「かべく」ではありません。「劈く」の読み方、知っていますか?
馴染みのない漢字に出会うと「え、これなんて読むの?!」と戸惑ってしまうものです。
そこで本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「劈く」の読み方、知っていますか?
「劈く」の読み方は?
「劈く」の「劈」は「壁(かべ)」に似ているものの日常ではあまり見かける機会のない漢字です。私ははじめて「劈く」を見たとき「〜く」という送り仮名から「ひざまずく、かな?」と思ったのですが、「ひざまずく」は「跪く」と書くので不正解。
「劈く」の意味を知ると、読みが思い浮かぶかもしれません。
「劈く」の意味は
勢いよく突き破る。つよく裂き破る。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
です。
正解は…
「つんざく」です。
「つんざく」は「つみさく」という音が変化したもの。手や爪で強くやぶることを意味する「つみさく」が、転じて“つよく裂き破る”ことに、音も「つんざく」に変化していったとあります※。
なお本記事では「劈く」と紹介しましたが、「劈」の「刀」の部分が「手」になった「擘く」も同じく「つんざく」と読みます。「劈」も「擘」も日本漢字能力検定1級に値する漢字です。それぞれの読みは、
<劈>
- 音読み ヘキ
- 訓読み さ(く)・つんざ(く)
<擘>
- 音読み ハク・バク
- 訓読み おやゆび・さ(く)・つんざ(く)
となっています。
面白いのが「擘」という漢字。読みにもある通り、「擘」は“おやゆび”の意味を持ち、また、“特にすぐれたもの”という意味も表します。「擘」を使った「巨擘(きょはく)」という二字熟語があるのですが、これは
1 おやゆび。
2 同類の中で特にすぐれた人。また、指導的立場にある人。巨頭。出典元:小学館 デジタル大辞泉
を表します。
とはいえ…先で紹介した通り、「劈」も「擘」も漢検1級に値する漢字。日常生活で見かける機会はほとんどないかもしれません。使う機会もないかもしれませんが、本記事を通じて「漢字ではこう書くんだ」「こういう意味があるんだ」と楽しんでいただけたら幸いです。
※参考文献:つんざ−く|言葉|漢字ぺディア
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