46歳、更年期を前に「不眠」の症状が出ました。どうすればいいでしょう…?
「最近なかなか眠れない」
「夜中に何度も目が覚めて寝た気がしない」など、40~50代になって悩んでいませんか?
日本人の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、からだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いです。
更年期女性のお悩みのひとつに「不眠」があります。
一般的に、夜に眠れない状態が長期間続き、 さらに日中に心やからだに不調が出て生活の質が低下する場合を不眠症といいます。
今回は、更年期の不眠の改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
夜勤の息子が帰宅する物音で目が覚め、そのまま朝まで寝付けない…
書店でパート勤務をしているさくらさん(46歳)は、最近ぐっすり眠れないと悩んでいました。
「もともと神経質なタイプで、以前からちょっとした物音が気になって目が覚めてしまったり、夜にカフェイン入りのものを飲むと眠れなくなったりすることはあったんです。でも、45歳を過ぎた頃から、とくに生活習慣は変わらないのに眠れない日が増えて困っています」
しかも、さくらさんの不眠はこの1年でますます悪化しているそうです。
「工場で三交代勤務する息子が夜中に帰宅すると、その物音でどうしても目が覚めてしまいます。しかも、一度目が覚めるとなかなか寝付くことができません」
そのままウトウトしたり、少し眠ったりを朝まで繰り返し、朝は当然スッキリ起きられないというさくらさん。どうせ寝付けないならと、そのまま起きて家事をすることもあるそうです。
すると、
「自分のせいで母を起こして迷惑をかけたくないし…アパートを借りて一人暮らしを始めようか」
こう息子さんに気を使われて、さくらさんは申し訳なく、気持ちまで落ち込みがちになってしまいました。
日中も体調がすぐれない…体内時計も狂ってしまった
1週間ろくに眠れていない、日中も頭が重い、めまいやぼんやりとして体調が悪いという日が続き、さくらさんの状態は悪化するばかり。
寝たいのに眠れないと焦りが募り、精神的にも不安定になってしまいました。
「たまに疲れがたまって倒れ込むように眠る日もあるのですが、そうすると体内時計が乱れるのか、朝起きた時に寝たはずなのにスッキリせず、余計に体調が悪くなります」
ある日、テレビの健康番組で更年期の特集を偶然見たさくらさんは、
「自分も40代後半で更年期に差し掛かる年齢だし、もしかしたら私の不眠や体調不良も更年期のせいかもしれない」
と思ったそうです。
でも、生理は月1回定期的にあり、イライラやホットフラッシュといった更年期障害らしい不調はないので、まだ更年期ではないだろうとさくらさんは考えていました。
「やっぱり自分が眠れないのは不眠症、睡眠障害に違いない。どうにかして改善しなければ…」
さくらさんは病院の受診を決意しました。
診察の結果、不眠の原因は更年期のホルモンバランスの乱れ
病院を受診したところ、医師が親身になってさくらさんの話を聞いてくれたそうです。
「更年期になると女性ホルモンの乱れが自律神経系を不安定にするため、睡眠に悪影響を与えることがあります。些細な事が気になるタイプのようですし、睡眠へのこだわりが強いのも不眠を悪化させている一因でしょう」
そう医師に説明されて、漢方薬が処方されました。
処方された漢方薬は加味帰脾湯(かみきひとう)。
加味帰脾湯は、気や血(けつ)を補い、精神を安定させて不眠を改善します。
不安や疲れ、貧血も気になる方によく使われる漢方薬です。
「この不眠がいつまで続くのか不安だったのですが、先生に相談してじっくりお話を聞いてもらっただけで、かなり気持ちが落ち着きました。漢方薬を飲み始めてから、寝たいのに眠れないと焦ることが少なくなり、だんだんと寝付きもよくなってきました」
通院と漢方をしばらく継続すると、まとめて眠れる日が増えて、日中の体調不良も軽減してきたそうです。
「今では、息子が夜中に帰ってきても物音を気にせず眠れるようになり、息子も安心しています。これまで通り、家族みんなで暮らすことができてうれしいです」
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不眠に悩んでいるなら漢方薬を試してみて!
「睡眠薬はできるだけ飲みたくない」
「ぐっすりと眠りたい」
そんな方には不眠治療に医療現場でも使われている、自然由来の漢方薬がおすすめです。
不眠は更年期によくみられる症状の一つです。
心とからだのバランスを整えて不眠の根本改善に役立つ漢方薬はいくつもあります。
不調の改善と根本的な体質改善を目的としている漢方薬は、自然成分がからだにやさしく働くため、毎日のむだけで、お悩みの症状の解決を目指せます。
更年期の不眠の改善には、以下の漢方薬がおすすめです。
更年期の不眠におすすめの漢方薬
- 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):イライラや精神不安、頭痛も気になる方に。
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう):のぼせや動悸、高血圧も気になる方に。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):イライラや神経過敏、動悸も気になる方に。
ひとつ注意点として、漢方薬を選ぶ際は、ご自身の体質・状態に合っているかがとても大切です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、プロの力を借りるのがおすすめです。
漢方薬局や病院へ足を運ぶのは敷居が高い、対面では相談しにくいという方は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用したオンライン漢方サービスなら、気軽に漢方のプロに相談できます。お手頃価格で個人に効く漢方を見極め、自宅に郵送してくれますよ。
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更年期の不眠には漢方薬もおすすめ!
「最近、寝付きが悪い」
「夜中に何度も目が覚めてぐっすり眠れない」
あなたを悩ます不眠の原因は更年期かもしれません。 ひとりで我慢せず、早めに専門家に相談してみませんか?
漢方薬で心とからだのバランスを整えて睡眠の質を改善し、更年期も元気に過ごしていきましょう。
この記事を書いた人
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
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