「年金はアテにならない」って本当ですか?思い込みで大損する人も出てくる

時代が変わりました。マネー環境は親の現役時代とは大きく違います。

上の世代をモデルにマネープランを立てると、のちのち「しまった!」ということに!

現代はネット情報が溢れていますが、なかには信頼性の低い情報もあります。まずはお金に関する間違いや思い込みをリセットし、正しい知識でマネー常識をとらえ直しましょう。

書籍『50代からの「確実な」お金の貯め方・増やし方教えてください』浅田里花・著/主婦の友社から7回連続でお金の新常識をまとめます。

【50代からの確実なお金の貯め方】#2

年金制度は「本当に」破綻するの?

「年金はアテにできない」という言葉をよく目にします。「少子高齢化で年金財政がもたない」というのが、その根拠のようですが、年金を受け取るのがまだまだ先の現役世代にとって、実際のところ、そのときになって本当に受けられるのか気になります。

 

とくに50代は、これまで30年以上も年金保険料を納めてきたのですから、絶対に年金制度にはパンクしてほしくないでしょう。

 

結論からいうと、年金がまったくもらえなくなるという事態は考えられません。世の中に「絶対」と言い切れる事柄はありませんが、もし公的年金制度がパンクする事態になれば、日本はもちろん、世界的にも金融・経済が混乱状況に陥っている可能性が高く、将来の年金どころか日々の暮らしも危ういはずです。

 

年金制度については、厚生労働省によって「財政検証」が5年ごとに行われています。この先も制度を維持していけるよう、おおむね100年という長期の見通しを立てて、年金財政が健全に回っているかどうかを検証しています。

 

財政検証では、年金保険料と年金給付の収支バランスなどをチェックします。長期の見通しを立てていても、時間が経てば人口構成や社会・経済情勢の変化によってズレが生じますから、制度が維持できるように見通しを修正していくのです。

 

また、人口構成や社会・経済情勢の変化に応じた制度改正も行われます。これによって年金の姿が以前とは違ったものとなったりします。この制度改正が年金の将来について不安や不信を生む一因かもしれません。

 

「年金を払うのは損」はウソ、一生もらえる年金制度を大切に

いま50代の人の親世代といえば、おおむね80代。その人たちが定年を迎えた当時は、本来65歳からスタートする年金が60代前半でも特別に支給される制度だったため(特別支給の老齢厚生年金)、60歳で定年退職を迎えたら退職金をもらってリタイア生活というケースが多かったでしょう。

 

けれども、本来の65歳スタートにするため、時間をかけて受給開始年齢が引き上げられ、現在では男性は新たな特別支給の老齢厚生年金の対象者がいません。これから50代で対象になるのは、昭和41(1966)年4月1日までに生まれた女性だけです。だからこそ、50代の人たちは将来のためにしっかりとマネープランを立てなくてはいけません。

 

世代によって年金制度の内容が違っていることから、「世代間でソントクがある」と言われたり、「制度改正で年金受給開始年齢がもっと引き上げられるのでは」という憶測が生まれたりしています。けれども、制度を改正するのは、年金制度を維持するためであり、私たちが年金をもらい続けられるようにしていくためです。

 

生きているかぎり受け取れる公的年金は、完全にリタイアして収入がなくなったとき、そのありがたさがわかります。ソントクで考えるのではなく、制度を大事に守っていくという意識をもちたいものです。

 

年金制度は長い目で見れば生活者にとって有益な内容となっています。しかし、制度改正が行われると、ネガティブにとらえた情報が発信されがちです。諸手を挙げて賛同するより、欠点などを批判する情報のほうが、信憑性があるように映るからかもしれません。

 

政策を厳しく見る目は大切ですが、国のやることすべてをネガティブにとらえるのは考えものです。「大事な情報」を見落とすかもしれません。公的年金制度をベースにした老後資金プランについては、ポジティブにとらえておかないと損をするのは自分自身です。

 

▶【前の話】ホントに老後資金は「2000万円」必要ですか?プロに聞く「正しいお金知識」

 

 

文/ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)・生活設計塾クルー取締役 浅田里花

1959年兵庫県生まれ。 同志社大学文学部卒業。大手証券会社を経て日本初の独立系FP会社である株式会社エムエムアイに入社、ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。1993年に独立し、フリーでの活動をスタート。

現在は、生活設計塾クルーのメンバーとして、一人ひとり・家庭ごとに合った資産設計、保障設計、リタイア後の生活設計等のコンサルティングを行うほか、新聞・雑誌等への原稿執筆、マネーセミナー講師などを手がける。また、東洋大学社会学部の非常勤講師を務め、学生にパーソナルファイナンシャルプランニングの基礎を伝える働きも。

 

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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