53歳「更年期をこじらせてるな」と思うけれど、これがデトックスかも【100人の更年期#33】
一般に、閉経の前後5年を更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの?みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期#33】
今回の女性のプロフィール
53歳。独身。フリーランスのセラピストとして活動するかたわら20代の頃から続けてきたシンガーのダブルワークをしている。都内でルームメイトと生活。
滝汗はデトックス!逆にスッキリしたと思う
体を動かすセラピストという仕事柄、滝汗はしょっちゅう出ます。
ホットフラッシュってやつですね。
その時は「うわっ!」ってなるんですけど、気にせずにそのまま施術をしてしまいます。
自分で分析してみたのですが、ホットフラッシュが起こるときは必ずと言っていいほど下半身が冷えているんです。
上半身に気が溜まりまくっている感じ。
それが一気に汗として流れ落ちるんだなと。
逆に自分の体調が悪いときは汗がまったく出てこないから、実はホットフラッシュでデトックスできているんじゃないかと考えて「スッキリした!」と思うようになりました。
ちょうど思春期の頃に、モヤモヤして暴れまくった後のスッキリ感に似ているような気がします。
思春期もホルモンバランスの乱れなので、更年期も同じと考えるようにしています。
ウソから出たマコトで体温を上げる
もう一つ、私に出ている更年期症状は「めまい」です。
私の場合、必ずと言っていいほど気持ちが落ち込んでいる時に起こるんです。
めまいがするから気分が落ち込むのか、落ち込むからめまいがするのかはわからないのですが、必ず2個セット。
特にこれといった理由があるわけではないのに落ち込んでしますので、まるで「めまい&気分ダウン」の沼にハマったようになります。
それでもセラピストとして接客はしなくてはなりません。
お客様の顔がぐんにゃりするような感覚を覚えながらカウンセリングなんて本当に辛いです。
私は固定のサロンを持たないフリーのセラピストなので、整骨院、アロマ、フェイシャルエステ、オールマイティで仕事をします。
お客様の幅も広くて、飛び込みの男性サラリーマン、常連のマダム、20代のギャルまでありとあらゆる人の体の不調から、心の闇まで受け止めなくてはならないんです。
自分が整っていないと、一緒に引っ張られて落ちて行きそうになることもあります。
でもそんなとき私は「セラピストを演じる」ようにしています。
元気印のセラピストを演じてお客様の不調に頷きながら、自分に言い聞かすように話すんです。
自分を説得するようにお客様に話す。
そうするとウソからでたマコトというか、テンションが上がってきて自然とテンションが上がるのを感じます。
そのうち、めまいも「あれ?何だった」と思うくらいに回復しています。
メンタル「メソメソ」な時ほど「ありがとう」で自分を鼓舞する
更年期の時期に入ったかなという40代後半の時期から気分の落ち込みが激しくなりました。
特に理由がないのに落ち込むのでタチが悪いです。
ひとりでグズグズしているよりは接客を進んでするようにして、お客様から「ありがとう、楽になった」というお褒めの言葉を引き出すようにしました。
「ありがとう」は自分を鼓舞するために本当に役立ちます。
「ありがとうをもらって自分の脳を騙せ」を実践しています。
それでも「もうダメだ」というところまで落ち込んだ時には大好きなマイケル・ジャクソンの歌を聞いたり、「おもしろ健康百歌」という体について歌った企画CDを聞いて一緒に歌ったりしています。
「こじらせ更年期」の女性が急増中だと思う
自分を含めて、更年期の時期って本当にコミュニケーション不足なんですよね。
仕事や子育てが一旦落ち着く時期にふと我に返り「あれ?なんか心がスカスカだ」って思っちゃう。
がむしゃらに生きてきた人が内証してみると、パートナーや子供、友人同士とのコミュニケーションが不足していることを感じやすいのかもしれません。
自分でもよく「更年期をこじらせてるな」と思います。
なかなか不調を人に言い出せず元気をトレードマークにしているので、本当ならばさらけ出したほうがいいんだと思います。
不調を理解してもらえないかもしれないけど、口に出してみる。
それと「触れる&触れられる」を大切にしたいですね。
これはお客様にも言えることなんですが触ってあげると体の緊張が緩む、すると口も柔らかくなって普段言えなかった言葉がサラサラと溢れ出してくるんです。
心と体は繋がっているな、と感じる瞬間です。
なので自分でも必ずセルフでボディケアすることにしています。
私の一番の理解者は妹です。
年齢も近いので、仕事や私生活のこと何でも話すようにしています。
妹は婦人科系で悩みを持っています。
子宮の内膜がどんどん厚くなっていく症状なので毎月2週間ほど生理が続くんです。
その悩みを聞いてあげたりして、お互い言いたいことをぶっちゃけるように心がけています。
新月と満月でスイッチのオンオフを切り替えてみて
最近は月経の周期もバラついてきたのと、さほど大きくはない卵巣嚢腫が見つかったので婦人科の検診と自分の体調の記録は欠かせません。
それで気が付いたことがあります。
実は新月の時にとても眠くなるんです。
そう言えば、新月のときは「排卵」「産み育てる」で満月は「貯めたものをデトックス」すると言われているので、生理周期が変わってもカラダはリズムを覚えているんだなと。
逆にそのリズムがわかったことで、開き直れました。
リズムに注目してみると自分の骨盤も微妙に開閉しているなってわかってきたんです。
そのせいか、オンオフスイッチを使うことも上手くなってきた気がしています。
体にホットフラッシュ以外の症状が出ないので最大の敵は「気分の落ち込み」。
なのでオンオフスイッチを切り替えて、休日には全てオフモードにします。
オフの私に会っても誰も気がつかないかもと思うくらい気が抜けています。
ホルモンのバランスに抗わなければ流れがスムースになる
私の場合は「気分の落ち込み」が一番の症状ですが、落ち込んでいたって楽しいことは起こるから。
ずっと同じ波長でいられる訳ではないので、その時を楽しむようにしています。
若い頃には偏頭痛持ちで、あまりの痛みに鎮痛剤ばかりに依存していた時期がありました。
今は全く飲んでいません。
自分でコントロールができるようになったんです。
私にとっては更年期もそれと同じ。
「受け止め方で変わる」だったら軽い方がいいなと自分に言い聞かせながら更年期ライフを楽しむようにしています。
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