もしかして家と車は「大きな無駄」かも?思い込みを外すと等身大のお金が見える

時代が変わりました。マネー環境は親の現役時代とは大きく違います。

上の世代をモデルにマネープランを立てると、のちのち「しまった!」ということに!

現代はネット情報が溢れていますが、なかには信頼性の低い情報もあります。まずはお金に関する間違いや思い込みをリセットし、正しい知識でマネー常識をとらえ直しましょう。

書籍『50代からの「確実な」お金の貯め方・増やし方教えてください』浅田里花・著/主婦の友社から7回連続でお金の新常識をまとめます。

【50代からの確実なお金の貯め方】#6

 

高級品はだれのためのもの?他人に対する見得ではないですか?

若い頃、バブル経済真っただ中の日本の空気を吸った50代のなかには、その当時に培われた価値観から抜け出せない人が少なからずいるようです。もちろん個人差はありますが、その価値観が、柔軟なライフプランづくりを邪魔しているかもしれません。いまのうちに見直しておきましょう。

たとえば消費行動。高くても良質のモノを買って大事に使い続けるのは、家計にとっても合理的でしょう。けれども、買ってもまた次が欲しくなり、と消費を繰り返すと貯蓄が難しくなるので問題です。50代はこの先収入のダウンが予測され、老後資金を準備していくためにも、消費行動の早めの見直しが求められます。
消費をガマンすると、「これまで高級品を買っていたのに最近はケチになった、と思われないかしら」などという心配がありますか?

 

高級品は他人を満足させるために買っていたのでしょうか。そう思っていたら、家計支出の見直しをさまたげます。人からの評価で自分の価値を計る思いを手放し、まず他人の目を気にすることからやめましょう。

 

クルマって本当に必要?週にどのくらい乗っていますか?

住んでいる地域によっては、移動手段が少なくてクルマがなければ不便な人もいるでしょう。生活必需品であれば所有するのは当然ですが、交通網が発達している都市部に住んでいる場合、クルマに乗るのは月に数回というケースも多いようです。たまにしか乗らないなら所有し続けるべきなのかどうか、一度よく検討してみたほうがいいでしょう。

 

紙を用意して、クルマを所有するメリットとデメリットを書き出してみましょう。実際に文字や数字を目にすると、頭の整理がよくできます。持っているメリットとしては、大きな買物をするときに便利、急に出かけなければならなくなったときにすぐに乗れる、ドライブでストレス解消ができる、などが挙げられるでしょう。それぞれのライフスタイルによって、いろいろ出てきそうですね。

 

一方のデメリットは、コスト面が一番に挙げられるでしょう。クルマは持っているだけで、駐車場代、自動車税などの税金、自動車保険料、車検代などがかかり、乗ればガソリン代や高速道路料金なども必要です。どれくらいかかっているかも書き出してみましょう。

 

それらを見比べてみてなお、クルマを所有していたいかどうか。タクシーやカーシェアリングなどの代替手段で十分という結論になれば、手放す決断のときです。もし持っているのが当たり前という価値観に縛られているのがわかったなら、価値観を変えることも考えてみましょう。

 

家だって同様です。本当に、いまの住まいが終の棲家でしょうか?

50代はまだ住宅ローン返済中という世帯が多いかもしれません。50代の人が住宅購入を計画した時期は、バブル期より地価が下がり、住宅ローン金利も低下傾向をたどっていた頃でしょうから、手を出しやすかったと思われます。マイホームを持ちたい理由として挙がるのが、持ち家は資産になるということ。マイホームはいうまでもなく「不動産」です。不動産には資産として高い信頼があるようです。実際、新築マンション価格がバブル期を超えた首都圏では、中古マンションでも立地条件のよい物件には値上がりしているものがあります。

新築マンションは不動産業者の利益が含まれているぶん、価格が高いのですが、購入後、建物の価値は年月とともに下がっていきます。ですから、購入価格以上の値上がりが期待できるのは、人気のエリアで立地条件がいいことがカギになります。

 

よい物件であれば、資産としての価値が期待できるのはたしかです。老後の住まいを確保できることも、マイホームを持ちたい大きな理由に挙げられます。賃貸住まいだと、年金から家賃を支払っていかなければならない不安があります。

 

また、高齢になると、家賃支払いが滞る可能性などが嫌われ、賃貸物件が借りにくくなるという現実もあります。ただ、借りにくい状況は、人口減少で物件が余っていくと予想される将来、解消が期待できます。いまでも「家賃債務保証制度」があり、入居者が契約すれば、オーナーへの連帯保証人の役割をしてもらえます。シニア向けの賃貸相談を行っている不動産会社も多くあります。それらが今後さらに機能していくのではないでしょうか。

 

賃貸暮らしというと、家賃などの住居費がずっとかかるイメージですが、マイホームを持つと、たとえ住宅ローンを払い終えても、固定資産税、メンテナンス・リフォーム費用、マンションの場合は管理費・修繕積立金などの住居費は必要です。マイホームのメリットは、住まいを確保できる安心感でしょうか。

 

けれども、その確保した住まいがライフプランを縛ることも考えられます。転勤や転職で通勤が不便になった、近所に景観を妨げる建物が建った、近隣に不愉快な人がいるなど、住み続けることが困難に感じることはなかったでしょうか。

 

引っ越したくてもマイホームを購入したあとに住み替えるのは、賃貸暮らしほど簡単ではありません。また、いまの住まいは終の棲家として最適でしょうか。子どもの成長とともに狭くなったり、将来は子どもの独立によって広くなったり、住まいがライフステージと合わなくなることが考えられます。住みたい地域が変わることもあるでしょう。

 

都会から自然豊かな地方へと移住を希望する人も増えています。私も若い頃には想像もしていませんでしたが、いまでは田舎暮らしのほうが性に合う気がしています。

 

マイホームから別の住まいに住み替えるには、いまのマイホームを売却するほか、売却せずに貸し出して家賃収入を得る(マイホーム借上げ制度の利用)、自宅を担保に資金を借りる(リバースモーゲージの利用)などの方法もあります。いまの住まいに固執すると、その後の人生を縛ってしまいます。住まいへの執着は手放し、身軽に動けるようにしておくのがベターです。

 

▶【次の話】生命保険は 「掛け捨て」だと本当に損する?意外に間違っている保険の知識

 

 

文/ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)・生活設計塾クルー取締役 浅田里花

1959年兵庫県生まれ。 同志社大学文学部卒業。大手証券会社を経て日本初の独立系FP会社である株式会社エムエムアイに入社、ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。1993年に独立し、フリーでの活動をスタート。

現在は、生活設計塾クルーのメンバーとして、一人ひとり・家庭ごとに合った資産設計、保障設計、リタイア後の生活設計等のコンサルティングを行うほか、新聞・雑誌等への原稿執筆、マネーセミナー講師などを手がける。また、東洋大学社会学部の非常勤講師を務め、学生にパーソナルファイナンシャルプランニングの基礎を伝える働きも。

 

 

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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