大金持ちがとっさについた「ぎょっとする嘘」赤っ恥の税理士は
元国税芸人のさんきゅう倉田です。大学2年生の中頃から、公務員試験の勉強を始めました。
4年生のときにいくつか受験し、無事に国家公務員になって、2年で退職し、芸人になりました。
公務員時代の経験とその後の学習によって、税金に詳しい芸人となった今、お金や税金に関する出演や執筆、講演を生業としています。
お金のプロフェッショナルといえば、どんな職業が思い浮かびますか?ファイナンシャルプランナー?経理の人?やっぱり、税理士さんでしょうか?
今回は、税務調査における税理士さんのお仕事を紹介します。
大抵の人は知らない「税務調査」その現場の話
個人事業者や会社は、僕たち国税から「税務調査」を受けることがあります。申告した売上や経費が正しいかどうか、行政のチェックを受けるわけです。
会社の経理の人や社長は、税金のプロではないので、殆どの場合、税理士さんと顧問契約を結んでいます。事前の日程調査の上で、2日間程度の調査が行われるのが一般的です。ただ、その2日で終了となることはありません。
その後、調査担当者は、資料を集め、調べ、上司と相談して調査をまとめていきます。顧問税理士の先生がいれば、先生に電話でまとめた内容を知らせ、社長にさらに話を聞く必要があると判断すれば、呼び出すこともあります。
どんなミスが見つかったのか、どのような見解の相違があるのか事前にわかっていれば、税理士さんも準備をします。
旧帝大卒社長の「ダメな感じの個人的経費」の言い訳
昔、社長が家族での飲食代やおもちゃを経費にしていたことがありました。駅から遠く離れた自宅近くのファミレスでの飲食やゲーム機の購入のレシートがあり、それについて追求すると、旧帝大卒の社長はそれっぽいことを言っていました。
「AIに関する仕事なので、ゲームの研究が必要なんですよ。ファミレスは、仕事を手伝ってもらっている家族との打ち合わせです。」
優しい税理士さんなのでしょうか。明らかに不自然な個人的な支出のレシートを見ても、今まで何も言わなかったようです。よくあることですが、いちいち内容を確認していたら利益が出ないので、無視したのかもしれません。
ぼくが社長を追求している間、税理士さんはずっと黙っていました。当然です。何も言うことがないし、その処理についてよく知らない。話せばボロが出ます。責任が自分にあると思われるのも嫌なのでしょう。
話がまとまらなかったので、後日、再び会うことにしました。すると、税理士さんはこちらに対抗できそうな資料を持ってきていました。
多額の報酬と引き換えに…?税理士さんの苦しい主張
雑誌の切り抜きか何かのコピーでした。税に関する裁判例やルールではなく、名前もわからない雑誌のコピー。そこには、家族での飲食代が認められた事例があるとかないとかそんなことが書いてあるようでした。
ぼくは無視しました。
60歳を超えた威厳のある税理士さんでしたが、そんな切り抜きを処理の根拠として示すことしかできないなんて同情しました。社長に弱みでも握られているんでしょうか。
パートの事務員さんと不倫をしていて、その女性が社長の知り合いで、奥さんに言うぞ、お前の事務所の大先生は奥さんの親父さんだろう、バレたらどうなるのかわかっているのか、今度の調査は必要以上にがんばれよ、などと言われたんでしょうか。
真相はわかりませんが、ぼくは先生が持ってきた切り抜きを一瞥もしませんでした。見ても意味がないし、受け取ることもしませんでした。
少しの沈黙の後、難しい勝負だと思っていたらしく、税理士さんもすぐに諦めて切り抜きを引っ込めました。
社長が税理士さんに怒ることはないでしょうが、その日の帰りは、とても気まずかったと思います。
顧問契約で、たくさんの報酬をもらうことができますが、些細な失敗でも面目が潰れてしまう、場合によっては訴訟を起こされることもある職業、それが税理士なのです。
ただ、賢い人が多く、仕事ができ、会社員の平均年収と比べて圧倒的に高給な仕事です。
異性の税理士さんと、もし知り合うことがあれば、その出会いは大切にしていただくと良いと思います。
正直ものは大抵の場合、得をします
嘘は大抵バレますし、正直ならば大抵はうまくいく、
それが元国税のぼくの経験です。
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