「更年期のうつ」夜眠れない、日々に楽しいこともない…54歳女性が「立ち直れた」漢方って?

「最近、気分が落ち込みがち」「だるくてやる気が出ない」など、40~50代になってから、このような悩みはありませんか?

日本の女性は、平均で50歳頃に閉経を迎えることが多く、閉経を挟んだ前後5年間は「更年期」と呼ばれています。

この時期は、ホルモンバランスの影響で、からだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いようです。

更年期女性が持つお悩みのひとつに「気分が沈む、やる気が出ない、眠れない」などの軽いうつ症状があります。

今回は、更年期のうつっぽさを改善する方法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。

 

「何も楽しくない……」輝いていた私は一体どこへ?

まい子さん(54歳)は、最近、うつっぽい状態が続いて悩んでいました。

 

「寝つきが悪く夜ぐっすり眠れないせいか、何事に対してもやる気が起きず、仕事にいくのが精いっぱいなんです。何をするのも億劫に感じて気持ちも塞ぎがちで……」

 

居間のソファーでぼんやりしていると、この春から県外で一人暮らしをしている大学生の娘さんについ、電話をしてしまうそう。

 

「忙しいんだから用もないのにかけてこないで! 」
「またその話? うざい! 」

 

電話の度に娘さんからうっとうしがられて、まい子さんは寂しく感じていました。

 

「こう見えて以前はとてもアクティブで、元気の塊のような人間だったんです。あの頃の私はいったいどこへいってしまったんでしょう……」

 

そんな様子を見かねたご主人に連れられて、まい子さんは心療内科を受診することになりました。

 

からだに合わない抗うつ薬……もう何もかもやめたい!

心療内科の診察は5分程度の簡単なものだったそうです。

 

「とりあえずお薬をのんで様子をみましょう」

 

医師からは抗うつ薬が処方されました。

 

「処方された薬をのむと、頭がボーっとして余計に体調が悪くなってしまいます。病院を受診しても何も変わらないなんて……いったいどうすればいいのか、もうわかりません」

 

まい子さんはさらに落ち込んでしまいました。

 

「ある日、静かなリビングでからだを丸めてスマホを見ていたら、『最近うつっぽい? 更年期のセロトニン不足に注意』という医師のコラムを発見したんです」

 

そのコラムによると、更年期はホルモンバランスが乱れることでセロトニンが不足し、うつっぽくなる人が多いのだそう。

 

「わたしは漢方を飲んでいます」

「〇〇という漢方飲み始めてからだいぶ楽になりました」

 

医師のコラム記事のコメント欄に寄せられた声を読んで、まい子さんは漢方に興味をもちました。

 

更年期のセロトニン不足を解決した方法とは?

まい子さんは、市内にある漢方薬局を探して相談にいき、最近の状態を詳しく説明しました。

 

「50代は、女性ホルモンの急激な減少に加えて、ライフステージの変化といった社会的な影響もダブルで受けやすい時期です。病気というより、からだの変化が不調の原因なので、漢方をのみながら、からだや心を労わる時間を大切にしていけばよくなっていきますよ」

 

と薬剤師から説明をうけて、漢方薬が処方されました。

 

処方された漢方薬は、加味帰脾湯(かみきひとう)。

加味帰脾湯は気や血(けつ)を補い気の滞りをよくして、不眠や精神不安を改善する漢方薬です。

 

「話をじっくり聞いてもらって救われた気持ちになりました。さらに、漢方薬をのみ始めてから、気持ちが落ち着いてぐっすり眠れるようになってきました。病院の薬とは全く違う効き目にびっくりです」

 

更年期のうつっぽさが続くと悩むなら漢方薬を試してみて!

「メンタルの不調や意欲の低下、疲れやすさなどうつっぽい不調を根本的に解消したい」

「抗うつ薬の服用には抵抗がある」

そんな方には、心療内科や婦人科でも治療薬として使われている自然の生薬で作られた漢方薬がおすすめです。

 

更年期になると、女性ホルモンの急激な減少により、自律神経や幸せホルモンと呼ばれるセロトニンのバランスが乱れて、抑うつや無力感、イライラなどが生じ、感情が不安定になりやすくなります。

 

それ以外にも、意欲が低下する、疲れやすい、眠れないなどいくつもの不調が出てくるのが更年期の特徴です。

 

漢方医学では、ホルモンバランスの乱れ以外にも、気力の低下や緊張、ストレスによる気の滞りが抑うつ状態やイライラ、意欲の低下などの不調の原因になると考えられています。

漢方薬はこのような心とからだ全体のバランスの乱れを整えるので、セロトニン分泌のサポートや更年期のうつっぽさの改善が期待できるのです。

からだの内側からやさしく働く漢方薬なら、毎日のむだけで不調の解消と根本的な体質改善を目指せるでしょう。

 

<更年期にうつっぽい不調で悩む女性におすすめの漢方薬>

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん):イライラや不眠が気になる方に。
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):疲れやすさや食欲不振が気になる方に。
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):のどの違和感や不安感、動悸が気になる方に。

 

漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。

うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家に力を借りるのがおすすめです。

漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

相談もスマホで完結しますので、対面では相談しにくい悩みも気軽に相談できます。

 

更年期のうつから抜け出そう!

不眠や疲労感、イライラ、やる気がないなどの不調が続くのは、更年期が原因かもしれません。

ひとりで悩まずに、専門家へ相談してみませんか?

漢方薬で心とからだのバランスを整えて、更年期も笑顔で過ごしていきましょう。

 

<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 清水みゆき

漢方薬・生薬認定薬剤師  JAMHA認定ハーバルセラピスト

製薬企業の研究所勤務を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。

現在も漢方調剤薬局で薬剤師として働きながら、「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中です。

 

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