「もん」でも「いち」でもありません。「閂」の読み方、知っていますか?
部首が「門(もんがまえ)」の漢字は、日常的によく目にするものも多い印象がありますが、時に「ん、これってなんて読むの?」と戸惑ってしまうようなものに出くわすことも。
そこで本記事では、読めそうで読めない漢字のクイズを出題します。
「閂」の読み方、知っていますか?
「閂」の読み方は?
「門(もんがまえ)」の中に「一」が含まれている閂。部首や含まれている漢字の読みから「もん」や「いち」と読んだ人もいるかもしれませんが、残念ながらそれは不正解。
閂の意味は
1 門の扉が開かないようにする横木。左右の扉の内側につけた金具に差し通して使う。
2 相撲の手の一。もろ差しになった相手の両腕を上から抱え込んで絞り上げるもの。出典元:小学館 デジタル大辞泉
です。
閂の実物を目にすると「あ〜これか!」と思うはずですが、その名称(「閂」の読み)を知っている人は少ないかもしれません。
正解は…
「かんぬき」です。
閂は「かん(貫)のき(木)」の音が変化したもの。そのため「貫木」と書くこともあります。
なお“ひらく。あく。あける。”や“はじまる。はじめる。”などを意味する「開」は、扉が開かないようにする横木を指す閂を両手で外し、門をあける様子を表しています。
「門(もんがまえ)」の難読漢字
「門(もんがまえ)」の難読漢字はまだまだあります。「門(もんがまえ)+王」の「閏」の読み方を知っていますか?
「閏」の意味は
平年よりも日数や月数が多いこと。地球の公転や季節と暦とのずれを調整するためのもの。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。これだけだと分かりにくいので、上記の続きを以下に示します。
平年よりも日数や月数が多いこと。地球の公転や季節と暦とのずれを調整するためのもの。太陽暦では1年を365日とするが、地球の公転(1太陽年)は365日5時間48分46秒なので、その端数を4年ごとに2月(にがつ)を29日として調節する。太陰暦では1年が約354日なので、適当な割合で1年を13か月とする。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
“その端数を4年ごとに2月(にがつ)を29日として調節する”で勘付いた人もいるのでは?
正解は「うるう」です。
この漢字は「門」と「王」から成る漢字で、これはその字の通り、王が門の中にいることを表します。『精選版 日本国語大辞典』の「語誌」によると、通常宗廟内にいる王が、閏月には門内にいるという古代中国の儀礼に由来したものです。
参考文献
- 【漢字トリビア】「開」の成り立ち物語(2018年2月4日)- エキサイトニュース
- 閏年(うるうどし) – 語源由来辞典
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