49歳、まだ生理がある私は更年期じゃないよね…?「ホットフラッシュ」の現実は
「急に顔が真っ赤にほてる」
「気温とは関係なく大量に汗をかいて止まらない」など、40~50代になり、こんな悩みがありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、さまざまなからだや心の不調に悩む女性が多いです。
更年期女性のお悩みのひとつに「ホットフラッシュ」があります。
ホットフラッシュとは、発汗やのぼせ、ほてりなどが起きる更年期障害の代表的な不調のひとつです。
今回は、更年期のホットフラッシュの改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
更年期の歩き方(32)
突然ブワっと吹き出す汗。なんでこんなことになっちゃうの?
食品会社のマーケティング部で働くあつこさん(49歳)には、悩みがありました。
「最近、急に顔がカーッと熱くなったかと思うと、滝のように汗が出て止まらないということがよく起こるんです。寒いくらいに冷房が効いているオフィスなのに、私だけダラダラと大量の汗をかいていることもしょっちゅうです。メイク崩れや他人の目も気になって恥ずかしくて……」
家にいるときなら、着替えたり涼んだりしてなんとか我慢できるものの、時と場所を選ばずに仕事中も突然ほてりや発汗が起こるため、あつこさんは困っていました。
「汗取りシートや汗取りインナーを使ったり、涼しい素材のゆったりした服を着たりと気をつけていますが、汗が出始めるともう止まりません。先日も勤務中、『あ、このタイミングできた!』と、かなり焦ったことがありました。汗取りインナーを着ていましたが、シャツまで汗でびっしょり。慌ててトイレに逃げて着替えたものの、これが会議中だったらどうなっていたことか……」
いつまた、のぼせや汗がでるかと思うと、気が気でなくイライラして仕事に集中できないというあつこさん。一刻も早くこの症状をどうにかしたいと思い悩んでいました。
まだ生理がある私には関係ないと思ってた、これが「更年期」なの…?
ある日のランチタイムの時に、仲のよい職場の先輩に、最近急にのぼせたり、大量の汗をかいたりするので悩んでいると相談すると、
「それって更年期じゃないの?確か、ホットフラッシュだっけ……そういう不調があるって雑誌でみたことがあるわ」
と意外な言葉がかえってきました。
毎月生理は順調にあるし、更年期はまだ他人事だと思っていたあつこさん。まさか、まだ更年期じゃなないでしょ!と、その場では笑って済ませたそうです。
それでも、気になってその後ネットで検索したあつこさん。
- 閉経前後の更年期に症状が出始めたり悪化したりする
- 気温に関係なく汗をかく
- 上半身(とくに顔や頭)が熱くなる
- 気持ちの落ち込みやイライラも悪化している
調べれば調べるほど、あつこさんの症状は、更年期のホットフラッシュの症状にぴったりでした。
この不調の原因は更年期なのかもしれない……? あつこさんはそう考えるようになりました。
思い切って友人の薬剤師に相談、するとわかった意外なこと
ネットで調べた時に、ホットフラッシュにはホルモン補充療法が効果的だと知ったそうですが、自然の流れに反するように思われて、あつこさんには少し抵抗があったそうです。
考えた末に、あつこさんは薬剤師の友人が勤める薬局に相談にいくことにしました。
「まさしく更年期のホットフラッシュの症状だ、そう言われました。更年期になると、女性ホルモンの減少やストレスが原因で、体温や汗を調節する自律神経が不安定になりホットフラッシュが起きやすくなるんですって」
予想通り、あつこさんを悩ませる「ほてりや汗」は、更年期のホットフラッシュでした。
そして、ホットフラッシュの改善には、ホルモンバランスを整えるため、まずは漢方薬を試してみては?と説明されて漢方薬を勧められました。
紹介された漢方薬は加味逍遙散(かみしょうようさん)。
精神の興奮やのぼせなど上半身の熱を冷まし、ホットフラッシュやそれに伴うイライラを和らげる効果が期待できます。
「仕事中だけでも汗やのぼせがなくなればと思って漢方薬を飲み始めましたが、2週間ほどすると、汗やのぼせがだんだんと軽減してきました。不快な症状が和らぐと同時に、イライラや焦りも落ちついてきました。漢方薬を飲んでいた方が体調がよいので、今も続けています」
今では、滅多にホットフラッシュが生じることもなく、あつこさんはイキイキと仕事に取り組んでいるそうです。
★もしかして最近、「物忘れ」もありませんか?
詳しくは>>>「私の頭どうなった?」更年期40代、顔は知ってるのに名前が出ない。これ認知症?
ホットフラッシュの悩みには漢方薬を試してみて!
「更年期症状がつらいけれど、ホルモン補充療法には抵抗がある」
「ホットフラッシュが起きにくい体質になりたい」
そんな方も多いのではないでしょうか。
更年期の不調の改善には、自然由来の漢方薬がおすすめです。
医薬品として効果を認められている漢方薬は、不調の改善と根本的な体質改善を目的としています。
からだの内側からやさしく働く漢方薬なら、毎日のむだけで、お悩みの症状の解決と、根本的な体質改善を目指せるでしょう。
更年期のホットフラッシュの改善には、以下の漢方薬がおすすめです。
更年期のホットフラッシュにおすすめの漢方薬
・加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや不眠、冷えも気になる方に。
・桃核承気湯(とうかくじょうきとう):便秘や月経痛も気になる方に。
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう):不眠や高血圧、イライラも気になる方に。
ひとつ注意点として、漢方薬を選ぶ際は、ご自身の体質・状態に合っているかがとても大切です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。
漢方薬局や病院へ足を運ぶのは敷居が高い、対面では相談しにくいという方は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用したオンライン漢方サービスなら、気軽に漢方のプロに相談できます。
お手頃価格で個人に効く漢方を見極め、自宅に郵送してくれますよ。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
更年期のホットフラッシュには漢方薬もおすすめ!
「急に頭や顔が滝のような汗でびっしょりになる」
「ほてりや汗で夜中に何度も目が覚めてしまう」
あなたを悩ますほてりやのぼせ、不快な発汗は更年期のホットフラッシュかもしれません。
ひとりで悩まずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も元気な笑顔で過ごしていきましょう。
執筆/あんしん漢方 薬剤師 清水 みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
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