美しい伊豆の海を眺めながら電車内で高級グルメ。東急の新列車旅

列車でのんびり旅、お好きですか?

2017年7月、東急電鉄から新たな観光列車「ロイヤルエクスプレス」が登場します。JR横浜駅と伊豆急下田駅の間を往復するこの列車は、首都圏からこれほど近いにもかかわらず意外に知らないことが多い「伊豆」にフォーカス。身近すぎて捉えきれていなかった、新しい伊豆の姿をリアルに見ることができそうです。そのエッセンスをご紹介しましょう。

 

宿泊も料理も。列車旅の魅力

©東京急行電鉄

豪華な車内インテリアと、車窓に刻々流れる風景。さらに、車内で提供されるグルメにも舌鼓を打つ。これらの列車旅は、ある意味、究極の旅行スタイルと言えるでしょう。

例えば2013年に運行を始めた「ななつ星in九州」や、17年に運行が始まる「トランスイート 四季島」「トワイライトエクスプレス 瑞風」など、JR各社の各列車は「クルーズトレイン」とも呼ばれ、寝台列車への宿泊がベース。1泊や2泊のツアーパッケージで販売され、停車駅では下車、観光をしながら列車旅を楽しみます。

また、車内でゆっくりとコース料理を楽しむための観光列車も人気。たとえば、人気の高い西武鉄道「旅するレストラン 52席の至福」や、しなの鉄道「ろくもん」、JR八戸線の復興支援列車TOHOKU EMOTION」は、いずれも「走る高級レストラン」と形容されます。

これら「宿泊」と「車内グルメ」、2つのスタイルの折衷とも言えるのが、今回登場する東急「ロイヤルエクスプレス」。この列車のメインは何と言っても車中で楽しむ料理です。4人の料理監修者が情熱を込めて「伊豆」の味覚を提案。さらに、停車駅で特別にアレンジされた観光を楽しみながら、夜は伊豆各地の宿泊先でのんびり。クルーズのいい要素をまとめて詰め込んだようなツアーです。

プライス面でも魅力

© ドーンデザイン研究所

「ロイヤルエクスプレス」のスタイルにはもう1点、プライス面での魅力も。従来の宿泊つきツアーは、豪華客船の旅がそうであるように贅を尽くした分プライスも高額めでした。例えば四季島の5月ツアーの価格レンジは1泊2日32万円~2泊3日95万円。憧れますが、気軽に参加しやすいとは言えません。

この点、「ロイヤルエクスプレス」は1泊2日10万円台を予定。宿泊先や観光内容でもプライスが上下しますが、例えば蓮台寺エリアなら清流荘、下田エリアなら17年4月21日に新装オープンする下田東急ホテルなど、いずれも「憧れ」系。

また、「列車のみ」というプランの販売も予定あり。「朝、横浜から下田までロイヤルエクスプレス、1日下田を観光して、日帰りで踊り子号で戻る」という旅程もあり得ます。こうしたスケジュールが可能ならビギナーにも手が届きやすいというもの。

4人の料理・飲料監修者の「伊豆」への意気込みを

 

さて、「ロイヤルエクスプレス」は4人の料理・飲食監修者がそれぞれに伊豆の旬の食材とがっぷりと向き合って取り組み、オリジナル料理の饗宴を繰り広げます。4人中3人は静岡県出身、伊豆についても強い「思い」があります。それぞれのお話を聞きました。

■山田チカラさん(料理監修)

静岡県出身。「山田チカラ」(東京・南麻布)オーナーシェフ。スペイン「エル・ブジ」でフェラン・アドリア氏に1年半ほど師事。素材をムース状にする「エスプーマ」を使った料理を日本で広めた先駆者としても知られる。

今回の「ロイヤルエクスプレス」は、「山田チカラ」の2店舗めのつもりで心血注いで準備をしています。ライブ感を提供できるようにがんばります。たとえば、今日の試食にはアメーラトマトを使用しましたが、アメーラって静岡弁なんですよ。「甘い」という意味。ご存知なかったでしょう? 静岡の人たちって、自慢が苦手。自分たちのいいもの、素敵なものをあまりアピールしません。東京から近すぎて情報が入ってこない。だから、結果的に「知る人ぞ知る」がたくさん眠っているんです。そんな伊豆の地元まで行かないと存在に気づかない、素敵な食材のいちばんの部分を使ってお料理をお届けします。7月を楽しみにお待ちください。

この日提供された試食メニューは、中華のチャーシュー、和のタタミイワシ、おひたしの菜の花、洋のタルタルと、和洋中の1品を1皿に盛り込んだメニュー。

 

■河野美千代さん(料理監修)

大分県出身。「方寸」(大分市)。大地から生まれた食材と向き合い、「食」と受け継がれる「文化」を提案。和にこだわらず創意工夫した料理で出張料理など、食に関する商品開発・コーディネイトも手がける。

おにぎりに使った海苔、食べたかしら? 口に入れても唇が引っ張られなかったでしょう? あれは海苔を板状にしていないものなの。かつてはそれが普通で、そういう海苔があると誰でも知っていました。このような、「それが普通であった時代」がいつまでもそのようにあってほしい。私の作る料理はどれも、昭和35年の食事を目指しています。今回「ロイヤルエクスプレス」では5つのおにぎりを用意しました。どんな場合でも、住んでいる土地の人たちが心地よくあってほしいというのが私の基本。モノを売ろう、活性化しようなんていう薄っぺらい話ではない。どう暮らすかをいつも考えています。伊豆は山ほど財産があるのに、それを使いこなしていない。女の人たちの目線で、それを見抜いてください。

今回の試食では、半熟卵入り、梅干し、麦ごはんの中にしそ、キビと小豆の上にめざし、しそとくるみの5種類のおにぎりと、お漬物、ごぼうの味噌漬けが。「映画『この世界の片隅で』ですずさんが握っていたのは、きっとこういうおにぎりなんじゃないかな、と思います」。

■松本浩毅さん(飲料監修)

静岡県出身。カネロク松本園オーナー。牧之原台地にてお茶の生産を生業としている。約200年前に荒地を開墾しお茶の生産を始め、世界農業遺産に登録された環境保全にも貢献する「静岡の茶草場農法」を継承。伝統的な日本茶だけでなく、農薬不使用栽培による紅茶・烏龍茶にも取り組む。

僕は小規模のお茶生産者です。今回は燻製紅茶を提供します。フレーバーティという分野では、僕は香料にちょっと抵抗があるんです。なので、添加物のないお茶で、オリジナルの燻製紅茶にたどり着きました。ただ燻製しても何なので、この紅茶はウイスキーの樽を燻蒸してフレーバーをつけています。それも、ただの樽ではなく、埼玉・秩父のイチローズモルトの樽です。伝統的なお茶づくりと最新の技術の融合をお楽しみに!

他で飲んだこともなく、未来にどこかで飲める気もしない、ここだけの味! 明確かつ複雑、深みと奥行きが4次元世界なスモークフレーバーです。この1杯のためだけに「ロイヤルエクスプレス」に乗ってもいいくらい。

■川島良彰さん(飲料監修)

静岡県出身。株式会社ミカフェート代表取締役。1975年エルサルバドル国立コーヒー研究所に留学、コーヒー栽培・精選を学ぶ。大手コーヒー会社で農園開発、絶滅危惧種の発見と保全、産業復活等を果たし、08年ミカフェート設立。世界最高品質のコーヒーを追求している。

日本はもともとおいしいコーヒーが自慢の国でしたが、いつの間にかおいしくなくなっていた。だから僕は、まず飛行機の半年かけてコーヒーをおいしくしました。次に船のコーヒーもおいしくしました。今度は電車のコーヒーをおいしくします。静岡ではコーヒーはとれませんが、今回はプレミアムブルー一級畑の豆を準備しています。僕のコーヒーは、まずひとくち、ミルクも砂糖もなく飲んでみてください。コーヒーはフルーツです。酸味、甘みを両方楽しんでください。まとめて淹れたコーヒーをピッチャーからサーブするのではなく、1杯ずつお料理の進行にあわせてお淹れします。揺れる電車内できちんとコーヒーを淹れる技術も開発していますから、それをご覧になるのもぜひ楽しみにしていてください!

写真はディスプレイより。料理監修者が開発する料理に合わせて、最高の食後の1杯を作り上げます、と川島さん。

貸し切りもできるかも?

© ドーンデザイン研究所

 

「ロイヤルエクスプレス」は8両編成。うち、3号車はマルチ スペースとして、これまでの観光列車の概念をくつがえすような車両の設計を行っており、ミニコンサート 、結婚式、会食、展示会などができるようになる可能性が。また、4号車にはキッチンカーが設置され、シェフたちの料理風景をリアルタイムで眺められる予定です。

 

以上、料理を含めた詳細は4月発表予定。もうちょっとの辛抱です、今から楽しみですね!

■「THE ROYAL EXPRESS」概要
開始時期 : 2017年7月(予定)
運行区間 : JR横浜駅~伊豆急下田駅
編 成 : 8両編成・約100名
クルーズプラン販売:4月下旬以降に開始予定。ホームページ、はがきでの申込後、抽選での販売。

(トップ画像©ドーンデザイン研究所)

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