「低賃金でもいいから働いて、と夫に言えない‥」【オトナLab.】vol.2
短期連載、【オトナLab.】いよいよはじまりました!
オトナ世代特有の多岐に渡るお悩みを、テレビや雑誌などで活躍するエキスパートたちが答えてくれるリレー連載です!!
多数あった質問の中から、エキスパート自らお答えするものをセレクト。
vol.2もvol.1に続き、作家の岩井志麻子先生です。
夫のプライドは傷つけたくないけど、実際家計は火の車…
(質問者/42歳、パート)
「夫(52)が病気になりました。ほぼ治ったと言いつつも、ずっと家にいます。予後の悪い病気であることは理解していますが、もう3年ほど無職で、家計が火の車です。私はパートとアルバイトを掛け持ちして働いていますが、中学生の息子もおり、家賃、食費、学費で足が出る状態です。もうひとつ仕事を増やそうかとも思いますが、自分の体力の限界を感じており、精神的にもギリギリです。低賃金の仕事でもよいので夫に働いて欲しいのですが、もともとエリートだったこともあり、彼のプライドを傷つけることを恐れて言い出せずにおります。いったいどうすれば…。アドバイスを頂けますと幸いです」
自分にも周囲にも”今も絶頂”とウソをつき続ける先にあるもの…
岩井先生の大人VOICE▼▼
まずは、私の身に起こった話から始めさせてください。A子先生は今も人気アーティストですが、最盛期は二十年くらい昔でした。当時は私にとって遠い人だったのですが、去年お仕事で会いましたら、いきなり「作品を三十万円で買って」といってきたのです。
コロナで仕事ができず、スタッフの給料も払えない、でも今月だけ乗り切ったら大丈夫、といい、この作品は百万円で売れるなどともいうのです。私は儲けようと思ってではなく、本当にA子先生が大変だと心配し、今月だけならと買ったのですが。
なんと翌月もしつこく無心の連絡をしてきて、しかも「この権利を五十万で買ってくれたら、翌月は二百万円があなたに入る」なんて、完全に詐欺になっていました。
あまりのことに、A子先生と親しい関係者に相談しましたら、こういわれました。
「A子先生は別れた夫との間に三人の子がいますが、誰も働かないんです。末っ子は同居し、二人は別世帯です。一人は結婚して子どももできたけど、その夫も働かない。つまりA子先生は三軒の家賃を払い、自分も入れて六人分の生活費がのしかかっています」
全盛期のA子先生なら余裕だったでしょうが、今は火の車、自転車操業。私以外にも金を借りまくっているとか。子ども達はまさに全盛期の母による贅沢に慣れてしまっているので、今さら働くことも考えないし、生活レベルを落とせないそうです。
何よりA子先生自身が子ども達に、今も自分は絶頂期と嘘をつき続けているのでした。
立場も性格も違えど、このままではあなたもA子先生も、破綻に一直線。応急処置で完治は無理です。あなたの夫は理性知性があるはずなので、家計簿や収支の書類を見せ、公的扶助も検討していると、情緒的にならず冷静に現実を説明しましょう。A子先生にも同じことをいいたいですが、先生はまだ一発逆転を狙ってて、耳を貸しませんから。
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