中野美奈子、不仲の女子アナ告白に見る「オンナが絶対やってはいけないこと」
人はどうしても表面的なことで物事を判断しがちなので、いい会社に入ったとか、聞こえのいい人と結婚したというと「人生、安泰じゃん」くらいに思ってしまうところがあります。
しかし、アラフォーともなると人生がそう簡単なものではないことに気づくはず。いい会社に入った人は、それだけ優秀な同僚と競争してパフォーマンスをあげなくては落ちこぼれます。
いい人と結婚したら、離婚しないような努力も必要ですし、お子さんを名門校に入れるという義務があるはず。華やかに見える人ほど、挫折の種があちこちに潜んでいると言えるのではないでしょうか?
真麻でさえ「ブス」と言われる恐ろしい女子アナ世界
「優秀な人ほど苦労する」の代表格は、女子アナかもしれません。
「中居正広のキンスマスペシャル」(TBS系)に出演した元フジテレビアナウンサー・高橋真麻は、女子アナ時代の“不遇”について触れています。念願かなって、女子アナになれた真麻。
これで花の女子アナに……と思っていたところ、待っていたのはネットでのバッシングでした。ブスとかコネとかいう書き込みがズラズラ続くのを見て、お嬢さん育ちだった真麻は激しくショックを受けてしまいます。
番組に出るときも、他の女子アナがスタジオに現れると「かわいい」という声が飛ぶのに、自分の時は何もない。真麻は「かわいいと言われないなら、せめて細いと言われたい」と思うようになります。精神的なショックもあったのでしょう、ラーメンの麺2本くらいしか食べられなくなったりしたそうです。
仕事もいいものが回ってくることはなく、顔の出ないナレーションなどばかり。腐っている真麻に、父である俳優・高橋英樹は「誰がやってもいい仕事こそ、一生懸命やりなさい」とアドバイスします。
おそらくこれは実力を周囲に知らしめること、スタッフ受けをよくしろという意味だったのだと思います。
もともとアナウンス力には定評があるタイプでしたし、ちょうど視聴者がリア充を嫌う時代に突入したこともあって、真麻はだんだんと頭角を現し、今では数少ない勝ち組のフリーアナウンサーとなっています。
考えてみると、番組のコマ数はだいたい決まっているのに、新人アナウンサーは毎年入ってきます。
アナウンサーは人気商売ですから、人気のある人は出ずっぱりになる。しかも、女子アナの場合、若さが尊ばれますから、人気があるからといって胡坐をかいていられない。女子アナになるのは大変ですが、女子アナになってからはもっと大変と言えるのではないでしょうか。
人気女子アナ・中野美奈子に嫉妬した同期とは?
しかし、中野美奈子のように、このセオリーをあっさり裏切ってしまう女子アナもいるのです。
中野のエッセイ「ミナモトノミナモト。」(幻冬舎)によると、中野は入社早々に「めざましテレビ」(フジテレビ系)のレギュラーを獲得。新人ですから、原稿を読む力に不足があるのは周囲も予想していたようですが、実際は予想以上のひどさ。とうとうニュース読みから外されてしまうのです。
しかし、あの愛くるしい笑顔は視聴者の心をつかんだ模様。中野は人気女子アナとして、2009年にはオリコン調査の「好きな女性アナウンサーランキング」では一位に輝いています。
ルックスがよく、原稿読みには多少の不安があるが、がつがつして克服することをしないというのは、男性ウケがよくてある意味、女子アナの王道かもしれません。
その中野が「メレンゲの気持ち」(日本テレビ系)に出演し、私生活を明かすと共に、同期だった中村仁美アナについて言及しました。
担当する番組の時間帯が違うため「局アナ時代は、仲良くなかった」としていますが、今は「こんなに仲良かったんだと思うくらい、仲が良い」と話していました。
実は「ミナモノトミナモト」には、中村からもらった手紙が掲載されているのです。
中村仁美は入社直後に中野のデスクに一通の手紙をしのばせていたそうです。10年後、退社することになった中野がその手紙を見つけたわけですが、内容は私にとってはなかなかのショッキングなものでした。抜粋してみましょう。
「22歳の美奈子は今日も元気だよ。そして大分滑舌が良くなってきたけど、まだまだかな。未来の美奈子はちゃんと濁音と鼻濁音の区別がついている!これからアナウンス人生がはじまるわけだけど、今私の横にいる美奈子は何も知らないで笑っています」
一言でまとめると、おまえ下手くそだからなと言うことだと思うのですが、この婉曲な表現から私が感じ取るのは、下に見ていた中野がいきなり高視聴率番組のレギュラーを決め、ショックを受けている中村の嫉妬心です。
大人になれば「テレビは視聴率がいいことが至上だから、原稿読みがアレでもいい」という理屈は理解できますし、原稿読みがいまいちなのはある意味、フジテレビ女子アナのお家芸です。
しかし、努力努力で人生を切り開いてきた22歳の女性にはつらい現実だったと思うのです。仮に中村が嫉妬していたとしても、それは責められることではないでしょう。
嫉妬しても悪口言ってもいい、ただ「残る形」にしてはダメ
中村と中野が今仲がいいというのは当然です。もう一緒に仕事をしているわけでありませんから、利害関係が全くありません。同じ釜の飯を食った関係で、二人とも、お子さんが男の子だという共通点もあります。
林真理子センセイは「一緒に仕事をする人を、友達とは言わない」と言ったことがありますが、この言葉のとおりではないかと思うのです。
仕事ですから、ある程度の緊張感や競争心はあってしかるべきでしょう。特に女子アナのように、名前で商売していこうと思う女性が嫉妬しないようでは伸びないのではないでしょうか。
ただし、大事なことは、相手へのダークな気持ちを証拠として残さないこと。手紙やLINEは後に残るから、絶対ダメ。はっきりとした証拠を残してしまうと、嫉妬をした人が笑われますし、データがあればこうやって本に載せられたりもしてしまう。SNSに捨てアカを作って、そこで存分に発散するといいでしょう。
仲がいいとか悪いとか、そう簡単に白黒つけて言い切れないのが、大人なのではないかとも思います。意外な人が、意外な時に助けてくれることが多々あるのが、人生ですから。
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