自分で結える!ゆかた&着物に似合う新・夜会巻きヘア
髪をキュッとねじり上げ、うなじを見せる「夜会巻き」は着物ヘアの王道スタイル。タイトにまとめることで、髪のツヤが引き立ち着物姿をより美しく見せてくれます。
今回はこの定番スタイルをベースに、少し遊びを加えた現代風の夜会巻きを紹介します。
友人の結婚式や同窓会、観劇などちょっとおしゃれをしてお出かけする際に取り入れてみてください。
今、取り入れたいのは毛先の浮遊感
ファッション誌で飛び交う「抜け感」や「こなれ感」は着物には似合わない言葉かもしれません。
ただ、着物を気軽に楽しむ人が増えている今、しきたりでガチガチに固めてしまうのはナンセンス。
シーンに合わせた着物選び、立ち居振る舞いなど最低限のマナーを守りつつ、新たなスタイルに挑戦していくことで着物の楽しみが広がっていきます。
まずはヘアスタイルから、今っぽさを取り入れてみてはいかがでしょうか。
ベーシックな夜会巻きも毛先がふわっとゆれるだけで「抜け感」が出て、ぐっと洗練された雰囲気に。えり足はスッキリとしているので、きちんと感がありおよばれシーンにもマッチします。
他のまとめ髪も毛先を少し遊ばせることで、きちんとしつつもおしゃれに決まりますよ。
くずれにくいふんわり夜会巻きのポイントは「逆毛」
アップスタイルでお出かけするとき、一番の不安は「くずれてこないか……」ということ。ふんわりさせた毛先がダレてこないか、盛ったトップがぺしゃんこになったらどうしよう。そんなことに気を取られていてはせっかくのお出かけが楽しめませんよね。
まとめ髪をつくるときはピンでがっちりとホールドするだけでなく、「逆毛」が重要なポイントになるのです。
毛流れに逆らってとかすことで、髪がもじゃもじゃとからまった状態に。このからまりで、ピンをさした時に引っかかりができ、抜けにくくなります。もちろん、根元から立ち上がるので、ボリュームもヘタらずに美フォルムをキープしてくれるんです。
逆毛を有効活用するのが、まとめ髪を美しくキープする秘訣なのです。
新・夜会巻きのつくり方
どんな着物にも対応できる、新・夜会巻きのつくり方を説明します。
①上に向かってギュッとねじる
あらかじめワックスを全体になじませておくとまとまりがよくなります。前髪とトップの毛束を残し、髪全体をひとつにまとめたらえり足から上に向かって一気にねじります。根元(えり足)がたるまないように、ギュッときつくねじるのがポイント。毛先は中に入れずにピンで留めます。
②トップに逆毛を立てる
和装ヘアで大切なのはトップの盛り感。最初に残しておいたトップの毛束を持ちあげ、根元に向かってコームを動かして逆毛を立てます。根元から5cmくらいのところにコームを入れてしごくようにとかすのがコツ。
③トップをねじって留める
逆毛を立てた毛束をそのまま後ろに倒し、中間からねじります。表面がボサボサしていたらコームで軽くなでて整えておきましょう。ねじり終わりをおさえながら前にぐいっと押し出し、高さを盛ります。
④残しておいた毛先に逆毛を立てる
しまい込まずに残しておいた毛先を広げて散らします。根元近くに逆毛を立ててボリュームアップ。ふわっとした動きがつき、華やかさもアップ。
⑤仕上げにスプレーを吹きかけ固定
粒子が細かいキープ用のスプレーを全体に吹きかけてスタイルを固定。カチカチになるのはイヤという人も、湿度が高い日はふわっとした質感をキープしにくいのでキープ用のスプレーを使いましょう。
毛先に遊びはあるものの、シンプルなスタイルなのでかんざしやヘアコームなどで華やかさをプラスして楽しんで下さい。
こなれ感のある着物スタイルをマスターするには……
プロ直伝の正統派なまとめ髪や「くるりんぱ」をつかった旬のアップヘアまで着物ヘアが満載の『着物&ゆかたのヘアアレンジ』。大きな写真で詳細にプロセスをのせているので、アレンジが苦手な人でもわかりやすくなっています。
「きちんと」「大人可愛い」のテイスト別や、シーン別でスタイルを提案しているから、着物初心者でもぴったりのヘアが見つかります。
着物を着る日に向けてぜひ練習してみてください。自分で結えるようになれば、着物姿がより素敵になりますよ。
監修/森 由香利
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