メルカリでバッグが90万で売れました。申告しないと脱税?確定申告の話

さんきゅう倉田です。国税局に在職しているときに、空き時間があると過去の税務判例を読んでいました。

 

判例にはドラマがあり、他人の考え方や行動、思想が現れています。さらに、判例が新たなルールとなるので、ルールの成り立ちを知ることができます。

 

退職して、芸人になりましたが、今でも判例を読んでいます。10年も芸人をやっているのに、未だに税金の判例を読むなんて、当時のぼくが知ったら驚くでしょう。

 

「そんなに税金が好きなら、辞めなければよかったのに」と、知人に言われることもありますが、ぼくは今の、やわらかく税金のルールをツイートしたり、記事を書いたり、講演会をしたりする生活が気に入っています。ストレスもないし。

 

さて、確定申告期間なので、最近増えてきた副業をしている方のために、副業がある場合の所得について解説しておきましょう。

 

そもそも「副業」って何のことを言うの?メルカリも副業?

税金の法律の中には、「副業」という言葉は出てきません。

 

でも、2ヶ所で働いていて、一方の収入が少なかったり、ただお金を稼ぐためだけにやっていたりすれば、自分の中で「これは副業だ」と認識することがあると思います。

 

会社員として働きながら、夜や休日に働く、そのような働き方はとっても素敵です。その仕事がアルバイトのような形であれば、会社と同じように給与を支払ってくれているので、合わせて確定申告をする必要があります。

 

あなたに何かスキルがあって、仕事を請け負うような場合も、雑所得として確定申告をする必要があります。

 

メルカリで高額のものが売れた場合はどうでしょう。貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1点あたり30万円を超えるものは課税されますが、生活用に使っていたバッグや時計は非課税となります。

 

副業には、給与所得と雑所得がある

会社員、パート・アルバイトは給与所得です。いわゆる、「お給料」がこれに当たります。所得は10種類ありますが、それぞれ計算方法が異なるので、同じ所得は合わせて計算し、異なる所得なら別々に計算して、最後に合計して、所得税を計算します。

 

一方で、雑所得は、定義が難しいのですが、依頼された仕事をやって受け取った報酬や何かを作って販売して得た売上です。

 

大手企業に勤める知り合いが、土日にイベントに行き、その登壇者に取材をして、3000文字程度の記事を書いて、3万円をもらう仕事をしていました。

 

月に8回やれば24万円です。楽しいし、健全だし、副業の収入としては立派だと思います。このような仕事は、給与所得ではなく、雑所得になります。

 

ブログを書いてアフィリエイト収入が入る場合も、一般的な副業の雑所得ですね。

 

雑所得に似ている所得に、事業所得がありますが、あなたが会社員で、上記のようなライティングを空き時間でやる程度なら、事業所得の存在は考えなくて良いと思います。

 

ふたつの所得の違いってなあに?

給与所得でも雑所得でも、所得税の税率は変わりません。ただ、雑所得なら経費が認められるので、納める所得税が少なくなる可能性があります。

 

会社員、パート・アルバイトは、交通費がもらえるし、ユニフォームが支給されるし、デスクワークなら机やパソコンを貸してもらえます。雑所得になるような働き方の場合は、そういったものを自分で用意しなければいけないことがほとんどです。

 

交通費込みで報酬が支払われ、パソコンも自分で用意し、作業するのはカフェや自宅、ただ、好きな時間に好きなだけ作業をすることができます。時給ではないので、速やかに終了すれば、1時間あたりの報酬は多くなります。報酬からかかった経費を引いた金額が、雑所得になるので、レシートや領収証を保管しておく必要があります。

 

 

副業をしていれば、確定申告が必要です。年間20万円以下なら、申告が不要というルールがありますが、申告をしないと損をする場合もありますので、よく調べてから判断しましょう。2月17日(月)から、税務署や確定申告書作成会場では、職員を増やして、質問や相談に対応しています。困ったら聞きに行きましょう。優しく教えてくれますよ。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク