「ます」ではありません!「鰌」はなんていう魚?
たくさんの種類とさまざまな読み方がある漢字。とはいえ、部首や成り立ちを知っていると、何を意味する言葉なのかは理解することができます。
例えば魚の名前のほとんどは、部首に「魚(さかなへん)」がついているので、「魚の名前かな?」と予測することはできます。
…が!読み方までは予測できないのが漢字の難しいところ。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「鰌」の読み方、知っていますか?
魚の名前を表す漢字であることは間違いありません。魚の漢字が得意な人の中には、「ます」と答えた人もいるかもしれません。しかし「ます」は非常に惜しいですが、間違いです。「ます」は「魚」+「尊」「鱒」と書きます。
ヒントは「泥鰌」とも書くことです。
「泥」から印象づけられる魚とは何でしょうか。
正解はこちらです。
「どじょう」です。
「鰌」でも「泥鰌」でも「どじょう」と読むことができます。コイ目ドジョウ科の淡水魚です。
「鰌」の「酋」には「ミミズ」の意味があります。「鰌」の字は、ミミズのようにしまった細い魚、ミミズのような形の泥の中に住む魚という意味を持ちます。
「鰌」の成り立ちには諸説ありますが、「酋」に「徳利(とっくり)から酒が蒸発する様子」の意味があり、「鰌」特有の、水中を上がったり下がったりする泳ぎが、酔っ払った人の動きに由来する…という説もあるんだとか。
「どじょう」の語源は明らかになっていません。しかし「ぢ・じ」「ちゃう・ちょう」の発音がそれぞれ区別されていたとされる室町時代の文献に「ドヂャウ」「土長」の表記がみられました。
暖簾などに「どぜう」と掲げられているのを見かけることがありますが、上記の「土長」説を考えると「どぢゃう」が本来の読み方なのかもしれません。
参考文献:精選版 日本国語大辞典
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