「はんず」ではありません。「版図」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「版図」です。
「版図」の読み方は?
「版」も「図」も、書き・読みともに比較的馴染み深い漢字なのではないでしょうか。しかし版図を読む際にくせものなのが「図」の読み方。「図」には「地図(ちず)」や「合図(あいず)」など「ず」と読む場合と、「図書館(としょかん)」「意図(いと)」など「と」と読む場合があります。
さて、あなたはどちらで読みましたか?
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「はんと」です。
「版図」とは
《「版」は戸籍、「図」は地図の意》一国の領域。領土。また一般に、勢力範囲。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
なお「図」がもつ意味には
①ずめん。え。しるし。えがいた形。「図画」「図表」「地図」
②はかる。考える。はかりごと。計画。「意図」「企図」
③書物。本。「図書」出典元:図|漢字一字|漢字ペディア
とあります。
版図の意味に記載された“「図」は地図の意”と「図」が表す意味、そして意味の横に書かれた「図」がつく言葉の例の読み方を見比べていると、個人的には「『はんず』の方が正しいのでは?」という疑念が湧きましたが……「はんと」が正解ですのでお間違いなきようご注意ください。
「図」がつく言葉について
なお「図」がつく漢字を調べていたところ、よく耳にするけれど何と書くのかすぐには浮かばなかった言葉を見つけました。皆さんは存じ上げているかもしれませんが、わたしは「ずうたいだけでかい」などの「ずうたい」が「図体」と表せることを知りませんでした……!
図体は“からだ。なり。(出典元:ズウタイ|言葉|漢字ペディア)”を意味し、多くは大きなからだのことを指します。しかし「図」が意味するものに「からだ」を表す意味はありません。図体の語源を調べてみたところ、「図」は当て字であり、「胴体(どうたい)」が転じて「ずうたい」となった、とありました。
また似たような言葉に「がたい」がありますが、意味を調べてみたところ
《語源未詳》体格、図体の意の俗語。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
とありました。
「図体」も「がたい」も比較的耳にする言葉ですが、語源に関して不明瞭な部分があるというのは面白いものです。
参考文献:図体(ずうたい) – 語源由来辞典
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