お金を増やしたい人最大のNGは「勧められた金融商品をそのまま買う」こと

時代が変わりました。マネー環境は親の現役時代とは大きく違います。

上の世代をモデルにマネープランを立てると、のちのち「しまった!」ということに!

現代はネット情報が溢れていますが、なかには信頼性の低い情報もあります。まずはお金に関する間違いや思い込みをリセットし、正しい知識でマネー常識をとらえ直しましょう。

書籍『50代からの「確実な」お金の貯め方・増やし方教えてください』浅田里花・著/主婦の友社から7回連続でお金の新常識をまとめます。

 

【50代からの確実なお金の貯め方】#7

確かに、金融商品は選択肢が多すぎて選ぶのが難しいですが

いま取り扱われている金融商品は、かつてより格段に多様化しています。1996年から「金融ビッグバン」と呼ばれる金融自由化が本格的に進み、金融機関などのプロにしか扱えなかった金融商品が個人向けに小口化されたり、銀行でも投資信託や保険を扱うなど販売窓口が他業態にまたがったりで、現在の状態になったのです。

 

そしてインターネットの発達により、個人でもその気になればいろいろな情報を集めることができるようになりました。公的機関、民間企業、各種団体が公表するレポートも簡単に入手できます。個人でもプロ並みの分析を行える環境が整っているわけです。個人にとって選択肢が広がり、情報も集めやすくなったのはいいことですが、逆に何を選べばいいのか迷ってしまいます。

 

たとえば、投資信託の数は6000本ほどあり、保険も以前はどの保険会社の商品も同じような内容だったのが、いまでは各社が工夫を凝らして差別化を図っています。そうすると、モチはモチ屋とばかり専門家に任せるのが一番と考え、販売窓口に相談することになりがちです。果たして、担当者はあなたのライフプランに最適で、コスパもよい、最善の商品を提案してくれるでしょうか。

 

売る側にしてみれば、何もお勧めしないという選択肢はない

専門家に相談すれば最善の提案を期待できるかというと、客観的に見れば「?」マークがつくといわざるを得ません。もちろん、多くの担当者は誠実に顧客に寄り添って提案をしてくれるでしょう。「適合性の原則」といって、顧客に合わない金融商品・保険商品を勧誘してはいけないことが法律(金融商品取引法・保険業法)で定められていますから、ニーズとかけ離れた提案がなされることはないでしょう。

 

しかし、その会社で取り扱っていない商品は提案できないし、販売が仕事である以上、何もお勧めしないという選択肢はあり得ません。FPの私は、保険ショップで提案された保障内容に対する「セカンドオピニオン」として相談を受けることが少なからずあります。

 

これまで見てきた範囲で答えるかぎり、見直し前後で保険商品が入れ替わっただけ、見直し前にはなかった余計な保障が付いている、貯蓄にもなるという保険の提案で保険料が大幅にアップしている、本人があまり理解していない投資型の保険が提案されているなど、提案に疑問を感じるケースもありました。

 

民間の企業は公的機関ではないのですから、かかった経費以上の収益を得ないと経営は成り立ちません。店舗の経費、人件費、広告宣伝費などの経費以上に収益を得ていく必要があります。その収益源は、保険ショップなら保険を販売して得る手数料です。担当者がより多くの手数料収入があがる提案を考えるのは当然といえます。

金融機関の投信販売窓口も同じです。「どの投信を買えばいいですか?」と相談に来た人に、「あなたは定期預金にしておくほうがいい」とはまず言いません。どんな銀行、証券会社にも販売目標があります。目標がなければ、事業を運営していくのに必要な収益を達成することができないので当然です。

 

とくに、退職金などのまとまった資金は金融機関にとって願ってもないビジネスチャンスです。一方、退職金を受け取る人にとっては、大きな収入を得るラストチャンスかもしれません。運用の失敗はライフプランを左右する可能性があり、慎重でなければなりません。

 

間違いないのは、「ウマい話」なんてものはこの世にないということ

金融商品や保険を言われるままに購入すると、あなたのライフプランに合わず失敗するかもしれません。それを防ぐには、まず今後のライフプランをしっかりと確認しておくこと。そして、本書で述べているくらいの、運用や保険に関する基本的な知識を身につけておくことです。

 

また、相談に行ったらその日に即決せず、一度もち帰ってクールダウンすることが大切です。わかる範囲でよいので、勧められた商品や購入予定の商品の基本的な情報に目を通し、疑問があれば尋ねるようにします。よくわからないなら、購入をやめるのも正しい決断です。

みなさんが知っている金融機関や保険会社など正規の業者は、金融庁による免許や登録を受けて活動しているので安心できますが、無認可で金融商品まがいの商品を販売する悪質業者もあとを絶ちません。もし、あなたが「一般には出回らない安全で高利回りの金融商品があるのでは?」と考えていたら、要注意です。

 

安全かつ高利回りはありません。「ハイリスク・ハイリターンの原則」からして、あり得ません。高利回り(ハイリターン)を得るためには、何らかのリスクを負わなければムリだからです。

 

怪しい勧誘を受けたなら、「金融商品取引業者の登録番号を教えてください」と聞いてみましょう。また、正規の業者は金融庁のホームページ「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」に載っていますから、確認することです。

 

悪質業者だけでなく、友人・知人から口コミで紹介される「利殖商法」にも要注意です。信頼している人の話だとつい聞いてしまいますが、かかわると被害者にも加害者にもなるため、人間関係を壊すことになります。そうそうウマい話はないと心得ましょう。もしこれらの被害に遭ってしまったら、まず各地の消費生活センターに相談します。こういう相談はためらわずに行うことが、家計を守るためにも大切です。

 

▶【次の話】いちばんダメなのは「勧められた金融商品をそのまま買う」ことです

 

 

 

文/ファイナンシャルプランナー(CFP・1級FP技能士)・生活設計塾クルー取締役 浅田里花

1959年兵庫県生まれ。 同志社大学文学部卒業。大手証券会社を経て日本初の独立系FP会社である株式会社エムエムアイに入社、ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。1993年に独立し、フリーでの活動をスタート。

現在は、生活設計塾クルーのメンバーとして、一人ひとり・家庭ごとに合った資産設計、保障設計、リタイア後の生活設計等のコンサルティングを行うほか、新聞・雑誌等への原稿執筆、マネーセミナー講師などを手がける。また、東洋大学社会学部の非常勤講師を務め、学生にパーソナルファイナンシャルプランニングの基礎を伝える働きも。

 

 

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この記事を書いたのは
OTONA SALONE編集部 井一美穂

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