【停電時の暑さ対策】熱中症予防に必要なことは?食中毒にも注意!
この時季、大雨や台風で停電になってしまうこともありますよね。夏に停電が起きると、熱中症になる危険も。また、夏場は食糧のいたみも早く、断水も同時に起きると衛生面の心配から食中毒にも注意が必要です。どのように対策すればよいかを確認し、きちんと準備しておきましょう。
停電でエアコンが使えないときの熱中症対策
夏の停電で困るのが、エアコンが使えなくなり、室内の温度や湿度が上がってしまうこと。
熱中症のリスクが高まり、命に危険が及ぶことも。暑さ対策をして熱中症を防ぎましょう。
窓を開ける
少しでも風が入るように、窓を開けておきましょう。
2カ所以上の窓を開けると、風通しが良くなります。
しかし、雨風が強く、窓を開けられない状況のときもありますよね。
そんなときは、うちわや扇子が効果的。もしものときに備えて、1人1本ずつ用意しておくと安心です。
また、乾電池で動くハンディ扇風機も持っておくと便利です。
窓を開けるときの蚊よけのため、蚊取り線香も用意しておくといいでしょう。
体を冷やす
服装は通気性の高い涼しいものに着替え、体に熱がこもるのを防ぎましょう。
保冷剤を体に当てて直接冷やすことも効果的です。
首回り、脇の下、脚の付け根は太い血管が通っていているため、冷やすと効率的に体温を下げることができます。
冷却シートや冷却タオルを常備しておくと便利です。
水を使える状況なら、水を張ったバケツに足を入れる足浴もいいでしょう。
また普段から、水を入れたペットボトルを冷凍庫に入れておくと、非常時に保冷剤代わりになり、溶けた後は飲料水として役立ちます。
水分を補給する
断水が起きると、水を節約したい、トイレに行きたくない、という思いから水分補給を控えてしまいがち。
しかし、熱中症対策において水分補給が重要であることは言わずもがな。
のどが渇いていなくても、こまめに水分を摂りましょう。
また、汗をかくと塩分やミネラルも失われます。水分だけを補給すると血中の塩分・ミネラル濃度が低くなり、かえって熱中症を悪化させることも。
適度に塩分も摂るようにしましょう。塩飴や塩タブレットなどを用意しておくとよいでしょう。
ただし、カフェインの含まれる飲み物は利尿作用があるので、非常時には控えるようにしましょう。
停電・断水したら食べ物はどうする?夏場は食中毒にも注意
停電すると、家電が使えなくなります。オール電化の住宅の場合は、お湯を沸かすこともできなくなります。また、断水してしまったら、思うように水も使えません。どのような備えがあると安心でしょうか。
冷蔵庫・冷凍庫は極力開けない
一般的に、冷蔵庫や冷凍庫の中は、ドアの開閉が全くなければ、停電後も2~3時間は冷気を保てると言われています。冷蔵庫も冷凍庫も極力開けないようにしましょう。
停電の直後に慌ててやってはいけないことは、中身をクーラーボックスに詰め替えることです。あらかじめ保冷されていないクーラーボックスは冷えるまでに時間がかかるし、ドアの開閉によって冷蔵庫内の冷気も逃がしてしまいます。
停電が3時間ほど続くと、冷蔵庫内の温度が緩やかに上昇します。肉や魚などの生鮮食品は調理してすぐに食べてしまいましょう。もし火が使えない状況であれば、処分します。オール電化の住宅の場合は、停電に備えてカセットコンロとガスボンベを用意しておくとよいでしょう。
また、冷蔵庫の一番上の棚に保冷剤や解凍してもよい冷凍食品を置くと、冷気が降りてきて庫内の温度上昇を緩やかにすることができます。
普段から、冷蔵庫にものをぎゅうぎゅうに詰め込み過ぎないようにすることも大切です。
ただし、冷凍庫のほうは逆にすき間なくきっちりと詰まっているほうが冷気を維持してくれます。
「冷蔵庫は詰め込み過ぎない・冷凍庫はきっちり詰める」と覚えておきましょう。
食中毒の予防に役立つものは?
まず、食中毒予防に大切なことは手洗いです。
断水は手を洗えないため、アルコール消毒液や除菌タイプのウェットティッシュで手を清潔にするよう心がけましょう。
また、食器にも注意が必要です。水が使えないときは、紙皿や割り箸などを使って、使用後は捨てるようにしましょう。
お皿にラップを敷いて、食べ終わったらラップだけを捨てる方法もあります。
参考:ヘーベルハウス『住まいの防災HANDBOOK』、東京都『東京くらし防災』
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