IT社長なのに「下品な成り上がり」と言われる男がどうにも止められない質問とは
芸人をしています。元国税局職員さんきゅう倉田です。
コロナの影響でなくなる仕事もあれば、自粛中だからこそできる仕事もあります。それでも、世の中に流れるお金は減るので、全体的にはマイナス。
どうやって仕事を得るか、どこにリソースを割くか、ひとりひとりの判断が、結果に大きな影響を与えると思います。ぼくは、誰も読まないのにnoteを書いています。
ぼくは普段、たくさんの社長と会います。
それは、社長の集まる会食に参加するとか、社長の友達が多いとかではなく、主に社長の入る団体で講演をするからです。
世の中には、社長が入る健全なメジャー団体がいくつかあって、それらには地域ごとのグループがあって、異業種交流や税制の勉強会を行っているのです。
ぼくが招かれる講演会は、だいたいこんな流れです
これはコロナ前の話です。
講演は、ホテルの宴会場やホール、どこかの大きな会議室で行います。大抵は、ぼくのおしゃべり以外に、その会の偉い人の講話があって、それが終わると、みんなで会食をします。
求められれば、ぼくも参加して、参加者のみなさんに挨拶をしたり、挨拶をされたりします。
事前に参加の有無を聞かれているので、会の偉い人の近くにぼくの席も用意されており、順番に運ばれてくる料理に舌鼓を打ち、ほっぺたを落とします。
ご飯が目的で参加しているわけではないので、この場合の料理はどんなものでも気になりません。依頼をしてくださったみなさんに、ぼくからの感謝を伝える時間です。
それなのに、幹事や同じテーブルになった会長に丁寧な接待を受けるので、いつも恐縮しています。
懇親会は2時間程度あるので、なるべく多くのテーブルを回って、参加者と話すようにしています。参加者はみんな社長です。ぼくのことを元々知っている方が、写真撮影を求めてくださる、あるいは、拙著を購入してくださるので、自分にとっても有意義な時間です。
しかし、100人以上の社長が集まれば、悲しい出来事もあります。
失礼な人は「失礼な発言をしている」ことに気づいていない
その日の懇親会は、立食形式でした。乾杯をして、同じテーブルの人と話した後は、延々と各テーブルを回っていました。
宴会場の奥に、30代の経営者だけが集まったテーブルが有りました。そのうちのひとりは税理士で、その顧問先の社長たちが仕事の話をしています。ぼくはビールを持って、ぬるりと輪に入りました。
少し話をしたところで、IT関係の会社を経営しているというカジュアルなファッションの男性が、こう聞いてきました。
「フォロワー何人いるんですか?」
この質問をされたときのぼくの気持ちが、みなさんに伝わるでしょうか。Twitterを仕事としてやっている人ならばわかるのかもしれません。平たく言うと、ぼくは“値踏み”をされたのでした。
俺はこいつのことを知らないが、有名なのか?どうせ、売れてない芸人だ、フォロワーも300人くらいだろう。
そんな風に考えていたんだと思います。
この話を芸人仲間にすると、言っていることはわかるけど穿った見方だと思うよ、と言われてしまいました。
確かに、そうかもしれません。けれど、「2万人くらいです」というぼくの回答のあとの「へえ、意外にいるんですね」まで聞けば、IT社長の悪意がわかると思います。
いわゆる「成金」特有のこの手の質問。口にしてしまう背景は
ぼくは悲しい。社長の発言よりも、その場で何も言えず、こうやって文章にすることでしか気持ちを処理できないことが悲しい。
この社長に対し、類似の質問で返すとしたら「年商どれくらいですか?」でしょうか。あるいは、DIOみたいに、「お前はいままで食ったパンの枚数を覚えているのか?」と聞けばよかったかもしれません。銀座のホステスさんみたいに「マンション何個持ってるんですか?」と聞くのも手です。
どれも、初対面の名刺を交換しただけの相手にする質問としては、不適切です。
初対面の人間に敬意を払わず値踏みをするのは、やっぱり一代で事業を成功させた社長特有の行為だと思います。
うっかりそういう質問をする人は、他でも同じ質問をして、必ずビジネスで失敗するとぼくは信じています。
そんな「品のない成金」にならないために
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