認めたくない、よくわからない。いつ「くる」の?わたしの更年期【100人の更年期#19】

一般に、閉経の前後5年を更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

 

私ってもう更年期なの?みんなはどうなの?

 

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

【100人の更年期 #19】

近藤ともさん/著述業 72年、岡山県岡山市生まれ。
大学進学とともに上京し、大学院に進学、博士号取得。
専門は近代日本史だが、さまざまな経緯を経て現在は一般職勤務兼著述業。ほどよい郊外で一人暮らし。

 

そろそろ「還暦」が念頭をよぎる私たちの世代

年賀状を準備する季節になった。書店でデザインの本が並んでいるのを見て気づいたが、来年はなんと子年である。「え、わたし、年女じゃん⁉︎」ということは、 来年の次の年女のとき、還暦……。

 

げんなりしてうなだれると首肩のこりがきになるので、頭をあげる。年女か。年女。

 

さいきん具合がよろしくないのもそれはそれは合点がいく…いかないけれど、受け入れざるを得ないということなのだろう。

 

「いたいよー! いたいよー!」 思わず叫ぶような頭痛が増えた

5歳のころから頭痛持ち、「緊張型頭痛」「偏頭痛」「群発頭痛」のすべてを兼ね備えており、頭痛外来にいってなんとか押さえようとしているが、どうも最近またひどくなってきた。

 

そこでひさしぶりに脳のCTをとったのだが、いつもどおりなんにも異常なし。カルテを見て先生が「まだあなたの歳ならだいじょうぶ」という。なにがだいじょうぶなのかはよくわからないけど、まあだいじょうぶなんだろう。

 

カップつきワンピースのばか!

それでも頭痛に限らずなにかと不調なので「もう更年期だから」とあきらめを持っていうと、60代、70代の先輩方は「まーだ早いわよー」と口をそろえておっしゃる。

 

そのわりにどこの病院にいっても「まあ年ですからねー」と治してくれる気はないのかという雰囲気。

 

年だよね。知ってる。

 

春先にユニクロで買ったカップ付きのワンピース、夏に部屋着にしようとしていたけど、いざ着てみたらバストの位置があわなくて上胸にカップのっかって結局着なかったし。

 

美容院に行く理由が髪の毛伸びたからじゃなくて白髪が気になるからになったし。

 

スタイリストのルミコちゃんは「まだ白髪すくないほうですよー」と言ってくれるけどなんか信じられない、もう。ごめん。

 

食事をして汗をかいたときは「ホットフラッシュってやつ?」って怯えなきゃならないし。

 

フラッシュって! フラッシュってなんだよホワットアフィーリング?

 

しかも歯茎が痩せてきてものがひっかかる。妖怪ヨウジシーシコになんてなりたくないのに……。

 

 

加齢の老眼? スマホ老眼ということにしておこう

あと目。頭が痛いのは眼精疲労のせいもあるんだろうけど、見えない。

 

ふつうに視力が下がったのか老眼なのか。

 

コンタクトをすると電車でスマホが見えない。でも老眼鏡をかけるほどでもない。なんだこれは。

 

しかしこれは40代あるある。コンタクトレンズ屋さんで強く勧められた遠近両用コンタクトは遠くも近くもよくみえないうえ、遠近2枚分、料金2倍コンタクトだったからもう買わない。

 

「納豆がいいよ」と友人が言ってて、でもわたしは西の人間だから納豆はがんばっても無理で、イソフラボンのサプリを飲む。

 

カイロの季節になってふとみると「命の母」のカイロが発売されていた。

 

気になるけれど、あったまりすぎてのぼせてフラッシュ!したらどうしよう。でも使ってみようかな……。

 

40過ぎたら気圧に注意

40歳すぎから睡眠がうまくとれなかったり落ち込むことが増えたので、メンタルクリニックに通っている。

 

先生は女性ですこし年上だ。

 

数年前から「まあ年ごろだしね」と言われることが増えた。

 

心外だけれどもやっぱりそうだろう。

 

台風や満月や雨の日の不調が年々ひどくなる。40歳を過ぎると気圧に弱くなるそうだ。先日の台風の日も気圧のせいで頭が痛すぎて、命を守る行動どころではなかった。

 

かといって婦人科に行ってもなにかしてくれるわけではない。

 

生理が長引いたり、妙に痛かったりしても「年ごろですからね」でおしまい。友人たちもみんなそんなふうに言われている。

 

あとしばらくして生理がなくなったら、子どももいないわたしは女性であったといえるのかな。

 

ずっとつらかったけれど、死ぬまで生理がきてもいいんだよって、更年期に片足をふみいれたいま、そんなことを思う。すこし血迷っているかもしれない。生理だけに。

 

それでも人生まだ半分……長っ!

だいすきな宝塚の劇場で開演前、あるいは幕間に高校時代からの友人と話すのは、最近そうした身体的なことがほとんどだ。

 

劇場にいるのは同年代とか年上の人が多いから、もしかしたら2,000人が同時に更年期の悩みを話し合っているかもしれない。キラキラしたスターさんたちに声援を送りながら必要以上に汗をかいて。

 

それでも生きていくんだな、人生100年時代だもんなー、って。

 

こんなこと書いたら叱られるけれど、更年期か老化か微妙なところにさしかかってすでにかなりポンコツになった我が身。

 

買い換えられないからこわれかけのレディオ、もとい電化製品を叩いてむりやり動かすようにして、あとまだ半分を生きていく。ゆっくりと、むりせず、わたしも、みなさんも。

 

耐えようぞ! きっと還暦のころは明るい!

 

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