「このコロナ禍に貯蓄を増やした人」が軒並みやめていた6つのこと

自粛生活のあと、久しぶりの外出にお金をぱーっと遣いたくなり、財布の紐が緩くなってはいませんか?

出費がかさんだ人のほうが多かった自粛時間ですが、じつはその間も着実に貯めていた人たちがいます。

今回は、自粛中も上手に貯蓄をしていた人が「やめていたこと」を6つご紹介していきます。

 

1■「まとめ買いこそがムダ」と気づいてやめました

緊急事態宣言が出た直後は、連日、スーパーのレジにはカートから溢れんばかりの食材をつめこんだ長蛇の列ができていました。

食材が購入できなくなる不安、できる限り外出を避けたいなどの理由からまとめ買いする人も多かったのではないでしょうか。

スーパーに行くと食材の仕入れできるので必要な分だけお買い求めくださいと放送が流れるなか、慌てて買い物している人も多く目に留まりました。

この局面で貯蓄を増やせた人は、いち早く数ヶ月先までの消費の見通しを立て、「煽られて買わないこと」の重要性に気づき、まとめ買いをやめた人でした。

周囲がトイレットペーパーを買いだめしている最中、買わないためには相当な判断力が必要でしたが、自分たちが週に何ロール使うか、どの程度の品切れが続くか予測を立てられた人はムダに高値づかみをしなかったというわけです。

食品も消耗品も、必要な量を把握できているため、周りの雰囲気に流されず必要な量だけを買うことを心がけたと話してくれました。

ショッピングサイトでも、まとめて購入すると割引になる、送料が無料になると目にすると、お得に感じがちですが、長期間保存がきくものだとしても棚にしまったままで気が付いたら消費期限が切れていたということもあります。

不安になったりお得だと思ってまとめ買いすることは、かえって無駄遣いになります。

2■便利だからと「テイクアウト・宅配」だのみにならない

3食作るのは面倒ですが、1食でも宅配にたよると食費はぐんと上がります。

自粛前に飲みに行く機会が多かった人は、飲みに行くことを考えたら安くあがると飲み代と比較してテイクアウトや宅配に頼るというという人も少なくありませんでした。

しかしながら、自粛中も貯蓄ができる人は、テイクアウトや宅配にたよらず、自炊にこだわっていました。

外食や飲みに行くことがが多かった人が自炊するようにしたことで月に15万円も生活費がおさえられたというケースもめずらしくありません。

スーパーに買い出しに行く前には、1週間分の献立を決めて無駄な買い物をしないようにしたり、時間の余裕ができたので足をのばして業務用スーパーやディスカウントスーパーなどで少しでも節約できるように心がけたとのことです。

 

3■すべての買い物に計画性を持ち「衝動買い」をやめた

平日は仕事で忙しく土日は予定がうまってしまっていた人は、自粛中に時間の余裕を持つことができ、これまでの生活を見つめ直す期間を持つことができたのではないでしょうか。

 

たとえば、時間に余裕がない時は、お店でぱっと目についた洋服や通勤時間にみるショッピングサイトでポチっとしたりと購入したのはいいけど、購入後は袋に入れたまま、購入したことすら忘れてしまっていたという商品などが断捨離をしたことで色々出てきたという声も耳にします。

これはつまり「衝動買い」につき、必要ではなかった商品を購入したということです。並べてみると結構な数だったので、フリマアプリで出品したという方もいるでしょう。

 

素敵なモデルが着ていると、欲しくなる気持ちは高まります。しかしながら、自分が持っているワードローブを見回してみると、合わせるバッグ、靴、小物がなかった、着てみたら自分には合わなかったということも「衝動買いあるある」です。

 

自粛中に貯蓄をしていた人は、この魔の物欲に流されずに、外出することはしばらくない、今持っているワードローブを着まわすことを楽しもうなど思考回路を変えることで衝動買いを防ぐことができ予定通り貯蓄ができたとのこと。どうしても購入したいと迷っている場合は、あらためて数日後にチェックしてみて、それでも購入したいかどうか冷静に判断すると失敗はなさそうです。

 

4■行為の合理性を冷静に評価したら「家計簿」をやめることに

家計簿をつけている人に家計簿のつけ方をたずねると、毎日購入した商品の品目、金額を書き、合計金額を計算して支出を把握するという流れです。

 

家計簿をつけてはいるけれど、ただ単につけているだけで、お金を貯められるようにはならないという経験はないでしょうか。

家計簿をつけるということが目的になってしまい本来の目的である家計を把握してお金を貯めるということまでいきつかないというものです。

 

自粛中お金を貯めたいという相談者の方々におススメしたのが、つかった金額を合計していくのではなく、最初に毎月使っていい金額を決めて、つかった金額を差し引き残金額をつけていく方法です。

 

たとえば、食費を3万円と決めたら、以下の通りのイメージでつけていきます。

●記入例

毎月の食費代:30000円
【4月3日】

スーパー4000円

残金額26000円

【4月10日】

スーパー5000円

残金額21000円

【4月17日】

スーパー6000円

残金額15000円

【4月24日】

スーパー5000円

残金額10000円

【4月30日】

スーパー6000円

残金額4000円

4月の食費代は26000円と4000円プラスにおさえられたことが一目瞭然です。

このように残金額がわかった方が、あらかじめ決めておいた支出額内に買い物するように心がけるため、無駄な買い物をおさえることができます。残金額を記載することで、あれこれ考えずに楽に家計の管理ができ自粛中もしっかり貯蓄ができたようです。

 

5■今日のムダは今日やめて「先送りグセ」をなくす

自粛中に時間ができたことで、家計も含め生活を見直し、それに伴って考え方や価値観に変化があったという声も多いです。

 

これまで仕事で忙しいことを理由に物事を先送りにしていた人でも、さすがに自粛中は時間がたっぷりできたことで先送りする言い訳がなくなったのではないでしょうか。

 

たとえば、自粛中に重い腰をあげ断捨離をして不要な物を整理整頓をしたり、携帯電話料金、光熱費、生命保険等を見直したりこれまで先送りしていたことを実行してみることで、もっと早いうちにやっておけばよかったと気がついた様です。

 

いざ先送りにすることをやめたことで、家計の整理ができ、自粛前よりも貯蓄額の増額につながったとのことです。こんなことなら何事も先送りにせずついつい先送りにしがちなことも、思いついたときがタイミングです。貯蓄においても1年でも1日でも早いうちからスタートすることが大切です。

 

6■必要な美容・ファッションを考え「なんとなく買い」をやめる

自粛中行くことができなかった美容院やネイルサロン。毎月、定期的に通っていたのが当たり前になっていたけれど、行けなくなったことで自宅でヘアカラーやネイルをしてみた人も多いでしょう。

特にネイルは、セルフでも案外、上手にできると実感したようです。また、買ったままになっていたコスメを敢えて使い、たとえばアイメイクや口紅でメイクの幅を広げる挑戦をした人も多数。

なんとなく習慣でしていたことを見直し、必要なものは何なのかを真剣に考えた人は、この状況でも貯めていたのです。

 

コロナ禍をきっかけに「お金」について改めて考えさせられたのではないでしょうか。このような状況下で貯蓄があることの必要性を身に染みたという方は少なくありません。今回は自粛中にもお金を貯めた人がやめていたことについてご紹介しましたが、これから家計を見直したいという方は是非、ご参考にしてみてください。

 

今関倫子 ファイナンシャル・プランナー

外資系保険会社勤務中にファイナンシャル・プランナー(FP)を目指し、AFP(日本FP協会認定)資格取得後、独立系FP事務所に転職。女性を中心に年間のべ200件以上のマネー相談を受け、多くの経験を経て独立。個人マネー相談、執筆、マネーセミナーを中心に活動中。

 

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