「不倫すら断られた」そんな自分、とてもじゃないが認められない【不倫の精算#36】後編

2022.02.01 LOVE

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前編「どうせ既婚者は全員浮気する」彼女はそうつぶやいたの続きです。

不倫を選ぶ女性たちの背景には何があるのか、またこれからどうするのか、垣間見えた胸の内をご紹介します。

 

自分を認められない独身女性の“暴走”

話にはまだ先がある。Sさんはその後この年下の男性に執拗に絡んでいるそうだ。

 

「お昼を一緒に食べようと話しかけたり、残業があると聞いたら自分も残ったり、Sさんは

『どうせ振られたのだから』

って言うけど、聞いていたらストーカーみたいでちょっと怖くて。

彼女、契約社員だから、こんなことをしていたら来年の更新は大丈夫なのかなと思ってしまう」

 

「既婚者のくせに自分を振った男性」がよほど気に入らなかったのか、それとも別の思惑があるのか、既婚男性にしつこくLINEのIDを聞いては断られる話を友人にするSさんの姿は、想像するほどに痛々しかった。

 

まるで「何とかしてこの男を自分の思い通りにしたい」と感じる言動は、不倫が目的なのではない。要は「こちらから言い寄ってあげたのに、既婚を理由に断わったのが許せない」だけなのだ。

 

世の中には、不倫をよしとしない男性も当たり前に大勢いる。

妻や家庭が大事というだけではなく、バレたときの慰謝料請求や会社の懲戒処分が怖くて手を出さない男も多い。

 

恋愛を簡単に考える人は、不倫こそ「本当は誰もがしたいはず」と思い込んで飛び込み痛い目にあう。が、Sさんの場合は飛び込むことすら許されなかった屈辱が、心に根を張ってしまったのだなと感じた。

 

「男なら誰でも不倫する」という勘違い

Sさんについて出会ったときのことからを友人に聞いてみると、食事に行くと店員には謙虚でクレームなどもつけず、友人の夫に対しても礼儀正しさを忘れずいつも距離を置いた接し方をしていて、非常識な振る舞いなどはないように思われた。

 

結婚して幸せな家庭を築いている友人に、いわゆる「独身者のマウント」を取ってくることもなく、かといって独身の自分を卑下する様子もなく、それが友人には「さっぱりした性格」に映り、付き合いやすかったのだ。

 

異常なのは恋愛観で、身近に見る会社の男性たちについて話すときなど「びっくりするくらい汚い言い方をする」ときがあり、

 

「男は浮気や不倫をして当たり前」

 

という間違った思い込みが、今回の「既婚者に振られた自分」を生んでしまったと感じた。

 

こじらせすぎた何かは「思い込み」を生むかもしれない

Sさんは、おそらく不倫を経験したことはないのだろう。

それか、運良くバレずに既婚者と付き合えたことがあったのかもしれない。

 

そうやって“なめてかかった”既婚男性との不倫関係が、どれほど我が身を苦しめるか、破滅を招くか。実感していれば軽々しく告白など絶対にできないのだ。

 

自分を振った男性を貶めるのではなく、つきまとって自分の存在をアピールするのではなく、「モラルのない自分がおかしい」と気がつくはずなのだ。

 

今のうちに目を覚まさなければ、「不倫していた人」と等しく敬遠される「既婚者と不倫したくて必死に口説いていた人」のレッテルを貼られてしまうだろう。

 

その不名誉な事実こそ、自分の価値を貶めることになるのだ。

 

前編>>>「どうせ既婚者は全員浮気する」彼女はそうつぶやいたこのシリーズの一覧

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