていない限り、若い子達から「世話好きオパサン」であることを期待される。そんなの嫌というなかれ。繰り返すが、そう期待されないってのは年相応の信頼や立場がない、と見られてるってことよ。
ある社交的な四十路の話
さて、セワ子(以下、みんな適当な仮名)は四十路の独身。稼ぎもあるし社交的で陽気でおしゃれで、セワ子がいると場が華やぐ。しかし、なかなか特定の彼氏ができない。正式な見合いや婚活に励むというのはないが、合コンやマッチングアプリは活用しているし、常に好きな男や気になる男はいて、積極的に誘っているのに。
さて、あるとき会社の後輩である一回りほど若い独身男子のイケ夫が、休暇にヨーロッパQ国を旅行することになった。セワ子はイケ夫を憎からず思っていたので、張り切った。可愛がっている後輩ユメ美の彼氏ジョンがQ国人で、今はそちらにいるのだ。
「行くから案内してやって」
セワ子はユメ美からジョンの連絡先を聞きだし、「イケ夫ってのがそっちに行くから案内してやって」と勝手に連絡。ジョンもいきなり会ったこともない女に見知らぬ日本男を世話しろといわれて面くらったが、ユメ美の先輩からの頼みとなれば断れない。
ちなみにジョンは日本語ができない。ユメ美とは英語で会話しているが、イケ夫はあまり英語ができない。だから行き違いすれ違いが生じ、ジョンは勤めを休んでまでイケ夫を待っていたのに、結局イケ夫はジョンに一言も連絡を取らず帰国してしまった。
悪気はないのだけれど
後輩ユメ美は怒ったが、先輩にあまりきつくもいえない。何よりセワ子に悪気はないのだ。しかしユメ美は、同世代の友達には愚痴った。すると友達は、ぶった切った。
「セワ子先輩って世話好きオパサンじゃなく、思いっきり身勝手ギャルよ。イケ夫くんに感謝されたい、イケ夫くんに頼りになるといわれたいだけで、へっちゃらで後輩のユメ美は利用する。ジョンくんのことも、自分を引き立てる道具でしかないんだわ」
40代からの正しい「世話好き」とは
この話を聞き、私もユメ美の友達に同意した。
自分が苦労し、ときには犠牲になってでも人を助けるのが世話好きオバサン。自分を引き立てるため、もしくは好きな人を振り向かせたいだけで周りの人を踏み台にするのは、世話好きオバサンではない。
四十路になったら身勝手ギャルでいることはやめ、正しい世話好きオバサンになるべし。
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