「ファンデーションやめてみ!」40代50代のシミ隠しとコスメ選び【ヘアメイク職人・化け子】
55歳の人気YouTuber【ヘアメイク職人・化け子】
ベテラン有名女優から愛される現役バリバリのヘアメイク職人・化け子(ばけこ)こと、岸順子さんは現在55歳。入れ替わりが早いと言われる芸能界で、約35年もの長きに渡って活躍を続けるプロ中のプロです。
情報過多の世の中で「40代50代のメイク迷子が増えている」という状況を聞きつけると、一般女性を対象にした個人レッスン方式の名メイク講座をスタート。そのレクチャー総数は800人を超えるといいます。
まさに行動力とバイタリティの塊のような化け子さん。その勢いはとどまることを知らず、2020年12月、54歳にしてYouTubeチャンネル『ヘアメイク職人_化け子』(登録者数9万人)を開設、スタートしました。すると、
「ストレートでわかりやすい」
「シミ隠しの天才現る!」
「説得力しかない」
と、その人気と知名度は一気に急上昇。開設1年を待たずして10万人に迫る勢いを見せています。オトナサローネ世代にドンピシャな40代50代の悩みに真摯に向き合う化け子さんに「大人だから共感できる大人のための、メイクが楽しくなるコツ」を語っていただきました。
今回が5夜連続配信の3記事目(毎日20:30公開)。
今回は化け子メイクの真髄ともいえるベースメイク。2回めからの続きです。40代以上からの肌タイプ、肌悩み別のメイクのコツとコスメセレクトについてお届けします。
*初回から読む
さあ、本題。肌タイプ別のコスメ選びとメイク指南に入りましょう。
インナードライ肌ならファンデーションはなくていい
-(編)一番多いインナードライ肌は?
「まずは下地から。インナードライ肌には、ポール&ジョー モイスチュアライジング ファンデーション プライマー Sをオススメします。軽く補正効果があって、透明感も自然に上がるところが好きで自分でもよく使うし、仕事でも出番が多いとても使い勝手のいい下地です。くすみが気になる人や下地にも補正力がほしい人は、オレンジ寄りの02を選んでください」。
▶ポール & ジョー モイスチュアライジング ファンデーション プライマー SPF15・PA+ 02 3,850円/ポール & ジョー ボーテ(※2021.9/1リニューアル発売、8/1予約開始)
「そしていきなりですがいわせてください。
インナードライでシミがある人はファンデーションやめてみ!」
-(編)出ましたパワーワード。なぜですか?
「このタイプの人は、皮脂が出やすくてどうしてもメイクくずれしやすい。かつ、肌の状態が揺らいでいる人が多くてシミにもなりやすい。すでにシミができていて『メイクで何とかしたい』『コンシーラーが手放せない』というフェーズの人も多いのでは?私もそうなのでよくわかります。
>>コンシーラー選びについては前回へ
「でもね、下地、ファンデーション、その上にコンシーラー。当然ですが、メイクは重ねるごとに重くなります。そして厚くなるということはくずれやすいということ。特にシミのある人はファンデ-ションを塗る時点でシミをどうにか隠そうとしてついつい厚塗りになってしまいがち。そもそもね、ファンデーションでシミは消えない。というかシミを消すほど厚く塗ったら、もう完全にアウト!! そもそも論でいってしまえば、シミのある人にとってファンデーションの役割ってあんまりない。だからシミを消すことはコンシーラーにお任せして、思い切ってファンデーションをやめてみてほしい!」
こういう程よく補正力のある下地でくすみ払いをして、ごく少量のコンシーラーでどうしても気になるシミをピンポイントに隠したのちにコンシーラーブラシでぼかしこむ。これだけで十分ですから。そしてくずれなくなりますから。化粧崩れの根本原因は『重ねること』。そこを断ち切ってあげるだけでメイクくずれのストレスから開放されますよ。コレ本当だから。化け子にだまされたと思って1回試してみてください!」
-(編)理にかなっていますね。説得力しかないです。
どうしてもファンデーションをつけたいなら…
-(編)あの…ファンデーションをあきらめられない人は?
「いますよね~笑、この世代は安心感がほしい人が多いですからね。
どうしてもファンデーションを使いたい人にはコレをすすめます。エスティ ローダー ダブル ウェア ステイ イン プレイス メークアップ。カバー力があって、しかもくずれにくいで有名な名品ですよ。『シミがそこまで気にならないからコンシーラーなくてもいいかも』というタイプのインナードライ肌に特にぴったりなファンデーション。その代わりテクスチャーは重めなので、少量で薄く一枚ヴェールをかけるようにつけてくださいね」。
▶エスティ ローダー ダブル ウェア ステイ イン プレイス メークアップ SPF 10/PA++ 全23色 6,600円/エスティ ローダー
「これにさらに、コンシーラーでシミを隠したいという人もいますが、うまく使わないと分厚くなってしまうし、くずれやすくもなるのであまりオススメしません。でもね、下地+ファンデーション+コンシーラーの組合せじゃないと安心できない人もいるから、最終的には好き好きです。ファンデの量を少なくするなど、加減を見ながら最適解をさぐってみてください」。
-(編)突き放さず教えてくれる、化け子さんの優しさよ。
乾燥肌さんって実は肌自体はキレイな人が多い
-(編)では乾燥肌さんの推しは?
「下地はローラメルシエ ピュア キャンバス プライマー ハイドレーティングですね。めちゃめちゃ保湿力が高い。私のようなインナードライ肌タイプでも冬はこれを塗ってからポール & ジョー(先述)のW使いでいいかもしれない。このアイテムとポール & ジョーの下地が決定的に違うのは、ローラは無色透明の保湿重視でポール & ジョーはちょっとだけ肌トーンを補正してくれるというところ。ただね、乾燥肌の方って、乾燥しているだけで、そもそもキメが整っていて、毛穴もそこまで目立たない。だから、補正せずともうるおいを足してあげるだけで”地ならし“が整うケースが多いです。ローラはスキンケア感覚で、そのあとのファンデをピタッと密着させてくれる下地なので、乾燥肌向きといえます」。
▶ローラメルシエ ピュア キャンバス プライマー ハイドレーティング 50mL 4,950円/ローラ メルシエ ジャパン
乾燥肌には「諭吉ファンデ」もアリ
「さっきインナードライ肌の場合は『ファンデなし』と言いましたが、乾燥肌に関しては、肌の状態さえ整えば、ファンデーションは薄―く塗るだけでOK。美容成分の含有率の高いファンデーション、たとえばSUQQU(スック) ザ クリーム ファンデーションやクレ・ド・ポー ボーテ ル・フォンドゥタンのような、いわゆる『諭吉ファンデ』が効果的なタイプといえます。カバー力もほしいならSUQQU、美容液感覚で薄づきのクレ・ド・ポーはツヤを重視したい人にオススメ。少量で済むのでコスパも実は悪くないはずです」。
▶SUQQU ザ クリーム ファンデーション 30g 全23色 11,000円/SUQQU
▶クレ・ド・ポー ボーテ ル・フォンドゥタン SPF20・PA++ 全7色 33,000円/クレ・ド・ポー ボーテ
乾燥肌はメイクよりスキンケア
「私が乾燥肌さんに一番伝えたいのは『スキンケアさえしっかりできれば、とても状態のいい肌』で、そこまで悩む必要も隠さなくてもいいいということ。シミに関してもがっつりシミがある私から見ると、乾燥肌さんのシミなんて可愛いものなのよ。『シミ?えっ?どれ?あ~これをシミ判定するのね』というような薄さのケースが多くて(笑)」。
-(編)それでもコンシーラーが使いたいなら…
「乾燥肌にオススメのコンシーラーは前述したと通りですが、それほど濃くないシミをコンシーラーで浮かせず自然に隠したいなら、ディオールスキン フォーエヴァー スキン コレクト コンシーラー。薄くつけるだけでカバー力があって、スキンケア効果も高いから乾燥しない。私のようなインナードライ肌の人が使うとシミの上で安定せず浮いてしまう可能性があるけれど、乾燥肌ならピタッといい感じになじむと思います」。
コンシーラーなしで済むならバーム状チークをプラスして
「少し本題からそれますが、乾燥肌の人にぜひ試してほしいアイテムがもう1つあります。ディオール スティック グロウ 865。私のようにコンシーラーがマストな人や、ファンデーションが厚い人には不向きだけど、乾燥肌の人で下地+ファンデーションで済む人には激推し。薄づきでツヤが出るバーム状のチークで、ファンデーションの上から何度でも足せるからすごくいいですよ。この前インスタライブで『乾燥肌さんのメイクくずれで気になる部分はどこ?』と質問したところ、『目の下のゾーンがクワクワするのがイヤ』という声が多くて。40代50代でまさにそういう悩みがある人にかなりオススメ。私がレクチャーしている薄ーくファンデーションを塗る方式なら、上からバーム状チークを重ねても困ることはないと断言します。ツヤとうるおい、少しの血色を足すイメージです。
-(編)薄づきとはいえ、かなり可愛いピンク色。世代的に浮きません?
「可愛いピンクだからいいのよ!歳をとったと実感すると落ち着いた色を選びがちだけど、それが不幸のはじまり。肌の透明感に自信がある人ならブラウンチークもアリだけど、たいていの40代50代は顔色を余計にくすませるだけだからダメ。肌になじむ『キレイな色、可愛い色』を意識的に選ぶよう心がけましょう」。
化け子はコスメオタクではない
-(編)化け子さんについていきたいというフォロワーさんの気持ちがよーくわかりました。
今回セレクトしていただいたコスメが、肌質によって少しずつクロスオーバーするところもリアルです。
「私はメイクの現場で働いている現役のヘアメイク職人。だから、コスメオタクではないんですよ。使い慣れていないコスメを女優さんの肌で試すわけにはいかないでしょう? 自分で使っていいと実感したコスメに技術をのせて深く使い切る。それが私流です。それから今はね、フォロワーさんと相互のコミュニケーションが取れるようになったでしょう。だからフォロワーさんに逆質問して情報を得ているんですよ。『何かいいものがあったら教えて~』って。そうするとね、みなさん優しいからいろいろいいものを教えてくれるんです。その中から気になるものをピックアップして、自分で試してみなさんにまた還元する。そういう流れができてきています」。
-(編)そばかすとシミ、肝斑のカバー方法は一緒ですか?
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