家計の管理を「全部妻にまかせている」夫は要注意。気づかぬうちの大損エピソード

時代が変わりました。マネー環境は親の現役時代とは大きく違います。

上の世代をモデルにマネープランを立てると、のちのち「しまった!」ということに!

現代はネット情報が溢れていますが、なかには信頼性の低い情報もあります。まずはお金に関する間違いや思い込みをリセットし、正しい知識でマネー常識をとらえ直しましょう。

書籍『50代からの「確実な」お金の貯め方・増やし方教えてください』浅田里花・著/主婦の友社から7回連続でお金の新常識をまとめます。

【50代からの確実なお金の貯め方】#3

 

クレジットカードで損をするのはどんな人?気を付けて!

将来のための資金づくりをうまく進めるには、「家計管理」がモノを言います。「家計」というと、ひと昔前のイメージをもったままの人は、「家庭を守る妻の役割」と考えるでしょう。電卓をたたきながら、家計簿に数字を書き込んでいるイメージです。

夫は外で仕事に励み、妻は主婦として家事に専念という時代だったら、役割分担としてそれも仕方がなかったかもしれません。しかし、家計は家庭の経済計画です。本当はそんな時代でも家計は家族全体に影響する問題であり、夫婦が協力して運営するべきことだったのです。まして老後資金プランへの自己責任が重くなっている現代、妻1人に任せきりというのは通用しません。もし、うまく家計運営ができず、そのまま時間が過ぎてしまうと大変なことになります。

「早めにわかったからよかった」というケースに、クレジットカードの支払い残高が残っているのに気づかず損をしている奥さんがいました。利用明細書をチェックしていなかったため、使っているクレジットカードがリボ払いになっているのを知らずにいたのです。リボ払いは利用額にかかわらず毎月一定額を支払う方式で、所定の手数料(金利)がかかります。

クレジットカードの利用を繰り返すと支払い残高が増えますが、リボ払いは定額の支払いなので利用限度額になるまで気づきにくいのです。つねに支払い残高がある状態になり、その間かさむ金利負担は、家計のムダな支出になってしまいます。利用明細書を夫婦でチェックしていれば防げたムダでした。

 

じつは高収入家庭の1割が貯蓄ゼロ。大切なのはプランを立てること

「どうしても家計管理がうまくできず、毎月の収支がギリギリになってしまう」という奥さんの相談を受けたことがあります。こちらのケースも、夫は仕事が忙しすぎて毎日帰りが遅く、家計管理まで目が行き届かないようでした。

 

そのままだと貯蓄がまったくできず、住み替え、子どもの進学、定年後の生活など将来の予定が立たなくなってしまいます。高価なモノを買っているわけでなく、日常の買物で余計に使っているようだったので、食費など毎月の予算を決め、それを守るようアドバイスしました。それだけで貯蓄に回すお金が残るようになりました。

 

予算づくりの前に今後の計画(ライフプラン)を立てておく必要があります。家族のライフプランは1人で決めるわけにはいきません。夫婦、場合によっては子どもの希望も反映させ、みんなが納得できる計画を立てます。そして、ライフプラン実現に必要な資金はいくらか、そのときまでにどう準備していくかを夫婦で話し合う必要があります。毎年いくら貯蓄しなければいけないかがわかれば、おのずと毎月の貯蓄額も計算できます。その貯蓄額を確保するには、支出の予算化と管理が不可欠です。

 

「もっと収入が多ければラクに貯蓄できるのに」と思うことがあるかもしれませんが、高収入の世帯が必ずしもきちんと貯蓄できているとはかぎりません。高収入でも貯蓄ゼロの世帯が1割程度あります。入ってきた金額をすべて使ってしまっているのです。高収入が続いている間は問題なく家計が回るので、支出を管理しようという意識が働かないのでしょう。

 

けれども、会社員の場合は役職定年や定年退職の時期を迎えると収入がダウンしますし、事業を行っている人も経営難に陥る可能性があります。不測の事態に備える意味でも、「貯蓄できる家計」にしておくことが大切なのです。

 

50代のいまがラストチャンス!いまならまだ間に合うんです

50代は、子どもの教育費にかかるお金のメドが立ち、夫婦の老後資金づくりに注力できるケースが多いでしょう。この時期が大切です。ここで財布のヒモを緩めず、家計管理をしっかりやっていくことが大事です。

 

夫婦での話合いが必要といいましたが、いままでお金の話をオープンにしたことがないというご夫婦も少なくないと思います。夫、妻のどちらかが主になって家計管理を行い、もう片方は信頼して任せているというケースは多いでしょう。けれども、フタを開けてみたら期待していたようにはきちんとできてなかったなんてケースもあるのです。

 

また、どちらかが主導権をにぎると、もう1人の意見が取り上げられなくなりがちです。共働きの場合、家計に必要な金額を出し合って、あとはそれぞれが自分で管理しているケースも少なくないようです。自由になるお金があると、お互いにクレジットカードの使い道など知られたくないかもしれません。

 

しかし、夫婦や家族間の風通しがよいことは、これからの長い人生を考えたときに、とても大切です。ふだんからコミュニケーションがとれないまま過ぎると、ますますあらたまって話し合うことが難しくなります。50代のいまが最後のチャンスと考えましょう。

 

「言葉にしなくてもわかっている」というのは幻想です。お金に関する相談を受けている現場で、今後のライフプランについて夫婦の考えの違いが初めて明らかになったのを、目の当たりにすることもあります。

 

「田舎の実家に帰りたい夫」と「都会に残りたい妻」というように、終ついの棲すみ家かにしたい場所についてお互いの思いを知らなかったというケースもあります。そんな場合、どちらかが希望を我慢するか、最悪の場合は別々の道をいくしかありません。そうなる前に、今後のプランについてお互いの思いを話し合い、折り合えるようにしておくことが大切です。

 

夫婦の希望が100%一致することはまずないので、一緒に前に進むために譲れるところは譲り、譲れないところはハッキリさせておきましょう。本書の内容で気づいたことを切り口に、「これからのプランのことを話し合っておこうよ」などと、相手に声をかけるといいかもしれませんね。

 

夫婦のケースを中心にお伝えしましたが、家計運営はすべて自分の肩にかかっているという、おひとりさまも少なくないでしょう。おひとりさまの強い味方はコミュニティです。状況が似ていて共通の話ができる友人などと情報交換することで、知恵や新たなひらめきが得られると思います。

 

▶【次の話】「年金はアテにならない」って本当ですか?思い込みで大損する人も出てくる

 

 

文/ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)・生活設計塾クルー取締役 浅田里花

1959年兵庫県生まれ。 同志社大学文学部卒業。大手証券会社を経て日本初の独立系FP会社である株式会社エムエムアイに入社、ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。1993年に独立し、フリーでの活動をスタート。

現在は、生活設計塾クルーのメンバーとして、一人ひとり・家庭ごとに合った資産設計、保障設計、リタイア後の生活設計等のコンサルティングを行うほか、新聞・雑誌等への原稿執筆、マネーセミナー講師などを手がける。また、東洋大学社会学部の非常勤講師を務め、学生にパーソナルファイナンシャルプランニングの基礎を伝える働きも。

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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