大雨で「警戒レベル4」が発令されたらどうする?「避難指示」が出たら何をすればいい?

2021.07.08 LIFE

大雨や台風のシーズンになると、市町村の防災無線を聞くことも増えますよね。「怖いな」「不安だな」と思いつつ、実際にどうすればよいのか、よく分かっていない・・・なんてことはありませんか?

もしも避難指示が出たときに、どう行動すればよいか分かっていないと、命の危険につながることも。しっかり確認をしておきましょう。

 

どの警戒レベルのときに何をすればいい?

警戒レベルとは、災害発生の危険度と、とるべき避難行動を直感的に理解するための情報です。

警戒レベルは5段階に分かれていますが、「警戒レベル5」は既に災害が発生・切迫しており命の危険がある状態。「警戒レベル4」までに避難することが必要です。

また、市町村から発令があるのは「警戒レベル3」からです。

どのレベルのときにどのような行動を取ればよいのか、確認しておきましょう。

 

 

警戒レベル1・・・災害への心構えを高める

気象庁から「早期注意情報」が発表された場合、「警戒レベル1」です。

「早期注意情報」とは、警報級の現象が5日先までに予想されているときに、その可能性を「高」「中」の2段階で発表するものです。

最新の防災気象情報等に留意しましょう。「早期注意情報」は気象庁のページ(こちら)で確認することができます。

 

警戒レベル2・・・ハザードマップなどで避難行動を確認

気象庁から「大雨注意報」や「洪水注意報」などが発表される段階が「警戒レベル2」です。

注意報は警報に切り替わることも。油断は禁物です。ハザードマップなどで災害が想定されている区域や避難先、避難経路を確認しましょう。

「大雨注意報」や「洪水注意報」は気象庁のページこちら)で確認することができます。

 

警戒レベル3・・・<市町村からの発令有り!>高齢者等避難

避難に時間がかかる高齢者等は危険な場所から安全な場所へ避難をする段階です。高齢者等でない場合も、いつでも避難できる準備をしましょう。

気象庁から「大雨警報」や「洪水警報」が発表された場合、また、「キキクル(危険度分布)こちらから「赤(警戒)」が表示された場合、「警戒レベル3」に相当します。

キキクル(危険度分布)こちらからは土砂災害、浸水害、洪水害の危険度を地図上で確認できる「危険度分布」のことです。

色分けによって、黄:注意 赤:警戒 うす紫:非常に危険 濃い紫:極めて危険 となっています。自主避難の判断に活用しましょう。

 

警戒レベル4・・・<市町村からの発令有り!>避難指示

対象地域住民のうち危険な場所にいる人は全員、危険な場所から速やかに避難する必要があります。

土砂災害警戒情報や高潮特別警報、高潮警報等が発表されている段階は「警戒レベル4」に相当します。

また、「キキクル(危険度分布)こちらから「濃い紫(極めて危険)」が表示されます。

市町村による避難指示が発令されていなくても、自ら避難の判断をしてください。

 

警戒レベル5・・・「命の危険。ただちに安全確保」

何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高く、「警戒レベル5」になってからでは安全な避難が難しい状況。

また、「警戒レベル5」は市町村が災害の状況を確実に把握できるものではない等の理由から、必ず発令される情報ではありません。

「警戒レベル4」の段階のうちに必ず、安全な場所へ避難しておくことが必要なのです。

万が一「警戒レベル5」の段階で避難ができていない場合は、その場でとることができる少しでも身の安全を確保するための行動をとりましょう。

 

警戒レベル4が発令された!避難の方法はどうすればいい?

「避難」といっても、必ずしも市町村が指定する避難場所へ行くことだけが避難ではありません。すでに安全な場所にいる場合は、避難場所へ行く必要はないのです。

普段から自分が生活している地域の大雨による災害リスクをハザードマップで確認し、どんな避難行動を取るか決めておきましょう。

 

自宅にいても大丈夫?

自宅にいても大丈夫かどうか、ハザードマップで以下の「3つの条件」を確認します。

この「3つの条件」が確認できれば浸水の危険があっても自宅に留まり安全を確保することも可能とされています。

①家屋倒壊等氾濫想定区域に入ってない

川に近い場所や、浸水が深くなるおそれのある地域のうち、住宅が倒壊したり流されたりする危険がある場所は「家屋倒壊等氾濫想定区域」に指定されています。

この区域に指定されている場合には、自宅での避難はできません。

②浸水深より居室が高い

浸水深とは、洪水や内水氾濫によって家屋等に浸水した場合の深さのことです。ハザードマップで浸水想定区域の浸水深と浸水範囲を確認することができます。

浸水深と家屋の浸水の目安は以下のとおりです。

0.5m未満・・・1階床下浸水

0.5m~3m未満・・・1階床上~軒下浸水

3m~5m未満・・・2階床上~軒下浸水

5m~10m未満・・・3階床上浸水~4階軒下浸水

ハザードマップで浸水深を確認し、自宅の居住スペースの高さを超えている場合には、自宅での避難はできません。

③水がひくまで我慢でき、水・食糧などの備えが十分にある

ハザードマップで水がひくまでの時間(浸水継続時間)を確認します。※記載がない場合もあります。知りたい場合は市町村へ問い合わせましょう。

電気、水道、ガス、トイレ等が使用できなくなっても、復旧するまで生活できるだけの備蓄をしておきましょう。

 

自宅にいるのが危険なときは・・・

行政が指定した避難場所への避難、親戚・知人宅への避難、ホテル・旅館への避難など立ち退き避難をします。避難場所以外で宿泊する場合は、その場所が安全な場所であるかどうか、必ずハザードマップで確認しておきましょう。

また、いわゆる「避難場所」と「避難所」は異なります。

避難場所は、洪水や津波などの災害時に迅速に逃げる場所で、避難所は、災害によって居住の場所を確保することが困難になった人にその場所を提供する施設です。

避難場所と避難所を兼ねている場合もありますが、事前に市町村のホームページ等で確認しておきましょう。

 

いますぐ身を守るには!

夜間などで避難場所へ行くことが危険な場合や、外出先などで避難場所がすぐに確認できないときなどは、建物の2 階以上へ逃げましょう。外にいる時は、とりあえず近くの建物へ緊急避難させてもらいましょう。

また、地下や半地下にいる場合は、危険を感じたらすぐに地下より高いところへ逃げてください。

避難をするときは、早めの行動が重要です。形や条件によっては、30分ほどで一気に浸水する場所も。動けるのは「水が足首に来るまで」と覚えておきましょう。

 

参考:政府広報オンライン、気象庁HP

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