「あとて」ではありません!「後手」の読み方、知っていますか?
漢字そのものは難しくなくても、その読み方に戸惑ってしまうことがあります。人前で漢字を読み間違えて恥ずかしい思いをした、という人も少なくないはず。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題していきます。
「後手」の読み方、知っていますか?
「後手」の読み方は?
「後」は小学校第二学年、「手」は小学校第一学年で習う漢字なので、日常生活で馴染みのある漢字といえます。ただ、どちらも読み方が複数あります。特に「後」は
音読み ゴ・コウ
訓読み のち・うし(ろ)・あと・おく(れる)(常用漢字表外)しり出典元:小学館 デジタル大辞泉
とさまざまな読み方があるので、「後手」の読み方に迷った人も少なくないのでは?
まずは正解を見てみましょう。
正解は…
「ごて」です。
「後手」は
①囲碁・将棋で、あとから着手する人。後手番。
②相手に先を越されて、受け身の立場になること。人より立ち後れること。
③後方に控えている軍勢。後詰ごづめ。後陣。出典元:三省堂 大辞林第三版
を意味します。
なお「うしろで」とも読みたくなるところですが、「うしろで」と読む場合には「後ろ手」となり、「後手」の間に「ろ」が入るので注意してください。「後ろ手」の意味は
①手を背中に回すこと。
②後ろの方。背面。背後。
③後ろ姿。出典元:三省堂 大辞林第三版
となります。
さて、「後手」を使った表現に「後手に回る」があります。「後手に回る」は
他に先を越されたり先に攻められたりして、受け身の立場になる。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
「後手」の意味に“囲碁・将棋で、あとから着手する人”とあるように、囲碁・将棋の対局で対戦相手に先に攻め込まれてしまう様子から、何か問題があった後に慌てて対策を講じる様を表す言葉として用いられています。
なお対義語には「先手を打つ(せんてをうつ)」が挙げられます。ただ「先手」には「せんて」の他に「さきて」と読む場合もあります。
さきて
① 先頭を進む軍隊。先陣。先鋒。
② 和船の帆柱を起こしたり倒したりするとき、船首・船尾へ引く綱。はしらびき。せんて
① 碁・将棋などで、先に着手する人。先番。
② 相手の機先を制して、物事を先に行うこと。
③ 今後起こるべき事態に備えて、あらかじめ講じておく対策。
④ 先に立って戦う軍勢。出典元:三省堂 大辞林第三版
「後手」の対義語にあたるのは「先手(せんて)」です。
参考文献:後手に回る(笑える日本語辞典) 使い方 語源 意味
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