「こぞって」ではありません。「却って」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「却って」です。
「却って」の読み方は?
送り仮名「〜って」から推測して「こぞって」と読んだ人がいるかもしれません。しかし「こぞって」を漢字で表すと「挙って」となり、「却って」とは読みも意味も異なります。ちなみに「挙る」とは“残らず一緒にする。一斉にそろう。皆でまとまる。(出典元:こぞ−る|言葉|漢字ペディア)”です。
一方「却って」は
予想とは反対になるさま。反対に。逆に。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。例文には「却って高くついた」「却って行きたくなくなった」などが挙げられます。
正解は……
「かえって」です。
「退却」や「却下」などに用いられる「却」には
①しりぞく。さがる。
②しりぞける。かえす。
③かえって。予想に反して。
④(動詞のあとにつけて)…しおわる。…してしまう。出典元:却|漢字一字|漢字ペディア
の意味があります。「却って」の「却」が示すのは③の意味です。なお、④の意味で用いられる「却」がつく言葉には「焼却」や「売却」が挙げられます。
「かえって」と「むしろ」
「却って」によく似た表現に「寧ろ(むしろ)」があります。「寧ろ」は
二つを比べて、あれよりもこれを選ぶ、また、これのほうがよりよいという気持ちを表す。どちらかといえば。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
「却って」と「寧ろ」は同じような意味を表す場合もあれば、お互いに置き換えられない意味を表す場合があります。
例えば「五月のほうが却って(寧ろ)暑かった」など、何かを比較して強調する場合には、「却って」「寧ろ」どちらも用いることができます。
一方、「却って」の意味にあるように“予想とは反対になるさま”を表す場合には「寧ろ」に置き換えることができません。例えば「儲けようとして却って損をした」などです。そして「寧ろ」は“どちらかといえば”後者を選ぶ場合に用いられます。例えば「強い人より、寧ろ優しい人が好き」などです。
参考文献:小学館 デジタル大辞泉
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