これって更年期太り?それともむくみ?夫が突然「離婚」を口にして
「前よりもむくみやすくなって太った気がする」「指がむくんで結婚指輪がきつい」など、40~50代になり、こんな悩みがありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、さまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いです。
更年期女性のお悩みのひとつに「むくみ」があります。
今回は、更年期のむくみの改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
更年期の歩き方(22)
「結婚指輪が入らない?そんな女とは離婚だ」
ひろこさん(46歳)は夫婦二人暮らし。最近、ご主人との関係がギクシャクする事件があり、憂鬱な毎日を過ごしています。
「私は歯科衛生士として働いていて、仕事の時は結婚指輪を外しています。
主人がデザインしてオーダーした大切な指輪なので、仕事が終わるとすぐまた指輪をはめるのですが、最近なんだか指輪が入りにくいと感じるようになっていたんです。
すると、先日ついに、どうやっても結婚指輪が入らなくなってしまって……」
一生懸命マッサージをしても何してもダメ。
夕食後、指輪をしていないことに気づいたご主人に指摘されて、指輪が入らなくなったことを話しました。
「そういえば、最近、顔も丸くなってきたし、指のサイズまで変わるなんて明らかに太り過ぎじゃないか。
細くてスタイルがいい所が好きだったのに……痩せないともう離婚だ! そんなことを言われたんです。
夫のデリカシーのない言葉に怒りがこみ上げるのと同時に、すっかり落ち込んでしまいました」
週末まではドライブに行ったり、一緒にジョギングや散歩をしたりと仲のよい夫婦だったのに、その日以来、必要最低限のみの会話しかしなくなってしまい、すっかりよそよそしい雰囲気となってしまったそうです。
太る習慣の心当たりはなし…これってむくみ?
「悔しいけれど、自分でも夫に指摘されたように、『最近太ったのかな』と思って、すでにダイエットを始めていたんです。
というのが、指輪が入らなくなる前に、愛用しているデニムレギンスもお腹周りや足がパンパンになって履けなくなってきたので……。
毎日、食事は腹8分目を心がけて、アルコールも我慢。仕事帰りに週3回はジムに通っていますが、体重はあまり変わりません」
そもそも体重は数年前からほとんど変わっていないという、ひろこさん。
「体重は増えていないはずなのに、なぜ太るんだろう」と疑問を抱くようになったそうです。
「そういえば、最近、朝起きた時に顔が腫れぼったいし、足首に靴下の跡がつきやすくなったような気がします。
太る原因となる生活習慣に心当たりもないし、もしかして、指輪が入らなくなったのも、太ったのではなく『むくみ』が原因なのではと思うようになりました。
そこで、水分を控え、ネットで調べたリンパマッサージを毎日していますが、むくみは解消しません。
病院に行こうにも、何科を受診すればよいのかわからず途方にくれてしまいました」
ジム仲間のひと言に納得!「更年期ってむくみやすいのよ」
ある日、ジムの更衣室で、ひろこさんが「体重は変わらないのにむくみやすくなったのか、最近ジーンズや指輪がきついのよ」と相談すると、ジム仲間の一人が「私も更年期の時期にむくみがひどくて大変だったわ」と体験談を話してくれました。
その話を聞いて「もしかしたら私のむくみも更年期かもしれない!」と、ひろこさんは目からウロコが落ちたそうです。
早速、婦人科を受診したところ、甲状腺機能や心臓などの検査には異常がなく、やはり更年期がむくみの原因だろうとのことでした。
もともと冷えや生理痛もあったことを伝えると、医師から「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」という漢方薬が処方されたそうです。
当帰芍薬散は、血を補い巡らせ、からだの中の余分な水を取り除き、むくみを改善する漢方薬です。
「若いつもりでしたが、いつの間にか私も更年期世代になっていたんですね。
まさか、更年期が原因でむくみが生じるとは知りませんでした」
漢方薬の服用を始めてから、まずトイレの回数が増えて驚きました。
そして、朝起きた時の顔のむくみが前ほど気にならなくなり、からだ自体が軽くなった気がしたそうです。
他に生活習慣はとくに変えていないのですが、飲み続けるうちに、だんだんと足や指のむくみも軽減して、また結婚指輪も入るように。
「もちろん、デニムレギンスも楽々で履けます。
冷えや月経痛も軽くなり、漢方薬を飲んでいたほうが調子がよいので、閉経まで続けようと思っています。
主人からも『この前は言い過ぎて悪かったな。最近スッキリして前よりきれいになったね』と褒められて仲直りしました。
これからも夫婦仲良く過ごしていきたいですね」
むくみで悩むなら漢方薬を試してみて!
漢方薬は自然の生薬から作られていて、不調や体質の根本的な改善に効果が認められています。
「できるだけ薬は飲みたくない」
「むくみが起きにくい体質になりたい」
そんな方には漢方薬がおすすめです。
むくみや神経痛に効果のある漢方薬はいくつもあります。
漢方は心とからだのお悩みを、からだの内側の気の流れ、水の流れ、血の流れを整え、根本改善することを目的としています。
自然の生薬で作られた漢方薬は毎日のむだけで、からだにやさしく作用し、理想の健康をめざせます。
更年期のむくみの改善には、以下の漢方薬が使われることがあります。
<更年期のむくみにおすすめの漢方薬>
・五苓散(ごれいさん):頭痛やめまいも気になる方に。
・防己黄耆湯(ぼういおうぎとう):疲れや肥満、多汗も気になる方に。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):冷えや貧血、生理痛も気になる方に。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家に力を借りるのがおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
相談もスマホで完結ですので、対面では相談しにくい悩みも気軽に相談できます。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
つらい更年期のむくみから抜け出そう!
「最近、顔がむくんで腫れぼったい」
「足のむくみがひどくて靴がきつい」
続くとつらい、そのむくみの原因は、もしかしたら更年期かもしれません。
我慢せずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も元気な笑顔で過ごしていきましょう。
執筆/あんしん漢方 薬剤師 清水 みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
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