「治らない更年期の歯の痛み…」これも更年期が原因?
「急に歯が痛くなってきた」「歯がしみてつらい」など、40〜50代になり、こんな悩みはありませんか?
日本の女性は平均的に50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。
この時期は、ホルモンバランスの影響で、からだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いようです。
更年期女性のお悩みのひとつに歯の痛みがあります。
更年期は、女性ホルモンの減少による唾液の分泌量や骨密度の低下などが原因となり、歯の痛みなどが出やすくなります。
また、歯には異常がないのに痛みを感じる非歯原性歯痛の場合もあります。
今回は、更年期女性の歯の痛みの改善法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
突然の違和感! 虫歯にしては不自然な痛み
綾子さん(50歳)は四六時中続く歯の痛みに悩んでいました。
「虫歯だと思って歯医者さんに行ったところ、『確かに、小さな虫歯が1つありますね。でも、そんなに痛みが出るほどひどくはないのですが……』と歯科医師に言われて困惑してしまいました」
でも、痛みは確かにあるのでしっかり治療してもらったそうです。
「これでやっと歯の痛みから解放されて安心だわ!」
ところが、喜ぶ綾子さんに予想外の出来事が起きてしまいました。
治療したのに! 治らない痛みの原因は一体なに?
虫歯を治療したにも関わらず、数日後また綾子さんの歯が痛み出したのです。
「あの歯医者さん、ちゃんと治療できていないわ!」
怒り心頭で再度、歯科を受診した綾子さん。
「やはり、歯には異常がありません。もう虫歯はないですよ」
ですが、いくら診察してもらっても虫歯は見つかりませんでした。
「歯の痛みは続いているし、虫歯がないはずはありません! ちゃんと検査してください!!」
涙ながらに懇願する綾子さん。
「歯科医師も見落とす深い虫歯があるに違いないわ」
そう思い、再度レントゲン検査などをしてもらったそうです。
でも、虫歯や痛みの原因は見つからず、歯科医師も困惑するばかりでした。
治らない歯の痛みは、非歯原性歯痛?
診察やレントゲン検査でも虫歯や痛みの原因がわからず、もやもやする綾子さん。
「もしかしたら、非歯原性歯痛かもしれません。更年期の女性のなかには、ホルモンバランスの影響で歯には異常がないのに痛みが起きるケースもあるんです」
と歯科医師から説明されたそうです。
「積極的な歯の治療ではなく、漢方薬で更年期症状を和らげるようなアプローチをしてみましょう」
と漢方薬が処方されました。
処方された漢方薬は桃核承気湯(とうかくじょうきとう)。
桃核承気湯は滞った血(けつ)の巡りをよくしてからだにこもった熱を取り除き、痛みを和らげる効果が期待できる漢方薬です。
「漢方薬を飲み始めてしばらくすると、いつの間にか歯の痛みが気にならなくなってきました。しかも、便秘やイライラも改善し、歯以外の調子もよくなっていい感じです!」
漢方薬で更年期の歯の痛みの改善を目指す
「気のせいだろう」
「そのうち痛みはおさまるだろう」
そう軽く思いがちですが、歯の痛みが続く状態をそのままにしておくと、日常生活に大きな支障が出るかもしれません。
更年期は女性ホルモンの低下によるホルモンバランスの乱れが原因で、全身にさまざまな不調が出やすくなります。
お口の中に出やすい症状としては、歯痛、ドライマウス、口臭、舌痛、味覚障害などです。
漢方医学では、更年期になると腎臓などの臓器の機能低下により、体内の老廃物や塩分などを排出しにくくなったり、気や血の不足などが原因で歯や歯ぐきの不調が生じたりすると考えられています。
更年期の歯の痛みの改善には、歯科口腔領域での診療にも応用されている漢方薬がおすすめです。
医薬品として効果が認められている漢方薬は、不調の改善と根本的な体質改善を目的としています。
自然由来成分がからだにやさしく働く漢方薬なら、毎日飲むだけで、お悩みの症状の解決と、根本的な体質改善を目指せるでしょう。
更年期の歯の痛みの改善には、以下の漢方薬がおすすめです。
<更年期の歯の痛みにおすすめの漢方薬>
- 立効散(りっこうさん):歯の痛みや腫れがひどい方に。
- 八味地黄丸(はちみじおうがん):冷えや頻尿も気になる方に。
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):疲れやすく、胃腸が弱い方に。
漢方薬を選ぶ際は、ご自身の体質・状態に合っているかがとても大切です。
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるには、プロの力を借りるのがおすすめです。
漢方薬局や病院へ足を運ぶのは敷居が高い、対面では相談しにくいという方は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用したオンライン漢方サービスなら、気軽に漢方のプロに相談できます。
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更年期の歯の痛みには漢方薬を試してみて!
更年期はホルモンバランスの影響もあり歯が痛みやすくなる時期です。
ひとりで悩まずに専門家に相談してみませんか?
漢方薬でからだの内側からバランスを整えて、更年期も元気な笑顔で過ごしていきましょう。
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師 JAMHA認定ハーバルセラピスト
製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。
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●漢方女子:https://www.facebook.com/kampojoshi/
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