鈴木京香さんが語る。 年を重ねたからこそわかる、自分の愛し方
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「もう〇〇歳だから」とつい言ってしまうこと、ありますよね。反面、同じ年でも若く見える人がいれば、老けて見える人もいて。実は私たち、年齢が持つイメージに縛られているのかもしれません。
2022年1月から『サントリーセサミンEX』は実際の年齢とは別に、自分自身で実感している年齢「実感年齢」という考え方を伝える活動をスタートさせています。そこで、『サントリーセサミンEX』のCMに出演中で、いつでも変わらない輝きを放つ俳優、鈴木京香さんに、ご自身の年齢との向き合い方や、生き方などについてお聞きしました。
20代は必死になって世間一般の「美」に自分を合わせていた
OTONA SALONE編集部:芸能界デビューから30年以上、第一線でご活躍されている鈴木京香さん。デビュー当時と今とで、自分との向き合い方や仕事の取り組み方は変わりましたか?
鈴木京香さん:変わったと思います。私は宮城県出身で、高校生のときに地元でスカウトされて、モデルとして活動を始めました。
芸能活動を始めるまで、半年くらい悩みましたが、先輩が卒業して大学に進学したり、就職したり、新しい道に踏み出すキラキラした姿を見たことで、「私も何か新しいことを始めたい」と決意。
でも、モデルを始めた頃は、小さなコンプレックスがあったように思います。モデルとしては背が低いため、できる仕事に限りがありました。また、オーディションで上京するたび、他のモデルさんが都会的で輝いて見えましたし。
あの頃は、世間一般が言う美しさの標準に自分を合わせようと必死でした。
年齢と人生経験を重ねた今では、「美しいものはひとつじゃない」ということが分かります。さまざまな物や事に宿る美に関心をもつようになりました。
すると、自分自身への向き合い方も変わって。世間が言う美しさに近づけるのではなく、今の自分が持っているものに感謝して、大事にするようになりました。
年齢を重ねるごとに日々の小さなことの積み重ねが愛おしくなってきた
OTONA SALONE編集部:京香さんがふだん大切にしていること、「美しい」と思うことは、年齢とともに変化しましたか?
鈴木京香さん:日常の中にある小さな「美しい」「可愛い」ものに、今は惹かれます。日常こそがいちばん大切ですね。
ここ数年で、日々の暮らしの積み重ねこそが自分をつくるもので、大切なものだと思うようになりました。
年齢によって美しいと思うものも変わってきましたね。最近はレース編みの繊細さに惹かれ、細部までじっと、いつまでも見てしまうほどです。
新聞を読むときも、一面に出るセンセーショナルな記事よりも、読者投稿欄に小さく掲載された、おじいさんと孫との話などに、つい目がいってしまいます。
こうしたことは今まではあまり意識していませんでしたが、大人になるにつれて、だんだん小さいもの、繊細なものに心を動かされるようになってきました。
ふと思い出すんです。子どものころ、母が花や小鳥を見つけるたびに「可愛い花」「小鳥が遊びに来たよ」と口にしていた姿。あのころは「当たり前のことになぜ大喜びするのかな?」と不思議でしたが、今なら母の気持ちが分かるように思います。
小さな積み重ねに向き合い、どの年齢でもベストな自分を目指していたい
OTONA SALONE編集部:年を重ねるごとに、健康や美容面でも変化があったのではと思います。よりよくいまを生きるために心がけていること、気を付けていることは何でしょうか?
鈴木京香さん:最近は、外見よりも内面に気を使うようになりました。肌の乾燥なども気になりますが、乾燥を外からケアするだけでなく、体を健康にすることで内側から美しくするイメージです。
内側の健康のためには、栄養のバランスを整えることが必要だと思っています。ただ、俳優という仕事柄、撮影の際はお弁当です。どうしても栄養が偏りやすくなるので、油物を食べる量を調整したり、自宅では上質な油を使ったりするなど意識をしています。あわせて、時間があるときは、なるべくストレッチなどの運動をするようにしていますね。
健康や美容は、年齢に関係なく、毎日の暮らしがつくり出すものだと思うんです。年齢は、日々の丁寧な生活の中でつくられた「今の自分」そのものであって、具体的な数字でなくてもいいのかなと思います。
私が考えているのはマイナスを目指すという実感年齢ではなく、自分が充実していちばんベストな状態で生活できる体調、今のベストだなと実感できる生活を目指しましょうということだと思います。
一瞬の出来事に左右されず、今の自分を大切にして愛することが大事
OTONA SALONE編集部:京香さんにとっての「実感年齢」は、年齢より何歳若いというような話ではなく、「自分の内面的な調和が取れている年齢」なんですね。これは私たち40代、50代の大きな励みになります。
鈴木京香さん:そう言ってくださるとうれしいです。俳優のお仕事をしていると、10代の役をやることもあれば、70代の役をやることもあります。いずれの役づくりも「10代の女の子だから」「70代だから」などと、年齢で役をつくることはないんです。それぞれの人が生きてきた背景、もっている性格、考え方を重視してキャラクターを考えます。
現在、NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、丹後局(たんごのつぼね)役に取り組んでいますが、この役でも、とくに年齢に対する役づくりはしていません。
今回の取材のテーマである「実感年齢」について、「鈴木さんの実感年齢は何歳ですか?」と聞かれて、具体的な数字が思い浮かびませんでした。
ですが、改めて「年齢」についてじっくり考えてみますと、「今の自分」そのものが大事であって、あまり数字は関係ないのではと思います。
40代50代の女性たちへ。いつでも自分のことをいちばん愛していてほしい
OTONA SALONE編集部:今の自分を大切にしているからこそ、デビューから30年以上、変わらず輝いていらっしゃるのだと、お話を聞いて感じました。最後にOTONA SALONE読者へのメッセージをお願いします。
鈴木京香さん:一瞬の出来事に一喜一憂することなく、自分を大切にして、愛してほしいと思います。「自分を愛する」なんて、言葉にすると気恥ずかしいですけど、大事なことだと思います。
例えば、ハードスケジュール続きの朝、起きたときに「今日もまたハードスケジュールを頑張る私、偉い!」と自分を褒めて、それができる状態の自分の健康に感謝することとか。
これは、私にも言えることですね。これからは、もっと自分をケアしたり、もっと自分の心と体を最優先させてあげたいな、と今は思っています。
撮影/屋山和樹(BIEI) 取材・文/力武亜矢