47歳、心臓がバクバクするのは更年期?「動悸やイライラで家族関係も最悪に」
「少し歩いただけなのに激しい動悸に襲われる」
「急に胸がドキドキして眠れない」など、40~50代になって悩んでいませんか?
日本人の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期の女性は、ホルモンバランスの影響で、からだや心のさまざまな不調に悩んでいるようです。
更年期の女性のお悩みのひとつに「動悸」があります。
今回は、更年期の動悸の改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
ちょっとした不安や緊張がきっかけで動悸が……
リース会社のルート営業として働くアキさん(47歳)は、最近激しい動悸に悩まされていました。
「始めは動悸がしても気のせいだと思っていたんです。でも、急に心臓がバクバクして胸が苦しくなったり、息苦しさもでてきたりで……。営業の仕事中も、初めての訪問先に行く前やちょっと苦手な取引先に行くときなど、強い不安や緊張を感じると、決まって激しい動悸に襲われてしまいます」
時や場所を選ばず激しい動悸がするので、仕事中も気が気ではないとアキさんは困っていました。
「またあの動悸が起こるのではないか……」と、動悸に対する予期不安にも悩むようになったそうです。
「営業の仕事はやりがいをもって長年やっているのに、動悸が出始めてから成績は悪くなる一方です。頑張りたいのに頑張れず、精神的にもイライラや不安が募り不安定になって参っています」
仕事がうまくいかない反動で、つい同居中の義母にも冷たい態度で八つ当たりしてしまうというアキさん。
動悸のせいで仕事も家庭もうまくいかないと途方に暮れていました。
動悸で情緒不安定になり仕事も家庭もうまくいかない……
動悸がいつどこで起こるかわからないせいか、不安やイライラばかりが募り、アキさんはこれまで通りの営業の仕事をしたり、人に接したりすることができなくなってしまいました。
「朝から動悸がして体調が悪い日は、仕事を休まざるを得ません。でも、家で休んでいてもうまくいかず……。とくに、同居中の義母がアレコレ言ってくると口論になってあたってしまい、険悪なムードになります」
動悸や情緒不安定だけでなく、不眠にも悩まされるようになったアキさん。
思い悩む姿を見かねたご主人から「一度、病院に行ってみたらどうか?」と助言を受けたそうです。
「確かに動悸が起きるようになってから、体調は悪化するばかり……。これ以上ひどくなる前に相談してみようと思いました」
アキさんは病院の受診を決意しました。
診察の結果、動悸の原因は更年期のホルモンバランスの乱れ
アキさんが内科を受診したところ、心電図や血液の検査では異常がみられなかったそうです。
「検査では異常がありませんし、おそらく動悸の原因は更年期でしょう。更年期になると、女性ホルモンが急激に減少してホルモンバランスが乱れます。それが自律神経に影響を与えて、拍動や呼吸をうまくコントロールできなくなり、動悸や息切れなどの症状が生じます」
そう医師に説明されて、漢方薬が処方されました。
処方された漢方薬は、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)。
柴胡加竜骨牡蛎湯は、気を巡らせて精神を落ち着かせることにより、動悸の改善が期待できる漢方薬です。
「漢方薬を飲み始めてから、だんだんとイライラや不安が軽減して気持ちが落ち着いてきました。そのうち夜もぐっすり眠れるようになり、激しい動悸に襲われることも少なくなってきました」
通院と漢方薬の服用をしばらく続けることで、いつ起きるかわからない動悸から解放され、すっかり元気になったアキさん。
義母との関係も改善し、元通り熱心に仕事に励んでいるそうです。
■こんな不調もありませんか?
詳しくは>>>46歳、更年期を前に「不眠」の症状が出ました。どうすればいいでしょう…?
「根本的に体質を変えたい」人には漢方がおすすめ
「更年期症状がつらいけれど、ホルモン補充療法には抵抗がある」
「動悸だけでなく、いろいろと不調がある」
そんな方には漢方薬がおすすめです。
漢方医学において、動悸は心悸(しんき)といい、五臓の「心(しん)」のはたらきが乱れたときに生じると考えられています。
医薬品として「動悸」に効果が認められている漢方薬はいくつもあり、実際に医療現場でも使われています。
また、漢方薬により、更年期に起きるいくつもの症状を根本から改善することが期待できます。
自然由来の成分がからだにやさしく働くため、漢方薬を毎日飲むだけで、お悩みの症状の解決と根本的な体質改善を目指せます。
<更年期の動悸におすすめの漢方薬>
- 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラやホットフラッシュも気になる方に。
- 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう):動悸やふらつきも気になる方に。
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう):のぼせ、不眠、イライラも気になる方に。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家の力を借りるのがおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスもあります。
お手頃価格なので、一度相談してみるのもいいでしょう。
相談もスマホで完結しますので、対面では相談しにくい悩みも気軽に相談できます。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/
更年期の動悸には漢方薬を試してみて!
「最近、急に胸が苦しくなって動悸がする」
「激しい運動もしていないのに胸がドキドキして息切れする」
その動悸は更年期が原因かもしれません。
ひとりで悩まずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も笑顔で過ごしていきましょう。
著者・監修者
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
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